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本の中の酒表現①「お茶の間」望月峰太郎(1992年)
小説やマンガの中で食や酒の記述を見て、食べたい、飲みたい、と思う人は多いのではないでしょうか。
食の表現をまとめた最近のものだと、堀江敏幸氏と角田光代氏によるエッセイ「私的読食録」が新潮文庫から文庫で出ているので是非読んでみてください。すごく面白いです。
ここでは、そういった本やGoogleの検索上位で触れられていないものを、ログとして残していこうと思います。
①「お茶の間」望月峰太郎(1992年)
望月峰太郎のマンガ「お茶の間」が子供の頃大好きで、今でも読み返すことがあります。
就職、家庭、生きることに悩んで奔走する、という永遠のテーマに取り組んだマンガ。バブルの残り香も垣間見れることからも、後世に永遠に残って欲しい名著です。ドラマも観ていました。
1巻の冒頭で、ヒロインのソノコをバーでナンパするモブがいて、そいつがバーのマスターに頼むのが「マスター、冷えたタンカレー」。
未成年だった私は、「冷えたタンカレー」ってどんな味なんだろう、と思ったものです。
20歳を過ぎて、飲食店でタンカレーのロックとか頼んでみるようになりましたが、飲みながらも、本当にあいつが飲んでいたのはこれか?という思いは胸に刺さったままでした。
社会人になって、30歳近くなって、バーというものに親しくなってから、バーではジンを冷凍庫で冷やしているということを知りました。なるほどこれが冷えたタンカレーか、と思うまでに10年以上かかりました。
すごく心に残っているマンガで、主人公のカヲルもソノコも大好きですが、生きていて思い出す回数が多いのは、冷えたタンカレーを頼んでいたアイツ。
ジンを頼む度にアイツの顔がよぎるのです。
いつもそれでモヤモヤしますけど、マンガを通じてお酒の階段を登った良い思い出です。
以上、どうでもいい話ですが、また思い出したら本の中で気になった酒表現のログを残していこうと思います。
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