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高専プロコンを通して学んだ知見について

この記事は公立はこだて未来大学 Advent Calendar 2023の13日目の記事になります。前日の記事はかすまるさんの記事でした。自分で波形を取り込んだものを数式に落とし込むのがおもろいです。四年生の時にやったうっすらとした信号処理の記憶を思い出す事ができた記事になっております。



初めまして、来年からはこだて未来大学に3年次編入する予定のパン屋さん。と言います。今回は、偉大なる准教授であるO.S先生に進められて高専プロコンに三年間出てた話やそこで作ったものの紹介やどんな設計思想やどんなことがあったか、チームで開発するということを手探りで学んだ時の苦難、そして高専プロコンを通して起業家甲子園に出場をして知ることができた自分なりの起業やビジネスとものづくりの考え方などを時系列に沿って書かせてもらいたいと思います。すごく長くなる予定ですので見たいところだけ読んでもらえればと思います。それでは三年生からどうぞ.

幻の三年生、予選落ち編

三年生の時に初めて高専プロコンの予選に出たのですが、落選しています。正直、チームワークがうまくいかなくておかしくなってしまいました。原因としては、リーダー的存在になるような人が私含めて二人いたのでおかしくなってしまったのだなと感じています。別に誰も悪くないですし、チームリーダーになる人は一人なのでどちらかはサブリーダーに徹するべきだったと気づかず、お互いの意見を衝突させてしまっていたのを今反省しています。実はオフライン大会だった場合は予選通過だったのですが、オンライン開催だったため予選ボーダーが厳しく落ちてしまいました。

そこで私は学びました、自分がチームリーダーをやって開発できそうな人を探さないとチームの統率が取れずうまくいかないと、、、。

さらにセキュリティのコンテストにも出ますがボコボコにされて帰ってきました。

そうして四年生になっていきます。

その間に自分がチームリーダーとしての経験を積むため、その当時ヤフーさんが行っていたハッカソンイベントである、Open Hack Uに出場して筋肉を育てるアプリケーションであるムッキーニを作っていました。そこでは筋肉を育てるというやばい発想と発表から、場内票一位を獲得しHappy Hacking賞を頂くことに成功します。そこで学んだこととしては、仲いいやつとわちゃわちゃやるの楽しいなと感じ、そして楽しむこと、できる範囲で背伸びしない事を学びました。ここで自分の中の信念として「楽しんで勝つ。」が生まれました。

ムッキーニ

ということでムッキーニを作りリベンジの年四年生になります。
今年は群馬だし、オフライン開催なのでやる気がでていました。

高専プロコン四年生HEXELLENT編

-予選審査-


ムッキーニの時にも書きましたが今、自分がチーム開発をして大会に出場する時は「楽しんで勝つ。」をモットーにしています。

今回もそんなスタンスでチームメンバーを集めて始まることになります。
意外とハードウェアがあった方がよかったりなんだりで、前の別のクラスの元々ロボ研の同級生であるうみとを引っ張ってきたり、セキュリティの大会に一緒に出てくれた音ゲー仲間である弐寺八段のニコニコ動画の人と弐寺十段の青い人を呼び出したり、シンガポール行きたい人が声を上げてくれて、5人でアイデア出しは始まりました。

そういえば課題部門のテーマはこちらです。

オンラインで見つける新たな楽しみ


ん?


むっず!!!

ということで案の定、最初は迷走に迷走を重ねてオンラインでカバディができるプラットフォームを作ろうという気が狂ったチームでしたが、流石にやばすぎることに気づいた私たちは頭を悩ませます。そして、、、オブジェクト指向プログラミングの授業中に授業を聞かずにアイデアを考えていた時に自作ルールのボードゲームを自動で動かそう。そしてオンライン対戦なのに駒とかを触ってボードゲームができるものを作ろうという案を思いつき、授業課題を無視してボードゲームのルール作成を始め、このとんでもない ボードゲーム作成計画は動き出すことになるのです。

最初に思いついた時のアイデアメモ

HEXELLENTの名前の由来

ボードゲームの名前案を考えていた時ですが、この案を出したときチームメンバーの青い人のコメントが良かったので、ちょっとだけスペルを変えてそのまま名前に昇格しました。

