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5,475時間遊んだゲーム

みなさんはなにかに熱中されたことはありますか?

私は熱しにくく冷めづらい性格をしています。
特にゲームに関しては一度ハマってしまうとずーっとやり続けます。

中学2年生の夏。あのゲームにハマったきっかけは姉の一言でした。

「bacosheeって、ボンバーマン好きだったよね?パソコン使えばネットでオンライン対戦できるみたいだよ。」

みなさんご存知のボンバーマンです。
今ではゲーム機でオンライン対戦が当たり前の時代となってますが、2003年頃としては珍しいサービスでした。

私は小さい頃に友人の家でスーパーファミコンのボンバーマン2をやらせてもらい、初めてこのゲームを認知しました。
誕生日に親に頼み込んで買ってもらい、時には家族みんなでゲームしました。

もちろん、次の世代であるボンバーマン3〜5まで買ったのですが、徐々にプレイ時間は減っていきます。

理由は簡単です。

CPUの敵が弱すぎるんです。

当時はAIも発展してませんでしたし、スーパーファミコンの容量では強い敵を作ることはできなかったのです。

そして、上述の姉の一言をきっかけにオンライン対戦に手を染めることになったのです。

パソコンの知識などなかったのですが、ボンバーマンのアプリをインストールするだけですぐに開始できました。

この時の私は世界を知りません。

「どんな奴が来たって絶対に勝ってやる!」

そう意気込んで初戦を迎えました。

負けました


瞬殺でしたね。
しかし、負けたことがよくなかったのです。

私の闘争心に火がついてしまいました


これ以降、毎日最低3時間欠かさずにボンバーマンをやり続けることになります。

サッカーの部活の日、そんなの関係ありません。
終わってからボンバーマンやります。

期末テストの日、そんなの関係ありません。
勉強が終わってからボンバーマンやります。

友人との遊びの日、そんなの関係ありません。
遊んだ後にボンバーマンやります。

身体を動かし、勉強もやり、友人関係も保ちつつゲームしていたので親も何も言いません。

これが中学2年生から高校3年生まで続きます。
ざっと計算すると、タイトルに記載したプレイ時間になります。

3時間 × 365日 × 5年 = 5,475時間

ただ、何もない休日は1日中やっていたりもしたので、上記時間は最低プレイ時間であって、もしかしたら6,000時間とかやっていたのかもしれませんね。

当時、パソコンを使っている=オタクのようなイメージがあったため、親しい友人にもこのゲームをやっていることは伝えませんでした。

対戦相手よりも強くなりたい

その一心で戦い続けます。

結果、プレイヤーランク48位になりました。
噂ではありますが、プレイヤー数が数十万人ぐらいいたらしいので、なかなかのランクです。

ただ、このランクは強さではありません
レートではないのです。
ランクは合計の持ち点数で決まるルールとなっており、このゲームは勝ったら必ず点数がもらえます
また、負けても点数がマイナスされることはほぼないので、プレイした時間が長ければ必然的にランクは高くなります。
そのため、ランク上位=プレイ時間が長いというなります。

では、強さはどのように分かるのでしょうか。

強さは勝率でわかります。

私の勝率は、

78%


でした。
上位ランクの人たちで7割を超える人はおらず、勝率45〜55%が普通でした。

先ほどもお話したように、ランクが高い人はプレイ時間が長いです。
プレイ時間が長ければ長いほど勝率は平均化されて下がる傾向にあります。
そんな中、私は7割を超えていました。

もちろん、3:3、もしくは2:2のチーム戦もできますので強い人同士で組めば勝率はあがります。

ただ、当時の私は逆でした。

強い人達を1人で倒すことを目標に道場破りをしてました。

3人のベテラン同士が組んでる部屋を見つけては、戦いを挑み、倒すことで快感を得ます。

こんなことを繰り返していたので、いつしか2チャンネルの「強い香具師*一覧」に載るようになっていました。
*:ネットスラング用語でプレイヤーという意味だそうです。

しかし、ボンバーマンオンラインは突如終わりを迎えます。
なんと、大人気だったにも関わらず、サービスを終了することになったのです。

理由は明白でした。

お金にならないんです。

現に総プレイ時間48位の私は無料で5,475時間以上遊んでました笑
ボンバーマンの良いところでもあるのですが、初期アイテムがあるわけではないんですよね。
ゲーム開始時はなにもアイテムを持っておらず、壁を破壊することでアイテムを現地調達してパワーアップしていきます。
なので、課金要素がなく、パソコン版はサービス終了する運びとなってしまいました。

