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若くたって「老害」って言われるかもよ 〜 ”老” に騙されないでね〜 というはなし

”老害”って漢字のせいで誤解されているように思う。これは若い人にも起こり得る老害のお話しである。
いっそ漢字じゃなくてカタカナで”ロウガイ”とか書いた方がいいのかもしれない。ちょっと”アウトロー”的な一匹狼みたいな響きでカッコいい?かも。でも狼ってもの凄く統率の取れた群れで行動するので、狼に申し訳ないな。

ウチの会社には、まだ老害って言うほどの年配って人はいない。と、思っていた。でも最近、老害に年齢やポジションは関係ないような気がしてきた。

「老害」って字面のせいでシニア層、管理者層の問題と思いがち。でも40代、いや30代でも初期症状は出ているかもしれない。実際に目の当たりにもしている。
今日はそんなことを考えてみようと思う。
自分のまわりや自分自信、思いあたったら要注意だ。

■結局、老害とは?

・協調性が弱まって孤立していく症状

いろいろな諸症状を考えてみた結果、一言で言うと協調性を欠いてしまい孤立して行く現象だと思う。自身の経験値、思想などで構築された自分領域の中で考えたがるタイプ。

呪術廻戦より ©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

他者に対しては、すぐその自分領域を領域展開して自論を通そうとする。当然、他者は領域怖い…となり次第に孤立して行く。

以前、書いた尻に火をつけたがる人もソレに該当する。

非常に雑な説明だが、ニュアンスとしてはそのように思うのだ。これって、年齢とは関係なく誰にでもあり得ることじゃないかと。

細かい諸症状は以下の通り。

■老害の片鱗を感じる諸症状

・自分話し多く、さらに長い

会議の場など人が集まって会話する場面には、じょう舌な人、口下手な人、口数の少ない人も入り混じる。
一旦、話しを止めて他の意見を聞くなり発言してない人に振るってしないと議論も会話も弾まない。けど一旦、喋り出せば間を空けないから話しに入っりにくい。
さらに話しも長いからさらに他者が入り込む余地がない…しまいには、もういいやって気持ちにさせられる。
これだと他者の意見は引き出せない。

餅つきのつき手返し手のごとく上手くやって欲しい。

・自論が強く完璧主義

なかなか自論を曲げようとしない。手の届く範囲で即効性のある打開策を考えるのが苦手。

例えば、冷蔵庫にあるものだけで料理するとしよう

「アレが無いからコレが作れない。」

いや、そうじゃなくて…

「あるものでソレ風のヤツなら作れませんか?」

って返すと

「そんなの本来あるべきソレじゃない」

といった具合になる。
ソレ風って言ったじゃん…あり物でいいの。
完璧求めてないよ…

・できない理由の説明は上手いが、代案はない

融通利かないのに何故できないのか?を説明させたら天下一品。でもその先はない。
そんだけ明解に理由が分かるならこうしたらできなくもないって代案もセットで考えられないものか…

・自分の領域からは出たがらない

自分はここまで、そっから先は責任持てない。のような姿勢。
全責任押し付けたりしないし、そんなこと言ってないし。
ちょっと持ち場を越えてやってくれると有難いんだが…そこに関しては専門外だからムニャムニャ…こういう時は説明下手

ホントに自信無いのは分かった。テコでも領域から出ない気なのね…

・過去の実績を話したがる。幾度となく…

領域内の専門分野に関しては無敵。(と思ってる)
こういうのは何百回もやってるから〜と昔話が始まる。
それを知ってるからお願いしているのだよ…で、その話しはもういいよ。
その話し何回聞いたかな…というくだりがひとしきり終わってから仕事が始まる。おじいちゃん、おばあちゃんってこんな感じだったな…ってまだお若いのに。

もう、コレは何かのおまじないだな。と思って聞くしか無い。

・冗談が通じにくい、察してくれない

場をほぐすとか温めるために少しボケたり、例え話しで言ってみたラフな発言を正論で丁寧に駆逐して行く

「はい、そうなんですけどね…」
(ボケをいちいち説明するのはヤボだしな)

「それは、もちろん…」
(例え話しだから分かって言ってるよ)

こっちもそんなリアクションになってしまい結果、場の空気は全然ほぐれない。察してくれよ…

・自己評価が高い

評価のタイミングでは自分の実績をかなり具体的に持ち出してくる。基本、承認欲求高め。全力で現状維持の姿勢じゃ評価は上げられないよ…

・そもそも論で先に進まない

物事を決める際、現場判断で決めて欲しいことは多い。
何がどれくらい必要、どういう人員などかかるかのコスト感やその理由をまとめてくれたらOK。あとはGOするかどうか会社判断って流れでいい。責任は上が持つし。
なのだが、

「そもそも、会社としてどうしたいかだ」

みたいな話しになってしまう。
分からんでもないが、ここは現場じゃないと本当の必要性が分からないから現場判断をお願いしている。
ミッション、ビジョンから外れない範囲でいい感じにまとめてね。って温度感なんだが、会社に委ねようとする。
これだとお願いできる仕事の範囲が広がって行かない。

■次第に敬遠されて行く

話しを聞いてくれない人には話しをしたくない。それに拍車をかけるように、当人から話しかけるなオーラが立ち昇って来る。
そして次第に人が寄り付かなくなり孤立していく。
目に見えてコミュニケーションが発生しなくなるのだ。
ますます自分で自分の居場所を狭めて行く。

これは怖い。

■上げ底の存在を意識する

「老害」って言葉は特に上のポジションに甘んじてしまった組織人のことと思われがちだが、少し違う気がする。

  • 自分はこういう人間だ

  • こうあるべきだ

  • 自分の守備範囲はここまでだ

って今まで積み上げてきた価値観や経験という上げ底の上から物事を捉えるのがマズい気がする。だからなのか何となく発言が上からな傾向がある。

冒頭で書いた領域とはこの上げ底みたいな構造に思える。

これは組織云々と直接は関係ない。

積み上がった上げ底の中身は、その人の歴史であり価値あるものなのは確かだろう。でも時代が変わればその中身の価値も変動してくるはずだ。
場合によってはもう通用しないなんてこともあり得る。
だからこそ過信は禁物
他者と足並みを揃える際は、皆同じ目線の高さ対話をするのが良いと思う。

要は小さい子と話しをする時に、しゃがんで目線の高さを合わせるのと同じだ。

「老害」って誤解を招くからもっと他のいいネーミング無いものかと思う。


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