まあルールターン制ス○ラトゥーンだよねとは思いましたけど。。。
それはまあ、、、許してください。

実際のコメント

そしてハードウェアの制約を基にルール制定を行います。センシングする部分と磁石でコマを自動操作する部分が今の技術的に共通にできないことをうみとから言われたので、それに合わせて進入不可場所を制定しボードゲームを成立させながら、ハードの制約をクリアすることに成功します。紫の部分は進入不可にすることで自分が操作する部分を決め、センシングするだけで良くなり、動く部分とセンシングする部分を分けるようにしています。
そのためあたかも全体としてはどこでも動けそうな盤面になっています。

HEXELLENTのpin配置図

センシングのシステムとしては、磁石で鉄を持ち上げて、LEDを遮ることでセンサーデータを読み取るゴリ押し方式です。ですがこの時点での問題は
鉄は持ち上げられませんよねという課題が残っていました。この後どうなっていくのでしょうか。

予選段階ハード設計図

そしてクレーンゲームみたいな感じで、駒と盤面下の磁石で駒を引っ張るという機構にすればうまくいくんじゃねという感じで考えていました。実際の構成がどうなったかも後々書いていきます。

予選段階ハード設計図2

ここからはソフトウェア的な面としてどうやってオンライン対戦を実現するかを考えていきます。一応UnityのPhoton Unity Networkでやろうとしてたんですが、この後技術不足すぎてすべてProcessingでやるんですけどね。

初期の構成図

さてさてそんな感じで大体決めてO.S先生にぼこぼこに予選資料を訂正をいれられ、うおーーって感じで予選資料を出して登録しました。そして一か月後くらいに予選結果がでるのですが、その間は一応通った前提としてソフトウェア側は技術策定を行いながら待つ日々でした、、、。そして運命の予選結果がでます。

ハードウェア側って技術策定なにかしてたのかな、、、、



予選通過!!!



ついに通過しました。友達と遊んでいた日にでたのですが、気が気でなかったです。すごく嬉しかったですが、それと同時にこれからめちゃくちゃ忙しくなるだろうなという事も悟り、頑張らなきゃなと感じておりました。というかアルバイト先にもご迷惑をおかけするなとも思い、色々な気持ちが交差していました。

-夏休み制作編-

さて制作パートです。本当に作ることになってしまったので、どうしようと焦りながら作成していきました。O.S先生に相談した時に、ソフトウェアは、Processingでいいんじゃねというお告げとProcessingだったらArduinoとのシリアル通信できるよねってことで、現実味をおびた仕様策定が進んでいきまして、そこで悪い考えを思いついた私は、じゃあProcessingで全部書いてしまうかという悪魔的な考えに至り製作を進めていきます。

ステマになってしまいそうですが丁度、私はここのアルバイトをしているのでご厚意により3Dプリンターを借りることができました。というかめちゃくちゃ使いました。今更すぎますが本当にありがとうございました。。。。しかも基本的な製作の場所として学校が夜八時でしまった後に突撃したりもしてましたが、使わせてもらえたのでめちゃくちゃ助かりました。。。。。みんなはちゃんと予約しましょう。。。

それで最初に制作するものとしてコマをハード制作の人に作ってもらい出力したのがこちらになります。

コマ試作品一号

いやすごいな3Dプリンターは

まじで感動。しかも磁石もちゃんと入る形状なのでハードウェアの人すごってなってました。

コマ断面図

そして私もHEXELLENTの盤面をprocessingで作成しました。
なんやかんや簡単にできました(コードはパスタですけどね)

盤面

そして色塗り用の関数も作成して、着々とゲームシステムの開発に取り組んでいきます。いい感じだし順調。

盤面の色塗るやつ

そうして開発は進み、、、、
8月に入ります。


パン屋さん。コロナ感染


まあ流行ってましたし、、、というか未来大のオーキャン行って帰ってきたら発熱しました。マジごめん、、。作業もSTOPして寝てました。そして復活するのですが、丁度直った二日後に未来大のインターンシップも被って死にながらやってました。未来大のインターンシップでは伊藤恵先生の所でC言語のwebコンパイル環境を作るを二週間ほどやってました。その話はまた今度にしまして、、、。本題に戻ります。

