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大学院を中退した話 学部生編 その2

どうも。AKiRAです。

大学院中退の話、学部生編の続きです。

前回のお話は以下をご参照ください。



地獄の冬

秋も深まったなか、私は研究が進みませんでした。

とうとう、いりじのターゲットが私になったからです。


学食で下ネタを振られ、それに面白おかしく答える。

みんながうけなかったら、帰りに罰ゲームをやらされました。


例えば、

雪がつもっていたら、雪山にダイブか顔を押し込められる。

それをボスやポスドクがスマホで撮影をする。


研究室内は他の研究室の方々もいたのですが、そこで公開処刑もされました。


例えば、

そんな性癖はないのに、みんなが面白がるために、歪んだ性癖を言わされる。

それを当時気になっていたサークルの女子へ、皆にみられながら電話で暴露する。


他にも、

ポスドクに質問したら一言目で人格を否定される。

めげずに質問したら、つまらないやつと一蹴される。


輪読や論文紹介のとき、

ボスの機嫌が悪い時、閉鎖された空間なら中身入りの紙コップがとんでくる。

飲みかけのペットボトルがとんでくる。


セクハラ、パワハラ、アカハラ。そんな日常。


私は研究室に行くのが億劫でしかたなく、研究はほとんど進みませんでした。

当然、卒業研究も危うくなっていました。


卒業研究を経て得た妙な自信

いよいよ卒業研究まで2ヶ月。

流石にボスもマズイと思ったのか助け舟がきました。


これは別に私を思ってのことではありません。

自分の受け持つ学生がヘマをして研究室の評判を落としたくないだけです。


とはいえ卒業をするためには卒業研究をクリアしなければなりません。


私は必死になって研究に打ち込みました。


しかし扱っていたのが生き物なのでとにかく失敗が多い。

なんとか方針をたて2週間研究室にほぼ泊まり込みで実験をしました。


かろうじで使えるデータが得られたので、英語ポスター発表の準備。

ここでも人格を否定されながら、それこそ練習中に吐きながら、準備を進めました。


結果、本番である賞を受賞するくらいには成功しました。


その時のボスの一言は、今でも忘れられません。


「よくあんなので賞をとれたな。」


私は精神的肉体的に相当にまいっていたので、遠くを見ながら笑いました。

完全に感覚が壊れていて、むしろ褒められているようにも感じました。


そしてこの壮絶な2ヶ月で、私のなかにある種の達成感が芽生えました。


頑張れば褒めてくれる人はいるんだ。

もしかしたらこの研究室にいれば相当な経験が得られるのではないか。


実は4年生の10月ごろに同じ研究室に進学することは決めていて、

きちんと院試も合格していました。(簡単なので勉強していればほぼ満点です)


下手に良い経験をしてしまったため、院進学先の変更はありませんでした。


これもまた大きな失態です。

それと自分はアカデミックな世界に向いていないとは思っていたので修士で就職することにし、それはボスにも伝えました。

これも後ほど大きな問題になります。


修士からのテーマ替え

修士への道を歩むことになった私はせっかくだし新しいことに挑戦してみたくなりました。

卒研で扱っていた昆虫もそれはそれで魅力的でしたが、もっとメジャーな格好良い昆虫を題材にしたいと考え、ボスに相談しました。

話し合った結果、とある有名な昆虫の行動とそれを実現するための器官について進化発生生物学的アプローチをかける内容を研究テーマとしました。


相変わらず最低な扱いを年上の研究室メンバーからうけていましたが、

卒研の経験で強くなったと錯覚し、やる気は十分でした。


愉快なメンバーと研究室という閉鎖された環境でもう2年間過ごすことを決意したのです。


大学院生編へ続きます。


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