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ジェームズ・ガン作品 〜スリザーやメンインスパイダー2とかも知って欲しい〜

ジェームズ・ガン監督をご存じだろうか?
リブート版のスーサイド・スクワッドやガーディアンズ・オブ・ギャラクシーシリーズなど、とにかくハズレ知らず。 
でも今日お話ししたいのは、そんなメジャーなヤツじゃなくマイナーなタイトルの方。
映画秘宝的な内容になりそうだけど…

■ジェームズ・ガンと僕(一切、面識は無いけど…)

・スリザーで彼の存在を知る

彼の長編初監督作
ある日、宇宙から隕石に潜んでやって来た宇宙ナメクジ的な寄生生物。
それに寄生された人々が続々とゾンビ化し…というそんな珍しくもないB級ホラー設定の映画。

だがこの監督にかかると違うのだ。
かなりインパクトの強いビジュアルになっちゃう人々。

きっと最後はコレで倒すのかな?っていうアイテムのチラ見せを始め、この手の映画にありがちなベタベタ安易な展開を予想させるフリ。と思わせて…って裏切ってくるミスディレクションもウマい。
けど最期はそのアイテム来たかー!逆に古典的過ぎて予想して無かった!って説明じゃ何も伝わらないか…

若干、コメディータッチだけど無駄にグロい。ナメクジと気持ち悪いの苦手な人はヤメておいた方がいい。

当時、これがスゴい監督のデビュー作なんだろうなと思った。

・スゴい監督のデビュー作

ちなみに、有名監督達も低予算のB級ホラーを撮っていることが多い。

・バッドテイスト→ピーター・ジャクソン。
・死霊のはらわた→サム・ライミ。
・殺人魚フライングキラー→ジェームズ・キャメロン
・ザ・グリード→ スティーヴン・ソマーズ
・ハウス→ 大林宣彦

みんなB級ホラー出身

・MIS II メン・イン・スパイダー2で虜になる


メン・イン・ブラックスパイダーマンとは全く関係ない。英語の原題は、「The Specials 」だ。邦題は無視して欲しい。メン・イン・ブラック2と間違って手に取って欲しかったくらいの悪ノリだと思う。
だいたい2でも無い。

この作品は、監督では無く脚本での参加。脚本担当ながらご自身も出演しておられる。
でもやはり彼らしい作品で、その会話劇はガーディアンやスーサイドに通ずるセンスが光る。

設定もX-MEN的なヒーローチーム「スパイダーズ(英語ではSpecials)」のある1日。戦闘シーンは一切無く、主に人間関係のイザコザで展開して行く。

各ヒーローの能力も個性的で、役に立つのか怪しい者も多い。

・エイト
8人で1つの意識を共有している。半分はバカンスに出かけている

・マイニュートマン(ジェイムズ・ガン)
小さくなれるが、不調で小学生くらいにしか小さくなれない。
マイルーラマンと呼び間違われる。

・ミセス不死身
核攻撃も効かない皮膚。でも目は弱点。

・ナイトバード
たまごを生める。が、何が生まれるか分かっていない。まるでガチャ。

素敵な能力

彼らのフィギュアが発売されることになるのだが全く似て無い。実はハッピーセットの売れ残りで作られてた。
チームのリーダー、”ストローブ”の奥さん”ミセス不死身”が売れっ子ヒーローと不倫。チーム解散の危機。
と、なんとも言えない脱力感のある展開。「ミステリーメン」「キックアス」なんかが好きな人はハマる映画かもしれない。

それにしても邦題と字幕のセンスが最悪なのだけ何とかして欲しい。

・ロリポップチェーンソーで後悔する


当時、横で開発しているのは知ってた。
でも脚本がジェイムズ・ガンなんて知らなかった。
知ってたら会社辞めなかったのに!っていう後悔だけが残っている…

・スーパー!で確立した!気がする

●キャストも凄い

・レイン・ウィルソン
・エリオット・ペイジ(エレン・ペイジ)
・リヴ・タイラー
・ケヴィン・ベーコン

●音楽もいい

音楽は、タイラー・ベイツ。ウォッチメン、ジョンウィック、ガーディアンズ、デッドプールなども手掛ける売れっ子。
そういえば、スリザーもこの人だった。
OPで使われているTsarの”Calling All Destroyers”もベイツの"Two Perfect Moments"もいい意味でこの手の映画とミスマッチなのがいいのだ。

●あらすじ(かなりざっくり)
さえない中年主人公フランク。
フランクとはどう見ても不釣り合いな凄い美人(だってリヴ・タイラーだし)の妻。フランクは彼女が結婚してくれた出来事を人生の”輝かしい瞬間”として誇りに思いながら生きている。
ある日、ドラッグディーラーのジョック(ケヴィン・ベーコン)が、サラを薬物依存症の弱みに付け込んで連れ去ってしまう。やり口は汚いものの、正しくは駆け落ちしてしまった形だ。

失意のフランクは、あるTV番組を見て突然覚醒し神の啓示を受け(たと思い込み)急にヒーローになることを決意。
書店でアメコミオタクの女性店員リビーからアメコミヒーローのレクチャーを受け、自作の真っ赤なスーツを身にまとい、武器のモンキーレンチ片手に「クリムゾンボルト」に変身。

ヒーローとして、犯罪者にモンキーレンチで殴り掛かる狂気。死んじゃうよって程、手加減なしのレンチ攻撃。そりゃマスコミからは危険人物扱いされてしまうのは仕方ない。

そんな中、ひょんなことからクリムゾンボルトの正体に気付いてしまうアメコミオタクのリビー。さらには相棒にしてくれと言い寄ってくる始末。

正義のヒーローとして、妻のサラをドラッグディーラーのアジトから救い出せるのか…

そんな感じで、やはりまともな人間が出て来ないあたりもジェームズ・ガンワールド。

やはり変質的なキャラ、危険な発言、グロ描写、人体破壊描写も無駄に多め。

しかもヒーローとして全然カッコ良くない。

だからこそ浮彫りになるヒーローという変人の"狂気"と主人公フランクの"哀愁"のコントラストを豪華キャストがちゃんと支えてくれている。

メジャー監督として広く認知される直前、彼の作風が確立した作品と言えるかもしれない。

まとめ

ジェイムズ・ガン作品が好きって人は是非、観て欲しい。
スーサイド、ガーディアンズのエッセンスが感じられつつも、それがさらに鋭利な突き刺さり方をするはずだ。

・スリザー
・メン・イン・スパイダー2

できれば、

・スーパー!←特にスーサイドが好きな人に

も観て欲しい!

今日は、単なる映画紹介になってしまいました!
~おわり~

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