そしてあることに気づきます。

チーム開発できてないなって

そうチーム開発といいつつプログラムはパン屋さん。だけ、ハードウェアはうみとだけになってしまっていたのです。正直最初にそれぞれの技術領域を合わせなかったために仲はいいのでぶつかりはしないもののどうしても二人に仕事を振れなかったのです。これは今でもめちゃくちゃ後悔しています。でも二人には色々雑務とか手伝ってもらったりしてすごく助かりました。

実は前二人はHEXELLENTのコードは書かず、雑務とデザインを振ってました。
もう一人はシンガポール行きました

いやまあね、今思うと初めての経験だし仕方ないね。短いチーム開発は経験をしてきているけど、長い場合は技術領域をすり合わせておかないとこんなにリソースをうまく配分できないんだなって事に気づきました。

ここから先は、もう割り切って俺はプログラム作業、青い人雑務と資料作成、もう一人はデザイン、うみとはハードウェアって感じで分けました。いちおう分担はできてますね

そうしてまた時は進み、、、、

8月下旬にハードウェア担当からCADデータができたと連絡がきました。

外装
内装

いやすごいですね。もともと専門ではないはずなのですが、多分得意分野だったのでしょうか、すごい才能を発揮しています。俺はできないっす。

そうして九月へ発表は十月なのでそろそろ焦りながら作っています。

そして九月中旬に差し掛かった辺りで大体のハードウェアができました。
そして思う。。。

HEXELLENT実機



でっか!!!!!!

いやでかすぎる

そう、でかすぎました。どうやって運ぶんだよって思いました。その疑問は解決せず、やべえなあと思いながら私たちはテスト期間を迎えテスト勉強をいっそいでします。


2週間経過


そして再始動、ここら辺から俺は間に合うのかなあという思いが強くなってきました。というか今書いてるこの記事も間に合うのかなあという気持ちが強いです。爆速で進めて行くのですが、ここら辺からなんかハードウェア担当と二人でデスマーチが始まりました。

そしてついにロボットが動き、制作物語は佳境に入っていきます。
↓ これ制作途中動画ですみたい方はどうぞ。


ここからはハイライトをピックアップしていきます

途中で光る部分のテープLEDのサイズと盤面のサイズを合わせるためにうみとが地獄みたいなはんだ付けをしたり

はんだ付け

光らせるの成功したけど、制御コード難しくてエレクトリカルパレードにしたり、、、。

エレクトリカルパレード

エレクトリカルパレードはできるのにprocessingからデータ送信が出来ず、処理されずめっちゃ詰まりましたが四時間の格闘の末光りました、、、こんなに制御が大変だとは、、、この日は帰ったのは日付超えてました。

ようやく制御して光った図

プログラム班で呼んだのにデザインさせたら覚醒した図
すごすぎて頭が上がりません。。。。ちなみにムッキーニの時もチームメンバーじゃないのにドット絵描いてもらったり、今のアイコンもこの人に書いてもらってます。あざす。

デザイン案


ロゴ案

デザイナーですか???

かっこよすぎました。ありがとうございます。

でも、デザイン担当にお金渡すから昼飯買ってきてって言ったら日本庭園を買ってこられたりしました。この日本庭園300円以上するんすよ。おにぎり二個は買えますよ。ふざけるんじゃないよ。

日本庭園にキレ散らかしてる人
上に青い人の亡霊も見えます

そして、、、夜二時に帰ってきて朝六時起きをやって体調を壊しかけながらもなんとか、、、、、

完成しました!


HEXELLENT

何とかなりました、、、本番五日前の事でした。嬉しすぎて声を出したことをいまでも覚えています。みんなでびっくりドンキー食べに行きました。

でもまだもう一個やる事がありました。
そうプレゼンテーションです。。。

-プレゼンテーション編-

個人的に発表と資料作成は得意だと思っていました。思っていただけでした。当日にプレゼンテーションを準備して引率のK先生に見せたら、めっちゃ怒られました。すげえ怒られました。そしてめっちゃ直されました。。。
簡単に見せるとこんな感じです。

