見出し画像

読書メモ:#5 新規事業の実践(NewsPicksパブリッシング)

画像7


あくまで自分用の読書メモです。 なので実際の内容との相違や筆者の方との認識違いもあります。 ネタバレ含むので注意。


●日本のスタートアップの現状

2018年日本のスタートアップの資金調達額3848億、2012年と比較して6倍に成長。
資金調達社数については1368社、2012年は1060社。ほぼ増えていない(2017-2018には社数が減少している)
何故か。
日本の労働者は手厚くまもられているため、会社をやめてまで企業しない。
→ 「会社は簡単にやめさせられない」→ どれだけ失敗しても生活が揺らがない → リスクを背負って新規事業が行いやすい。

●アメリカでは

企業が簡単に社員を切ることができる。社員は自立的にキャリアを考えざる得ないので簡単に転職も起業も行う文化となる。
起業の絶対数が多いのでレベルが上がり、革新的なイノベーションが生まれやすい。
ちなみに中国は国が推進して新しい技術(直近でいうとFin Techや5G)を活用して事業を推進するので資金力もスピードもずば抜けている。

●Willを考える

サラリーマンが新規事業を行う再に最初にやるべきことは「will(意思)」を考えること。
取り組む領域の明確さ (横軸)
 1) 誰の 2)どんな課題を 
使命感、圧倒的当事者意識 (縦軸)
 3)なぜあなたが
最初は無くても良いので、事業をすすめる上で1)2)を明確化(横軸を右)し、3) を強くしていく(縦軸を上に)ことを考える。
Willとは顧客と顧客課題に対する使命感や当事者意識。その「手段」に対する思いではない。
顧客と顧客課題に対して強いWillを形成できれば、Willの範囲内で大きな仮設変更を繰り返して行ける。
悪い例)うどん屋をやりたい→手段に対する想い。
良い例) 人に美味いものを食べて幸せになってもらいたい → will画像2


※転用元:新規事業の実践(NewsPicksパブリッシング)より

●新規事業を検討する際に

ゲンバ
やりたい事がない、やりたいこと(解決すべき課題)が明確化したら、現場に行って当事者の話を聞く。
現場でないと本当に解決すべき課題は見えて来ない。(デスクの上で妄想しても意味がない)
肩書や経験、常識を捨てて「1人の人間」として現場の当事者と対話をする事で「will」が見えて来る。
ホンバ
新規事業の最前線のこと。ホンバの企業と関わる(現地に行く、ミートアップやカンファレンスに参加する)ことで刺激を受けることができる。
ゲンバとホンバの往復を繰り返すことが原体験化(willの明確化)へ導いてくれる。
そのためにはゲンバとホンバの体験を多くの人に話する。アウトプットすることで自分の中でも整理され、新たな発見が生まれる。


チーム
以下4点のバランスを考慮してチームビルディング(創業メンバーの検討)を行う。
1 コミュニケーションスピード
2 人間関係の複雑さ
3 チームレジリデンス
4 マンパワー


画像3

※転用元:新規事業の実践(NewsPicksパブリッシング)より

まずは自分たちに必要な役割を検討して書き出す。
役割のうち、その事業を立ち上げるにあたって絶対に外部に委託することができない役割はなにかを考える。
外部に設定できない役割こそが、その事業の競争優位性の源となっていく。
逆に言うと、どこを優位性とする事業にしたいかの観点から検討を行う

●創業に必要な3つの力 Network x Execution x Knowlege

Network : 異分野をつなぎネットワークする力
必要なのは自分と異なる異分野、異業種の人たちとゼロから人間関係を構築する力。
→ 多くの日本のサラリーマンは自分が所属する業界や産業領域、部署に人間関係が閉じてしまいがち。
その人間関係は、その中のヒエラルキーに従うことでつくられているためネットワークがつながらない。
Execution : あらゆる事業を圧倒的に実行しやりきる力
Knowlege : 深く広い教養と知識


●新規事業をすすめる際の6つのステージ。

画像4


※転用元:新規事業の実践(NewsPicksパブリッシング)より

●注意点

ENTRY期 ~ MVP期の転換期
新規事業をすすめる上で上司に報告を行うシーンが発生するが、そこに向けて(寄せて)事業の方向を検討していは行けない。
優秀なサラリーマンほど上司の報告や会議向けに物事を検討してしまう。
重要なのは仮設を顧客に持って行きFBをもらいまた顧客に持っていく事が重要。
事業は最終的に顧客に利用される。会議や上司ではない。
確認、事例、調査、会議、資料、社内、上司、先輩、競合というワードや思想を出現させては行けない。
仮設と顧客のみ。
人は技術やトレンドにお金を払うことはない。
深い課題解決や深い感動に対してのみビジネスは成立する。
仮設を顧客に当ててまた仮設を考える事が、最も重要。


→社内会議ではどうするのか
報告の数字の分解を用意し、質問が想定される答えをすべて用意しておく
「売上の根拠」「人員計画の根拠」「家賃」「広告費の内訳」
例) 売上の根拠は?→ 顧客単価と顧客数を分解してシミュレーション。→ 顧客単価と顧客数の根拠は?→ 顧客単価は基本料金とオプション課金、顧客数は1店舗あたりの来店数と店舗数から。

MVP期 → 値付けの時期
(事業仮設が実証されている前提で)その顧客はその課題をそのソリューションで解決すれば確かにお金を支払ってくれるはず。
問題なのは、いくらまでなら支払ってくれるか。100円なのか、1万なのか、継続的にサービスを継続していくのであれば支払い続けられることも重要。

ALPHA期 → 注意することが多い。
CAC(CustomerAcquisitonCost)いち顧客を獲得するのに要した営業、マーケティングのトータルコストが悪化することに注意する。
新規事業で営業を行い、最初に獲得できた顧客はアンテナが高くその製品やサービスに相性のよい顧客。逆に相性の悪い顧客は残って行く。
顧客獲得が思うようなスピードで進まない場合、営業やマーケティング施策を再検討し、CACが悪化しないようにする事が重要。
ときには一度資金の凍結を行う判断も必要。

また、顧客と売上が増大するため、組織も疲弊する。(業務過多、メンバー増加などが要因)
業務内容に対する説明や業務フローを整備し、型化していく必要がある。これによって事業のスピードが大きく左右される。
人のマネジメントができる人間を異動させるなどして、組織づくりに一定の時間とパワーとかける必要がある。
→ 自身の経験上、この時期にジョインすることも多く、この時期をミスることによって事業の失敗や人材流出につながる事例を多く見てきた。重要。


●リリース後にやってはいけないマーケティング

CAC < LTV
CAC(営業、マーケ費用/獲得できる新規顧客数)
 LTV(平均月間顧客粗利/平均継続年数)

の方式を崩しては行けない。

この方程式が成り立っていれば、将来必ずリターンが返って来る。→ 資金さえ投下すれば利益に跳ね返って来る。
この方程式が成り立っていない場合、マーケティングを行ってはいけない。

まずはLTVを高めることやる事が重要。
その前にどれだけの売上をどれだけの期間でもたらしてくれるかをシミュレーションし、いくらマーケコストに使って良いか検討する。

●最初の顧客の成功が最も重要

画像6

顧客の体験を高めるとLTVが高まる、そのLTVから使って良いマーケ予算を計算し、プランを練るという順番で行う。
Productとpriceを修正しまくり、一番の顧客(イノベーターの中のイノベーター)に対して買ってよかったという体験を作り上げることが重要。
→ 継続率やリピート率、頻度を高め、より高い金額で買ってもらえる体験を作り出す。

画像6



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?