007. 命の危機
こんばんは。
猫と暮らしし女、あなぐま すみです。
会社を辞め、現在、シナリオスクールに通いし38歳の女武者なり。
自己紹介note
台風7号が猛威を振るっているという。
暴風雨で、けが人の方が多く出ているというニュースも。
天災を前には、人間はあんまりにも無力。
どうにか被害が最低限でおさまってくれることを願うのみ。
かくいうあなぐまも、台風による命の危機らしきもの、人生で1回だけ
体験したことがある。そんなに大層なできごとではないけれども。
まだ20代の頃。
台風直撃の日、勤めていた会社への出勤途中に起きた。
ちなみに平成の世には、リモートワークという概念をきいたことさえなくて、それこそ嵐が来ようが大雪が降ろうが、運休・遅延は大前提のもとで、それでも始業に間に合わせるよう、あらかじめ何時間も前に家を出て、出社してくる努力と姿勢を見せろ!というのが、とかく当たり前の時代だった。
令和の今も、出社(出勤)しなければどうにもならない職種の方々は、悪天候のたびにずっとこの苦しみを味わっているのだろうな……働かれている皆さま、ほんとうにお疲れ様です。(あなぐまは今は会社員を辞めているので、ときどき社畜根性から申し訳なくなる)
さてはて、話を戻し、わたくしの命の危機。
雨というより、風がほんとうにひどいときだった。
ビルの谷間なのも相俟って、風の勢いは増すばかり、もうまっすぐ歩くのにもひと苦労。
ヒィヒィ言いながら会社のエントランスに近づこうとしたとき、視界の端で、何かが物凄いスピードで飛来してきたことがわかった。
咄嗟に、「やばい」と思った。
「わあっ」と、首を捻ったら、『それ』はあなぐまのほっぺたを掠めて飛んでいき、しばらくしたら凄まじい衝撃音を立てて、地下鉄メトロの看板に激突した。
おそるおそる、近寄ってみる。
それはどこかのお店の、ひしゃげたシャッターだった。
……シャッター襲来!?
暴風にめくりあげられて、どこかの店舗から飛ばされてきたんだろう、というのは、そこまでは、何となく理解できる。
いや、それにしてもシャッター……鍵閉めて固定してたはずのシャッターが飛ぶって……。
一般的なシャッターは、1㎡あたり約25kg らしいから、あのとき飛んできた店舗用のシャッターだったら、最低でも50kgを下らないだろう。米俵ならまだしも、ひしゃげた金属板だ。ぜんっぜん、受け止められる気がしない。
あのとき視界の端で何かを認識して、ちょっとでも首をひねっていなければ。そもそもエントランスという目的地が目の前で見えていたので、視野なんて、いつもよりずっと狭くなっていたはず。それで油断して、「は~~やっと着いた着いた~~!」とまっすぐそのまま進んでいたら、たぶんあなぐまは1秒後、シャッターくんと事故チュー💕(追加オプション:血みどろ)だったろう。
とりあえずシャッターくんは、また浮上して誰かを怪我させてはいけないので、防災センターの方にお願いして、警察を呼んでいただけることになった。あなぐまはほっぺたのうすーい切り傷程度で済んだので、総務さんからは「労災使いますか?!」って気に懸けて頂いたけど、さすがに大げさすぎたので、消毒してばんそうこうを貼って辞退しました。
東京のオフィスビルのど真ん中でも、思いもよらないものが空を滑空していることもある。
皆さま。
風の強い日の突然の飛来物には、何とぞお気を付けてお過ごしくださいますよう。
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