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コミュニティマーケティング考

 最近急激にマーケティングの根本が変わってきている…って感じることが多い。多分その筋の人にとっては当たり前で、でも、1990年代とか2000年代くらいにマーケティング真剣にやってきた人にとっては、まさに驚天動地、晴天の霹靂ってなレベルで…
 ということで、本日のお題は新しいマーケティング≒コミュニティマーケティング。

1.リサーチなんかやればやるほどダメになる

 小学校時代の友人で、この間までテレビ局の制作の偉いさんだった友人がいる。
 曰く”ゴールデンタイムの番組は数字とるために、割り切って視聴者に合わせた番組作るんだよ。んで、自分で面白いと思うことは深夜帯の番組作るときに取っとくの。”
 今から13,4年前の言葉だったけど…当時のテレビ番組はそうだったけど…最近のテレビはそれすらできていない…
 テレビ番組制作は恐らくリサーチという点で他の追随を許さないほどシビアだったと思う。視聴者が何に食いつき、何が数字が上がり、尚且つ何だったらスポンサーが喜んでお金出すか。
 今、テレビは、テレビに限らず、リサーチしたものほど売れなくなっているように思えて仕方ない。

 テレビ番組だったら、主演に〇〇さん出しときゃ数字とれるよね!は9年前に終わった。
 イタリアンレストランだったら、やっぱりパスタ類揃えてランチ充実させて集客しないとね~ はもう通用しない
 製菓メーカーだったら、ブームの後の二匹目のドジョウは絶対手堅いよね~ なんか完全に過去の遺物
 親愛なる美容室では、流行のヘアスタイル写真撮影がやっぱり決め手だよね~ って一体いつの時代の話?

 顧客が欲しいものを想定して提供する、その考えそのものが古くなってと感じる。そうじゃない!商品を作っている”ボク”がメチャクチャハマっているかなんだ。

2.超マニア性を発表する場所としてのSNS


 ニューヨークのブルックリンで毎週土曜日に開催される外食産業の見本市のSMORGASBURG(スモーガスバーグ)に行ったことがある。ヴィーガンバーガーからたこ焼き、オニギリ、ホットドッグ、ロブスターロールやら、スムージーまで、まぁまぁマニアアックなものばかりで驚いた。美味しいと感心するものもあるけど、そうじゃないものも…
 結構面白かったので3時間くらいウロウロしながら考えていたのが、”これって、売れそうなものを出店してるんじゃなくて、自分が面白いと思うものを世に問う場所なんだな”という実感。

 その視点でものを見るとそこら中に”世に問う場所”が出来ていることに気づく。
 インスタに代表されるSNSなんかまさにそう。だから、”インスタで集客してやるぞ!”という人のフォロワーは増えにくいし、他人真似のインスタなんか見る気も起こらない。
 前述のスモーガスバーグなんかもコロナ前だけど大阪で開催されたり、所謂展示会も世に問う場所としてスタートしているものは機能しているように見える。ダメなのは既得権益側が権益を守る方法として続けている展示会やイベントはもうダメだろうけど。

 ”モノを買う”や”サービスを買う”という行為が、今までと変わったのだと思う。”コレを選ぶ”という行為が自分自身の価値観を表明し、コミュニティ化されることになったのだ、と。

 とはいうものの、未だ勿論この原稿の中で”古いよね”って言ってることがあちこちで残り続けてはいるのですm(‗ _)m

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