訂正前


訂正後

これくらいには訂正を食らいました。。。。
すごく感謝しています。そしていまでも、このアドバイスを基に色々資料作成をしています。意識していることとしては

  • 色は三種類くらいまで

  • 対比する色を使用する

  • 暴力的な色にならないように注意する

  • フォントは見やすいゴシックで

  • 文字は極力少なく

って感じで作ってます。

そして発表へ、、、めっちゃ緊張してておかしくなりそうでした。初めてこんなに大人がいる前で話したので動画でも緊張してるのが伝わると思います。

結果としてはとんでもなくうまく行きました。今でもここまでのレベルの発表は中々できないなと思うくらいには自分の中で完璧な発表になっていると考えています。

そしてHEXELLENTのルールについても話していますので是非みてください。

この結果としてHEXELLENTは高専プロコン第33回大会にて課題部門最優秀賞という結果と起業家甲子園の切符であるNICT賞を頂きました。

正直意味が分からんかったですし、いろんな人の力を借りてここまで来た事を実感しました。手伝って頂いた全ての皆様に感謝、、、

まとめと反省

このチーム開発ではカウボーイコーディングをしてしまったこと。そしてハードウェア担当は一人であんな作業をさせてしまったことや自分も身を削ったため、この後二週間ほど体調を崩し続けたりと無理をする開発はやめようという反省点を得ました。また、発表のスライド作成の知見や、チームリーダーとして進捗管理は日報がないとダメだなと感じました。そこで生まれた自分の中の言葉は最大限の努力で最大限のパフォーマンスを出すのではなく

最低限の努力で最大限のパフォーマンスを

実装はエゴをださず出来るところだけは確実にやる


そうできるように、動かないと行けないなと感じました。
そして最優秀賞に甘んじては行けないと思いながら次のSTEP起業家甲子園編に入っていきます。

休憩したい方は良いブレイクポイントです。。。。。

HEXELLENT起業家甲子園編

ここからはビジネスモデル編に入っていきます。正直、これ売るんすかという驚きが隠せませんでした。いや、売るしかないよね。起業家甲子園出るんだし、、、ということでビジネスモデルを考え始めます。。。

むずかしすぎない?

これで誰の何のペインを解決するんだ欲しがってる人はいるのか?これは必要とされるものではなくて、あるといいものだよねという事でしかないし、売るってなった時には、適正価格を見極めなきゃだし、どうすればいいかわからんくなって、チームメンバーは混乱を極めていました。

メンターはjig.jpの福野さんですので自由にさせて頂いたのはすごく感謝しています。ですが何もわからないので迷走を極めていました。資料に関しては元、函館高専OBの方について頂いて色々やっていました。そしてチームメンバーでよくこの事を話していました。

売るために作ってないものを無理やり売るのって難しいね

いやそうなんですよ。高専プロコンって売るための製品を作ってくる場所ではないので、これを売るためのビジネスモデルを考えてくださいって言っても、自分たちのモットーは自分たちが作りたいものを楽しんで作ることなので(だから楽しんで勝つという言葉が生まれる)誰かの課題(ペイン)を解決する課題ベースのものづくりではないんですよね。だからこそ、かなり苦しみながらビジネスモデルを作ることになりましたし、それで迷走した結果実証実験の時間が取ることができずめちゃくちゃ発表の時は辛かったです。

そして自分はこの起業家甲子園に出るにあたってアメリカにぶっ飛ばされてるのですが、そこでシリコンバレーで色々、起業をするんだ君たちはという事で色々叩き込まれました。日本はダメなんだ、シリコンバレーに来なさい。シリコンバレーはすごいんだという事で教え込まれました。実際にすごかったです。テスラの自動運転車とか、UCバークレーの先生から起業についてパッションが大事だという事を教えてもらったり、起業のいい所、悪い所などを教えてもらいました。

でも私はこの講習を受ければ受けるほど、自分は起業という選択肢を取ってものづくりをするのには向いていないんだなということに気づきました。私は、金が欲しくてものづくりしているわけではないなと。まあ、自分のビジネスへの理解は、ダニングクルーガー効果で言えば、自分はバカの山にいると思うのですが、そこですら起業に対して恐怖感を覚えていたら、無理だろうという事で私はそこの時点で起業が嫌になってしまいました。

