MCU映画、マイベスト5!

※色々とネタバレします!

2008年の『アイアンマン』から始まり、本日2021年9月3日に新作『シャン・チー』が公開されたMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のシリーズ。

とりあえず"フェイズ3"までは全作観ている(ドラマ作品等は除く)僕が、個人的な好み全開でベスト5を選出いたしました。

MCUにおける僕の好みの傾向としては……

①(比較的)単体で完結していると嬉しい。
②単なるヒーローアクション映画に留まらない、"特撮的映像表現"の面白さがあると良い。
③ヴィラン(悪役)が魅力的であれば幸せ。

といった具合です。
ではまず第5位から……

5位『ソー:ラグナロク』

いやもう、バトルロイヤルでもいいです。構いません。
『マイティ・ソー』シリーズ3作目にして、タイカ・ワイティティ監督作品ですね。『ジョジョ・ラビット』すごく良かったですし、最近は『フリー・ガイ』でもゲーム会社の拝金主義クソCEO役を好演していました。

浅野忠信率いるアスガルド軍vsヘラの戦いは、アスガルドという"土地"からパワーを得て、無敵と化したヘラの圧倒的な強さと、その絶望感。それにも怯まず立ち向かう浅野忠信たちの勇姿がとても印象的です。ヘラのあの刃物めっちゃ飛ばすやつほんとかっこいいよね。

そして何と言っても、雷神として覚醒したソーのカッコ良さ!移民の歌も最高にイカします。それでも勝てないヘラって……(人生最大の雷だぞ!)

そういったアクションの単純なカッコ良さ、ケレン味はMCU随一と言っても過言ではないかと。ワイティティ、その存在感からキワモノ監督的扱いを受けてる部分もあるかも知れませんが、ちゃんと真っ当にヒーローのカッコ良さとヴィランの強大さを描けていて、すごくえらいです。ケビン・ファイギのコントロール手腕が抜群、ということもあるのでしょうが。

あとまぁストーリーも至極真っ当ですよね。ソーの覚醒に至るまでの流れも(割と)丁寧ですし、ある意味いちばんの見所でもある"ソーとロキの確執"に関しても、キッチリひとつの答え(ゴール)を出してますし。ほんと、ゴール・インしちゃったんだよな……ゴールしちゃったら、あとはもう死ぬしかないんだな……。

全体に散りばめられたギャグも、本筋を邪魔し過ぎない塩梅で良いです(ほんとに邪魔してなかったか……?)。
前作までに作られた設定、アスガルドやらウォリアーズ3やらを完膚無きまでに叩き潰す、その果断な姿勢にも好感を持ちます。ウォリアーズ3のファンからは恨まれてるんだろうな……。

4位『ドクター・ストレンジ』

あんまり評判良くない気もしますが。
なんだろう、"映像すごかったけどお話よくわかんなかった"って感想の人が多いのではなかろうか。かく言う僕もそんな感じですが。

しかし僕にとって"映像すごかった"のはとても重大なことです。多少"お話よくわかんなかった"くらいは気にならない程度に。いや気にはなりますが……。

とにかく、視聴後に「僕は今すごいものを観た……!」と思えることが、僕にとっては僥倖なのです。理由は恐らく、僕が普段から日本の特撮ヒーロー番組をよく観ていること。そして海外の、特大予算と先端技術を大量投入して作られる特撮映像への"憧れ"があるということ。
やっぱ金のかかった映像はすごいです。別に日本の特撮がダメだとか、そういう話ではありません。少なくともストーリーの完成度だけなら、魔術おじさんに勝ってる日本特撮なんていっぱいあるはず。

『ドクター・ストレンジ』の映像表現。例えば序盤のアストラル体となって幻覚を見せられるシーン。中盤のニューヨークをグニョグニョさせるやつ。終盤のTENETみたいなやつ。どうなってるの……?どうやって撮ってるの……!?そんな驚きと興奮に満ちた瞬間こそ、僕が"映画を観る喜び"を感じる時なのです。

あとは、その未知なる映像体験(ビヨンド)を下から支える奇妙(ストレンジ)な設定・世界観の素晴らしさ。
エンシェント・ワン好きです。ホワイトウォッシュ批判はまぁ、もっともだとは思いますが。
とはいえあの映画版エンシェント・ワンは、ティルダ・スウィントンでしか成立し得ないキャラクターでもあるよなぁと。

そう言えば『ドクター・ストレンジ』はやたらと俳優陣の顔面偏差値が高いですね。ルッキズム全開の話はあんまりしたくありませんが。ベネディクト・カンバーバッチにティルダ・スウィントン。それっぽい役者をよく揃えてくれたよなぁと感心します。

でもあんな微妙(って言っちゃ悪いけど)なヴィランに、我らが天下のマッツ・ミケルセンを消費しちゃうのだけはどうかと思うよ!!!ほんとに!!!
あの人に変なメイクしなくていいっすよ。
素のマッツでもう、サノスより強そうだもん。
シリーズ全体を通したヴィランにしたっていい役者なのに……ドルマムゥの下僕みたいな形で消費しちゃ悪いよ……。

最後のドルマムゥの撃退方法は、マスターでもミスターでもなく、ドクター(医者)として戦うことを決意したストレンジの"敵であっても命を奪わない"信念を貫いた結果なんですよね。素敵です。
だからこそ現在の彼は、仕方なかったとはいえトニーの命を犠牲に世界を救ってしまった訳で。
おまけにワンダやらロキやらのせいで仕事が増えているそうで。色々と心配です。

なんて思っていた矢先にノー・ウェイ・ホームですよ!

