「保育園卒」vs「幼稚園卒」 最もくだらない争い
今日は保育園卒業 vs 幼稚園卒業という記事から、両者の違いについて触れていきたいと思います。
そもそも幼稚園と保育園は文部科学省と厚生労働省でそれぞれ管轄が違います。
幼稚園は学校法に定められた教育機関であり、保育園は児童福祉法によって建てられた児童福祉施設の1つです。
幼稚園は教育機関というように子どもたちに教育を施す場です。
保育園は家庭に代わって子どもを保育する場です。
これらの違いが卒園と同時に影響していくのはどんなことでしょうか。
(小学校入学の時点で文字が書ける書けないという違いは次回詳しくお話ししますので今日は別にしてください。)
一般的には
家庭的にも裕福
幼稚園卒園の方が上品な子が多い
みたいな印象というか風潮があるみたいです。
まず「家庭的に裕福」
これは認可保育園であれば両親が共に仕事をしていないと入れないなどがあるため、保育園に入るのは共働き家庭ということになります。
従って専業主婦が入れることの多い幼稚園と比べると、どうしてもそういうイメージが出てくるのでしょう。
確かに「裕福な家庭の方が学力が高くなる傾向にある」みたいな研究結果はされていますが、そこは今日あまり関係ないため置いておきたいと思います。
ここからが本題です。
世の中ではどうしてこうも幼稚卒園の方が印象が良いのでしょうか。
それは友達と関わる時間、それから親と関わる時間の違いです。
幼稚園というのは先程お話しした通り教育機関です。
したがって幼稚園は学校と似たような意味合いで、在園時間は標準4時間と短めに設定されています。
つまり保護者と一緒に生活する時間の方が長いわけです。
ところが保育園となると在園時間は概ね8時間とされています。
朝は早くから保育園に行き、帰ったらご飯を食べてもう寝る。
平日は保護者と過ごす時間よりも圧倒的に保育園で生活する時間の方が長いわけです。
これが子どもたちを取り巻く環境の1番の違いです。
じゃあこれが何を生むか。
それは友だちの立ち位置です。
幼稚園児は家庭があっての幼稚園なわけです。あってのお友達なわけです。
あくまで一緒に勉強する仲間であり、それ以上のものにはならないような認識です。
もちろん保育園だって家庭があっての保育園です。
ところが保育園というのは子どもたちにとって生活の場なのです。
すると、お昼寝も一緒、着替えも一緒で、共に生活する仲間になっていくわけです。
保育園児たちが友だちに求めるものは家族に近いものになるわけです。
幼稚園の子どもたちより友達に親密さを求めていくんですね。
保育園児にとって友だちは家族です。
この意識の違いが小学校に入ったときに大きな差となってしまうようで、どんな友だちにもガツガツ話しかけていくから、保育園卒の子どもたちが大人からすると少し下品に見えてしまうのかもしれません。
また、保育園の子どもは気が強いとか野蛮だとか言われます。
でも、テレビで大家族の番組とかやってると思うんですけど、それを思い出してみてください。
あれだけの人数が1つの場にいると、やっぱり意見がぶつかり合うことってたくさん出てくるじゃないですか。
「日本人は自分の意見が言えない」とかそういうことを言われる世の中で、そういった機会があるのは非常に良いことだと私は思うんですね。
だからそれもそれで保育園の1つの良さだと思うんです。
保育園のことを知らない人が、見た目だけで幼稚園卒の方が上だとよくわからない意見を言うのはやめてもらいたいです。
いかがでしたでしょうか
ニュースの記事も完全に保育園卒園を馬鹿にするような内容となっていました。
そういう風に感じる背景には先ほど説明したようなこともたくさん関わっています。
また保育園と幼稚園の役割の違い、立ち位置の違いからそういった違いが生まれてきています。
そういった事実をを皆さんに知ってもらいたいです。
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