正直アメリカの旅は私にとっては学びはあるものの結構辛い旅で、しかもシリコンバレーはすごい!シリコンバレーはすごい!って言ってる割に起業家甲子園終わってすぐシリコンバレー銀行が破綻したのでスタートアップの資金調達が不透明になり、もっと恐怖感を覚えることになるのです。。。。

という事で不信感を覚えながらなんとか起業家甲子園をやり切りました。でも発表はごちゃごちゃだし、前みたいにK先生のスライド訂正があるわけではなく、OBの方にめちゃくちゃに訂正をされながらやってました。。。本当にすいません、、、。

その時に出会った起業家甲子園を優勝した方の発表を見た時に、ああなんで自分は、こんなにも恐怖感を抱いているのだろうという事を考えます。その方が発表の時に話していたのは、

この事業に命かけてます。

そう、自分にはこのビジネスモデルに人生を費やす覚悟がなかったから恐怖心があったんだなって思いました。そして起業は無理だなと感じで次の高専プロコンに進んでいきます。

まとめと反省

起業家甲子園という機会を得れた事で、ビジネスについて知ることができたのはすごくよかったです。作ったものを売ると言った時にどのようにアプローチをすればよいのか、売れるものを作るためには何を考えればいいのかを知ることができました。そしてjig.jpの福野さんとOBの方には感謝の辞を述べさせてください。起業は嫌だとは言いましたが、こういう機会がなければ起業に関して深く考えることはなかったですし、この機会があったことで、現在の自分の中の考え方の指針もかなり変わりました。この場を借りてもう一度本当にありがとうございました。

反省点としては毛嫌いするほどではなかったなとこれを書いている現在そう思っています。だし、リーダーとしてはこの起業家甲子園はみんなを統率するのは失敗したなとも考えています。もうちょっと俺の知識があればと悔やんでます。

写真がないのは許可どりできてないからです、、、。すまんね。

UCばーくれーにて

そうして三月の春休みがすぎ4年生が終わり、、次の高専プロコンが始まります。これらの経験を通じて次のSTEPに進んでいきます

春休みは、はこだて観光ハッカソンで修士のチームにぼこされてました。
その後は久しぶりに休憩してましたね。

DDR楽しいですね。

しんどい
二度とやらん

高専プロコン五年生ANNECT編&新雪編


5年生になり、編入学の話をしている最中ですが、高専プロコンの締め切りはどんどん迫って来ます。今年はシンガポールに行ってて作業できないような人は厳しいのでちゃんと函館にいる人で探しました。情報系なのにデザイン系に編入学したい人がいたのでデザイン枠として採用、今回はソフトウェアはAndroidアプリケーションやりたいねって話だったので分担して三人でComposeを一から学ぶという事で準備することに、Flutterでもよかったんですけど、USBシリアル通信をやるってことでAndroidを選択しました。ハードウェア担当はハードウェア担当として5人集めて今回のプロジェクトは始まることになるのです。

編入学試験編はまた今度にするとして今回はプロコンに焦点をあてていきます。編入学試験は受かりました。ありがとうございます。ちなみに青い人と日本庭園買ってきた人も一緒に未来大に合格しました。

-予選審査編-

課題は、今回も前回に引き続き「オンラインで見つける新たな楽しみ」でした。振り返るとHEXELLENTの時はオンラインとオフラインをつなぐインターフェースを作ることを目的としていましたが、今回はオンラインとオフラインでも何かできるものがいいなと考えていました。そこで考えていたときにデジタルペット作りたいねって話になり、、、途中人狼ゲームを作る迷走を挟んで、もとに戻ってきて、スマホで飼ってるペットがロボットに接続したらスマホをペットにできる経験ができて、面白いよねということになり、今年作るものが決まりました。さらに、今回は前回の反省を生かして分業体制を予選の時点で完全に敷きました。また日報制度を取り入れました。

そして予選審査資料を編入学試験の合間に作り、、、、提出を完了します。

その時、丁度北海道のAKATUKIプロジェクトの事業として、北海道版未踏として新雪プログラムというものが始まりました。

丁度、Twitterで未踏でてえなあって呟いたらO.S先生からじゃあ今年から、新雪あるよって言われたのですが、流石にまだ早いなあって思っていて出る気はなかったのです。でも、O.S先生から「今年の作るものに関しては、余っている金がないから新雪応募してくれない?」ということで、新雪の一次審査の二日前に資料を書き始めなんとか応募にこぎつけます。

で、結果は、、、?