……あ、割と単体で完結しているのも『ドクター・ストレンジ』の高評価ポイントです。次行きますよ次。

3位『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

政治的メッセージを含んでるのも好きポイントですが、今回はあまり触れずにおきます。長くなるので。

なんだかんだ言ってルッソ兄弟、ことアクションに関しては当代随一であると認めざるを得ないかと……。

ウィンター・ソルジャーという存在の全てが好き!!!

見た目の造形も、設定も、繊細な演技も、派手なアクションも……。セバスチャン・スタンは逸材です。
単純にヴィランと割り切ることはできないキャラなのですが、僕は中盤で正体が判明する以前の、謎の襲撃者としてのウィンター・ソルジャーのカッコ良さにとことん痺れた男ですので、やはりヴィランとしての高評価となります……。彼のせいで僕はサイボーグ沼に落ちたのですから、責任を取ってもらわなくては。

お話の作りも驚異の完成度ですよね。映像も音楽も良いし。単体作品ではありませんが、前述のバトルロイヤルと同じく、それ以前のシリーズとは明らかに毛色が違いますし、これ以降のMCUはアクションのレベルが格段に上がりましたよね。

またMCU関係なく、アクション映画史においても大きな存在感を放つ一作であると言えるのでは。僥倖です。

2位『アントマン』

ほんとは1位でも良かった!迷った!でも2位です!

実は僕自身のMCU原点でもあるんですよね。つまり"ここから入った"のです。この選択は実に正しかった。
それ以前から地上波の放送などで『アイアンマン』や『アベンジャーズ』はチラチラと観ていたのですが、初めてちゃんと円盤を借りて観たのが『アントマン』でした。何てったって"キャッチー"なんだもん!身長1.5cmのヒーローなんて絶対面白いじゃないですか。予告編も最高に面白かったし。やっぱ最初から暗い映画観たくないじゃないですか。

縮小拡大アクションの面白さに尽きますよね。目が幸せです。もちろんオモチャ部屋の決戦は最高ですし、クライマックスで量子世界に突入してしまう場面も、明らかな"ビヨンド"を見せられている感覚ですごくゾクゾクしました。学生の頃に生物の授業で、体内のDNAやら細胞やらの働きをCGで映像化したビデオを観た時のようなワクワクがありました。

お話の展開も非常に単純明快かつ健全で誠実で、他作品との繋がりも比較的薄い。万人受けというと聞こえが悪いかも知れませんが、多くの人が楽しめるよう作るのは、娯楽作として大正解でしょう。

ヴィランのイエロー・ジャケット、ダレン・クロスも実に良いですね。作品全体の明るい雰囲気にウッカリ流されがちですが、よく考えると、彼はすごくドロドロした感情をピム博士やスコットに向けてきています。ちょっと可哀想でもあります。キャシーを襲うのは許せませんが……父のように慕っていたピム博士が自分を選ばなかったことが、彼の内面を壊してしまったのでしょうか。

ていうかまぁ、皆さん気付いてると思いますが、だいたい全部ピム博士のせいだよね!!

1位『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』

はい、堂々の1位です。意外かもですが。

『エンドゲーム』の高過ぎるハードルを、軽やかに超えてきた快作。そう、個人的にFFHはエンドゲーム超えてます。正直エンドゲームであんなことがあった以上、予告編もお通夜ムードでしたし、映画本編もシットリした感じなのかな〜と予想していたのですが、それは見事に裏切られました。何ともカラッとしていて、物語もピーターの青春にフォーカスしていて、なんだよめっちゃ良いじゃん。

あとはやっぱ、ミステリオの下衆さが最っ高ですよね!!!

はい、もうああいう最悪な男が最高に大好きなんです。ある意味、サノス以上に最悪なヴィランですよね。建設現場で映像見せられるシーンの、圧倒的絶望感と言えばもう……恐怖と興奮と僥倖でオシッコちびりそうになりました。そんな激ヤバヴィランなのに、動機はクソ小っちぇし、ちょっとでも追い詰められると小物感全開になるとことか、ほんと可愛いですよね。愛おしいですよね(同意を求める)。あとまぁ顔が良いし……。

ピーターの成長譚としても出来が良いですし、胸キュンもさせられます。意外と僕、恋愛映画とか好きなのかも知れない。『エンドゲーム』の後始末とかいう大変な仕事を任されたジョン・ワッツ監督ですが、決してシリーズ全体の流れに飲み込まれてしまうことなく、『ホーム・カミング』の続編としてキチンと仕上げてくるのはとてもえらい。ノー・ウェイ・ホームも期待できますし、ファンタスティック・フォーも楽しみです!

総括

今後のMCUに期待を持てた所で、今回のまとめに入ります。

1位『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
2位『アントマン』
3位『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
4位『ドクター・ストレンジ』
5位『ソー:ラグナロク』

MCU以外のアメコミ映画、特にX-MENシリーズも大好きなので、そっちもまた語りたいですね。

長々とお付き合い頂き、ありがとうございました!

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