こうして、私のボンバーマン生活は終わりを迎えました。

が、思わぬところでボンバーマンと再開しました。

それは、引退してから1年後でした。
大学サークルのスキー旅行です。

夜行バスに乗り、スキーに向かう途中でした。
友人がニンテンドーDSというゲーム機を取り出し、

「みんなでマリオカートしようぜ!」

と誘ってもらいました。
ニンテンドーDSは、1つのソフトで8人まで一緒にゲームできました。
また、当時としては画期的でソフトを持ってない人も参加できました
ソフトを持っている人から参加募集の通信が来て、それに接続すればみんなで遊べます。

初めのうちはみんなで数時間マリオカートをやっていました。
ただ、バスの中で長い時間ゲームをやることは疲れるようで一旦休憩することになりました。
ニンテンドーDSをスタンバイ状態に戻したところ、見慣れない参加募集がきていました。

ボンバーマンです


そう、夜行バスのため、他の旅行客も乗ってます。
ということは、他の参加募集の通信も傍受してしまうのです。

隣に座ってる友人に、参加していいか相談してみると、

「なにそれ、超面白そうじゃん!やろうぜ!」

と言われました。
この友人、ノリノリである。

ただ、友人にも私のボンバーマン戦歴は話したことはないので、ただの遊びだと思ってます。

私はガチでした


では早速、参加表明してみます。

ピロンッ!(参加)
ブチッ(電源OFF)


みたことない参加者が入り込んだのでリセットしたようです。

入れてもらえないのかな。と思っていると、
再度参加募集がきました

諦めずにもう一度参加表明してみます。

ピロンッ!(参加)
スタート!


どうやら諦めて入れてくれたみたいです。

まずは初心者のフリをします。
序盤、中盤は目立たないように心がけます。
自滅する人もいれば、やられたりする人もいて、終盤では白色のボンバーマンと私だけになりました

ニンテンドーDSはソフトを持っている人がプレイヤー1になります。
プレイヤー1は白色のボンバーマンと決まっていました。
つまり、この人が持ち主であり、この中で1番上手である可能性が高いです。

白色ボンバーマンの攻撃をササッと避けながら様子をみます。
大体実力がわかりました。

では、ショータイムの始まりです。

一気に実力を爆発させ、10秒程度で倒しました。
隣の友人も「え?お前強くね?」と、なにかを察しました。

ボンバーマンというのは1セット3回勝利で戦うものになります。
まだ2回勝つ必要がありますので、ゲームは続きます。

ここから、白色ボンバーマンの動きが変わります。

真っ先に私のことを狙って攻撃してくるのです。

が、甘いです。

集中狙いは日常茶飯事でした


私は勝率78%、ランク48位、2チャンネルの有名プレイヤーということもあり、集中狙いをされることは日常だったのです。
慣れてるので、逆にカウンターで倒しました。

その瞬間、
ゲームの通信が切れました。

ん?なんだ?と思った矢先、バスの真ん中らへんにいた白色のパーカーの青年がガバッと立ち上がり、すごい形相で後ろを振り返りました。

咄嗟に友人と一緒にしゃがみました。

しばらくしゃがんだ後、前を見ても青年の姿はありませんでした。
諦めたようです。

その後は二度とボンバーマンの参加募集はされませんでした。
ということで、休憩が終わった友人達とマリオカートを再開して遊ぶことにしました。

しかし、思わぬところで白色のパーカーの方とお会いすることになります。
サービスエリアです。

トイレ休憩のため、バスから降りて歩いていたところ、後ろから怒鳴り声が聞こえます。

「誰なんだよ、さっきのアイツ。見つけたらぶっ殺してやる!」


周りにいる友人2人に慰められながら、白色のパーカーの青年が横を通り過ぎていきました。

どうやら原因は私のようです。
やってしまいました。

私は強い相手ほど闘争心が湧くタイプなのですが、そのタイプの人ではなかったようです。

申し訳ないことをしてしまいました。

この事件をきっかけに反省し、内緒で戦うことはやめることにしました。

ボンバーマンをする前は、必ず注意喚起をし、同意を得てから戦うようにしました。


その後に社内イベントでボンバーマンをすることがあったのですが、きちんと同意を得てから戦いました笑
この話はまた別の機会にしようとおもいます。

余談ではありますが、2024年現在はボンバーマンのネット対戦は復活しています。
パソコン版もありますし、Nintendo Switchなどのゲーム機器でも遊べます。

ですが、私はボンバーマンのソフトを買っていません。
理由は簡単です。

またワクワクして歯止めが効かなくなるからです笑

いつか子供が成人を迎え、家から自立したらまたボンバーマンに手を染める日がくるかもしれません。


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