一次審査通過してるわ。ついでにプロコンも本選だわ。


という事で、正直びっくりしました。プロコンはやってることがO.S先生にあまり理解してもらえず、結構説明の文章に手間取りましたが、なんとか予選では伝わったみたいで、助かりました。

という事で制作へ、、、、そして新雪は二次審査の面接へ

-制作、二次審査編-


制作の進め方と制作したもの

ANNECTってなんだよって感じなのでまずはこちらをご覧ください

こんなペットです。可愛いですね。

今回は、前回の反省を生かして分業体制を敷きましたと書きましたが、具体的には

  • パン屋さん。 USBシリアル通信特化

  • こあえ Androidアプリの全体設計、コーディング

  • 青い片野 ミニゲーム作成

  • はむたろう キャラクター・ロゴデザイン

  • うみと ハードウェア

として分けました。これは後で大成功します。後、日報を設けたことでかなり、進捗状況の確認とメンバーのメリハリの基準になっていたと思うのでかなり良かったなと感じています。

また、O.S先生をDiscordサーバーに召喚したことによりかなり連絡を取るのが楽になりました。その代わり授業中にDiscordしてるとその授業つまんなかった?って飛んできます。(実話)

制作は今回は、個人でやっていたので自分が詰まったとこ以外は書くことがあまりないです。という事で少しUSBシリアル通信について書きますが、やるもんじゃないです。難しすぎるしちゃんとAndroid勉強しないと痛い目に会います。いやー大変だった。この話は高専AdventCalendarの方で話したいと思います。。。。
https://adventar.org/calendars/8777

正直書くことなくて燃えました。来年はもっと募りたいところ。

脱線はいいとして、続いて日報の話をしていこうと思います。日報制度は昔好きなYouTuberである東海オンエアで日報制度がありまして一回忘れたら5000円罰金があったのでこれはいいなと思い、一回忘れたら200円打ち上げの時に多く払うという事で罰金制度を設けました。それぞれの作業の内容が見れるのでめっちゃいいですねこれ。

こんな感じでやってる日とやってない日の報告が変わるのが面白い。

ちゃんとやってる日
ティアキンしてるなこいつ
寝すぎじゃね?

という事でこんな感じすね。これで強制的な報連相を行えるのでめちゃくちゃ助かりました。みんなもやりましょう。というかやってると思うけど。。罰金つけるとやるからいいですよ。

二次審査

そんな感じでわちゃわちゃしてたら二次審査の日になりましたが、いつも通り発表をして、今作りたいものを発表しました。チームメンバーの仲がいいのが刺さったみたいで新雪に採択されました。やった!金がでる。。。ANNECTに自腹切らなくていいのはすごく助かりました。
採択頂きありがとうございます。。。

制作の苦難

USB終わらんのがまず一つ、、正直ここがうまくいかな過ぎて妥協してwrite関数だけしか作れませんでした。。。。今現在はreadも一応できるようにはなってます。そしてハードウェアができるのがやっぱり一人なのもあってボトルネックになっていたなあというのが、正直な所です。ごめんねうみと。あと、デザイン担当の納期がツメツメになりすぎてたなあとも反省しています。。でもそれくらいに切羽詰まっていたので許しておくれ、、、いやー大変でした。

でも今回は、無理してデスマーチになりまくるほどの負担はなく作成することができました。ハードがでかすぎるのはよくない絶対。

そうして10月の前半に出来上がりました。良かった、、、

かわいいね

-プレゼンテーション編-

今回は、前の経験を生かしてかなりいい感じにできたと思ってます。でも資料で引率のK先生にダメ出しは食らいましたけどね。いい感じにできたなと思っていますが、自分でなにかずっと引っかかっていたことがありました。そこを最後の質疑応答で突っ込まれてしまい考えることとなります。その中身は、最終的にこのANNECTで何を表現したいのか何を実現するのかというところでした。

