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タンザニア、アルーシャ 中学校の水事情と生活スタイルを見て感じたこと

現在、タンザニアのアルーシャという地域に滞在しています。NGOもアルーシャにあります。今回は宿の近くの中学校を訪問しましたので、その時見たもの、感じたことなどをまとめていきます。

Tanzania,Arushaの中学校

本日は、NGOが過去に導入した水施設の見学に行きました。NGOのオーナーがボランティアハウスにピックアップに来てくれて、歩いて行けるよとついていくと、なんだかんだ40分くらい歩いて、やっとつきました。

学校の玄関

標高も1400mと少し高く(酸素濃度は平地の85%)、すぐに息が上がる感じでした。2週間後にキリマンジャロ山に登頂予定ですが、超常が5800mと未知の世界なので怖くなってきました笑(5800mだと酸素濃度は50%だそうです)

閑話休題、学校は生徒数が約800人とかなり大型のsecondary schoolでした。

テスト中だったので、生徒さんのほとんどは教室にいました

100000Lの雨水を貯めるタンク、雨水を屋根から樋(とい、gutter)、他の山から学校に水道管、女性寮の建設を一年間でしていて、スピード感があってとてもいいなと思いました。

100,000Lの雨水用のタンク、左上にちらっとgutterが見えています

今では蛇口をひねれば飲み水が手に入っていましたが、設備ができるまでは20Lのポリタンク(jerry can)を男性は二つ、女性は一つを授業の始業前に歩いて10-15分の川から汲んできて、水がなくなったらまた汲みにいくという作業をしていたそうです。

学校内の蛇口

実際に川まで行きましたが、20Lのjerry canはケニアの村で重さを知っていて、中学生が二つを持った状態で急な斜面を登っていくのはかなりの重労働だと思いました。

雨が激しく降ると、岩が見えなくなるそうです

タンザニアの水資源省が隣の山(雲で山頂が見えないくらいには大きい山)に黒いタンク(おそらく、機会があったら見に行きます)を設置したそうで、そこから学校のあるところまで水道管を通して、学校のタンクに繋いだそうです。(高いところにある水は、低いところには何もせずに移動します)

飲み水保管用のタンク

女性寮の建設の理由

女性寮の建設も、地域、文化的な理由があります。
①学校の数が少なく遠くから通っている生徒が多い→通学時間も長い
②女性は帰宅してから、家事や食事の準備をするため男性より時間が拘束される
③通学時間が多いことで、道中に襲われる危険性がある(4,5歳の幼稚園児も一人で通っているので、誘拐とかは全然ありえる)

これらの理由から、学習機会/時間の損失、女性生徒の安全を守るため、大型の共同生活の女性寮(80人)が建設されてました。プライベートスペースはなく、4人ずつ(二段ベッド*2)壁で仕切られているだけ&トイレ、シャワールームも5,6個というような感じでしたが、背景を知ってから見ると、とてもいい環境だと思いました。

女性寮の全容
お金を集めて(fund raising)屋根を取り付ければほぼ完成です!

800人の生徒の給食を作るキッチン

学校の生徒の給食もできるだけ安くするため、空いている土地に植物を植え始めたそうです。NGOでは木を植えたり、苗を植えたりする活動もしていて、自然を守ることの大切さと、それがどう水につながるかも教えています。キッチンにいた方は二人でしたが、800人となると相当大変な仕事ですね…。

こちらは小さめの鍋
かなり巨大な鍋

東アフリカの伝統食であるウガリに用いられるmaize(とうもろこしの一種)や、アボカド、バナナ、ほうれん草などを栽培していました。確かにかなり大きな土地で、活用しない手はないなと思いました。

国際協力との自分の関わり方

それぞれの地域に、それぞれ文化的、地理的特徴があって、それぞれ持っている課題が異なります。一概に援助で一方的に支援することが正解ではないなと感じています。ポンプで水を汲み上げるだけが正解ではない例(掘って水脈があるかわからない。高い。壊れたら使えない。水を汲んでバイクで運んでお金を得ている人もいて、ポンプで無料の水を得られるようになることがそのコミュニティにどのくらいの影響を与えるかを考える必要がある)をたくさん見てしまって、国際協力はいろんな意味で難しいなと感じています。

その地に腰を据えて、現地の人と一緒にコミュニティを育てていく/成長していくのが一番の解決策だと3団体(ケニアの所属していたNGO、日本人がケニアのキベラスラムで運営していた学校、タンザニアのNGO)を見て感じました。

一緒にそのコミュニティに腰を据えて成長していく覚悟があるか、そこはよく考えていかないといけないなと思っています。もちろん、国際協力はいろんな形があるので、私が考えているスタイルが全ての人にとっての正解だとは思いませんが笑


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