「枯れたオカルトレッカー」(2023/05/03の日記)
オカルトが好きだった。心霊番組やUMAの本が好きだったし、インターネットに触れるようになってからは匿名掲示板のオカルト板に玉石混交ひしめく(玉、あったか?)異世界話や未来から来たと主張する人物の話に胸躍らせていた。
しかし、令和も5年。すっかりオカルト、心霊、都市伝説なんてものは陳腐な、エンタメの存在へと成り下がってしまっているように思う。
平成後期には既に言われていたが、「技術の進歩」がまず大きいんだろうな。画質が鮮明になることで、かつて幽霊と見間違えた枯れ尾花が枯れ尾花として映るようになった。異世界に迷い込んだと語っても証拠の写真・映像をスマホで撮っていない方が不自然になる。
それから人間側の心構えみたいなものも変わったような気がする。そういう怖いものを題材にした作品が増えたから人間が怖がらなくなった。近年の分かりやすい例でいえば(これもだいぶ使い古された例ですが)解説ギャグキャラにされたペニーワイズとかむちむちショタ食い妖怪にされた八尺様とかです。きさらぎ駅も出てきた当初はミステリアスだったんだろうけどいまや最寄り駅よりも身近な存在になってしまっている。こうなれば怪異もカタナシです。
また次世代の、斬新な怪異が生まれればあるいは……とも思いますが現代ではやはり難しいのかなとも思います。消費する側もなまじ知識を付けてしまったものですから、本当に宇宙人がコンタクトしてくるとか、まったく未知の生物が発見されるとか、ヴォイニッチ手稿の本当の意味が解読されるとかそのくらいの域が必要になっています。これは難しい。
そうなった今、いつまでも過去の栄光にすがりつくわけにはいきません。
ではかつてオカルトが好きだった俺たちはどうすべきなのか。
エンタメになったものをエンタメとして受け入れるしかないのかなぁと思います。
そこで今僕が注目しているのがこちらのVtuberさん。
ライヴラリ所属の無月めもりさんです。
超常現象、未確認生物、陰謀論、オカルト……世界の謎を追う系タレントだそうです。もうこの概要でかつて僕が追っていたものが絶妙に押さえられている感じです。
特に好きな動画がこちら。
・渋谷で開催された考察型怪文書展覧会のレポ動画
・上る時と下りる時で段数が違う「おばけ階段」を検証する動画
そうそう!こういうのが見たかったんだよ~!ってなってます。個人的に。この調子でいろんなオカルトを検証していってほしいと思う。危険のない範囲で異世界に行く方法とか試してみてほしい。
昔のオカルトに夢を見ていた頃を経験していると、エンタメになったオカルトを受け入れがたい。そこにVtuberというフィルターを1枚かますことで僕のような時代に取り残されたオタクもレッカーしていってもらえるわけです。
バーベキュー美味かったです。鹿肉を初めて食べた。
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