そう、このプロダクトをなぜ作ったのかを自分の中でかみ砕けていなかったのです。ハッカソンや大会で大事なのはもちろんプロダクトの完成度はもちろんですが、チームで作ったそのプロダクトはなぜ作ったのかが曖昧になりがちです。今回は、HEXELLENTとは違い私が作りたいものというより、みんなが作りたいものになっていたため余計ふわっとしたテーマでものづくりが進んで行ってしまったのです。上の文章で余り書くことがなくさらーっと話が進んでいったのはそのためです。

これはすごく痛手で、ここがチームで共有、そして意思疎通ができていないと審査員にも何を作ったのかを伝えるのはすごく困難になります。
そのためデモ審査でも同じように突っ込まれてしまいうまく返答できなかったため失敗したなと感じています。

ということで今回は、最優秀賞を取ることはできず特別賞という形でこの高専プロコンを終えることとなります。特別賞ではべつに表彰するまでもないという事で学校のホームページには何も音沙汰もなく、、私たちの高専プロコンというものは幕を閉じて行きました。そして私たちの高専は将棋と水泳と高専になっていきます。

将棋と水泳の高専になった図
まあ高度な冗談です。

まとめと反省

チーム開発はできたと思います。すごくうまくいったと思う。でも肝心のプロダクトを作った意義とか最終的なクオリティというものはうまくいったかと言われるとそうではないなと感じてしまう高専プロコンでした。まだ新雪が一月まで続くのでそこまでで、挽回したいなと思います。すごく両立するのって難しいものです。

全体としてのまとめと知見、意見

どうでしたでしょうか、これまでのパン屋さん。のたどってきた道をざーっと長く書かせていただきました。チーム開発を通じて、期限内にものを作ることの難しさ、人を動かすことの難しさ、それぞれの意思疎通をすることの難しさが伝わっていれば幸いです。正直大変でした。。でもムッキーニから始まり、ANNECTを作り切った時はかなり成長したなともまとめていて感じました。得られた知見としては、

  • 納期は遅れてもいいように早く

  • 人は話すだけじゃ伝わらないので文面でも残そう

  • やりたいこととできることの取捨選択はしっかりと話し合って行う

  • 報連相忘れない

  • 楽しむこと

  • 規則正しい生活を送ること

  • 正しい知識を身に着けながら開発をすること

  • 自分たちがなにをしたいのかを明確にしてものづくりをすること

  • 最低限の努力で最大限のパフォーマンスを出せるようにすること

そして最後に私がなぜビジネスに嫌悪感を抱くのかという自論を書かせてもらってこの文章はおしまいにしたいと思います。ここから先は結構思想が強いので許してください。個人の意見です。

何故、私はビジネス系や起業系に嫌悪感を抱くのか

これはものづくりベースだと、ただ作りたいだけで作ったのにそれをモノからコトを起こすベースになってしまうと作りたいものが制約されて自分の作りたいものが作れなくなってしまうからだと思います。趣味でつくればいいじゃないかと思いますが、私はそこまで技術にストイックではないのでそこまでの力はありません。そして、最近の起業ブームというか何というかはキラキラしたところだけを見せていて、ちゃんとリスクもあるんだという事を伝えきれてないから不信感を抱くのではないかなと感じています。また、もともと高専生はものづくりベースでものを作って来ていました。どういう事かというとものを作ってそれに意義を見出すのです。もしくは意義が見い出されているものを作成するものです。ですが起業はその反対で、そのサービスに意義を見出してからサービスを作り始めます。最初にマーケットと定めたりペインを探したりと、自分の欲求をみたすようなものづくりはできません。それが辛いんだなと感じています。だから俺は起業には向いていないし嫌悪感をどうしても抱いてしまうんだなと感じています。自分の作りたいものが作りたいんです。会社を選ぶならこの会社のサービスを作ってみたいとか携わってみたいと、自分が気になるところ選びたいんです。
ものづくりは金を生み出す手段ではなく、自分の欲求を満たすもの
と私は考えています。



という事でいかがでしたでしょうか。
皆様のチーム開発の支えや知見を得られたら幸いです。
これからもものづくりを楽しんでいきたいと思います!
ありがとうございました。

次の日は、、、ゆれいんさんの

逆張りしかできない男の逆張りレポート術 (複雑系コース向け)

です。楽しみです。


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