見出し画像

結果を出すためには”悲観的ポジティブ”であれ。

昔から、結果がうまく伴っていないときや計画を聞いたときに「これうまくいく可能性低いのでは...」と思うときには、よく「悲観的ポジティブになった方がいいよ」と口にするのですが、「どういうことですか?」と聞かれたときに、自分が何言っているか説明できないと、社員に言っている筋合いないよなと思いw、改めて文字に起こして整理してみました。

なかなか先が見えない挑戦をしている方や、仕事やプライベートがうまくいっていない方は何かしらのヒントになるかも知れないので、ぜひ読んでみてください。

”悲観的”でもあり”ポジティブ”でもある

まず「悲観的」と「ポジティブ」という言葉の意味として、下記のような解説が出てきます。

悲観的:先行きに望みはないと考えるさま。望みのもてないさま。
ポジティブ(楽観的):積極的であるさま。物事をうまくゆくものと考えて心配しないさま。

スタートアップで仕事をするということは、「正解がない」「世間の常識を覆す」「すべてのアセットがない」世界で戦うことだと思いますが、こんな状況下で悲観的な思考・行動ばかりだと、切り開くべき道も切り開けないですし、ポジティブ過ぎても、抜け漏れが多々発生して対外的な信頼性を失うことになるかも知れません。

そこで大切なのは、シチュエーションに合わせて、悲観的と楽観的(ポジティブ)な思考・行動を意図的に切り替えられる人が強いなと感じています。

時間軸との関係性

有名な稲盛和夫さんの言葉で、新しいことを成し遂げるときに必要だとされる、こんな言葉があります。

楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する。

非常に有名ですが、ここに時間軸・シチュエーションのヒントがあります。
スタートアップは日々新しいPDCAを高速で進めなければいけませんので、全く体験したことがないような気が進まない行動も実行しなければいけません。

多くの場合、色々と起案して実行するまでの流れは
「アイディエーション(構想)>計画への落とし込み>実行」
の順番に進めると思います。
稲盛さんは、それぞれの時間軸で、最適な思考・行動が「悲観的/楽観的」で分かれることを伝えたいのではないかと自分ながらに考察しています。

具体的にそれぞれのフェーズで悲観的/楽観的のどちらが最適かを考えてみるとイメージが付きやすいです。

■アイディエーション(構想)フェーズ

スクリーンショット 2021-11-06 8.13.50

■計画への落とし込みフェーズ

スクリーンショット 2021-11-06 8.13.58

■実行フェーズ

スクリーンショット 2021-11-06 8.14.06

上記のように、時間軸により思考・行動を変えないと新しい領域は切り開けない可能性が高いと思っています。なので、「自分の性格は楽観的だ」とか「自分は悲観的なものの味方をする」とかの次元の話ではなく、成果を出すためにはそれぞれの人の中に眠っている2つの特徴(悲観的/楽観的)をうまく呼び起こし、切り替えられる能力が必要なのです。

また、人によっては、計画するときに楽観的に考えすぎてしまう場合実行時にまだ全然行動していないのに悲観的に考えてしまう場合もあります。
ただ人の能力は必ず開発できるので、「いま成果を出すためにはどうあるべきか?」という内省をすると自ずと最適解として、計画フェーズでは悲観的な思考/行動を、実行フェーズでは楽観的な思考/行動をした方が良さそうなことはわかると思います。

これは人から指導されるというのではなく(第三者から指導されてもなかなか変わらない)、やはり自分自身で気づいて変えていく努力が必要なことでもあると思います。ちなみに内省に関して、最近この本を読んでいます。

最悪のシナリオを描けているか

スタートアップを経営していて、かつ、社員の育成なども考えていると、最悪のシナリオを描けている人とそうでない人では、その成長速度や各ポジションで求められた成果を出すという意味で、雲泥の差が出ると感じています。

特にどんな施策がうまくいくか分からない不確実性の高い中で日々動いているので、徹底的に悲観的に計画して、最悪のシナリオを含めたA案・B案・C案を考えていれば、1週間であるPDCAを回すとなると、もう火曜のAM中には、最高のシナリオAでは数字が推移しないことに気がつきます。ただ最初から悲観的に計画していれば、メンタルも安定した状態で、すぐにシナリオBに移ることができます。Bでもうまく行かないことが分かれば、木曜日の朝にはシナリオCに移って、金曜日の夕方にはPDCAを3回も回していることになり、人より成長も圧倒的に早くなります

これを楽観的な計画をする癖がある人が経験すると、なぜうまくいかなかったんだ...と切り替えに時間がかかる上に、次のB案を考える間に金曜日を迎えてしまうことも少なくありません。

このような話をしていると「このPDCAは長期的に回さないと結果が出ない」という意見が出てきます。それはその通りかも知れません。でもそのような考えを持っている人は、もしかしたら楽観的に計画していて、事象に対する解像度が粗く、かなり大きなPDCAしか回せていないかも知れません。

スクリーンショット 2021-11-06 8.44.44

PDCAを回すときは大中小のPDCAがあり、大きなPDCAを検証するためには、毎日小さなPDCAを回していくしか、近道はないはずなので、PDCAの結果が出るのに時間がかかるという考えが出てきた場合は、より計画を悲観的に見て事象に対する解像度を上げたり、PDCAの大中小で今どこのレイヤーを意識しているのか?ということを考えると、より物事がスムーズに進むかと思いますので、参考にしていただければと思います。

なお、当社では、積極的な人材採用を進めておりますので、ぜひ興味がある方は、ぜひお気軽にご連絡ください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?