君は結局僕の何だったのだろうか。
この文章は、最初はこんな文章では無かったのですが、君の名は。のスパークルを聴きながら書いたらこんな事になってしまいました。
それを踏まえて見てくれたら幸いです。
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僕は小さい頃、生まれて間もない頃君と出会った。
出会った頃の事を僕はほとんど覚えてない。
君と出会ってから僕は良く救急車で病院に運ばれていた。
苦しかった。うん、ほんとに。それは、それは、苦しくて、息が出来ないくらい苦しくて。感覚的には、ほんとに『つらい』って表現が1番合ってると思う。
君と出会ってから僕はどんどんどんどん胸の辺りが苦しくなる感覚に陥った。
あぁ、これは何でだろう。
呼吸もしづらくなる。
何でだろう。
小学校の時に2回入院した。小学2年生の秋。確か鳥取西部地震が起きた日。1週間入院して、退院して、また1週間後にまた入院した。
君はその時ずーっと僕のそばにいた。
君はあの時の事を覚えてる?
入院する時に、救急で運ばれて、点滴を打ってもらった。
若い看護婦さんが、点滴を打ってくれたんだけど、めちゃくちゃデッカい僕の血管を見事に外し、めちゃくちゃ水膨れになった。
看護婦さんは、ごめんねーと言いながら逆の手にもう一度、点滴を打った。また見事に外れ、めちゃくちゃ水膨れになった、両手にたこ焼きができた。
もう一回腕の違う部位に刺すことになって、看護婦さんもパニックになってて、僕にパニックになってたら、後ろからHUNTER×HUNTERのネテロ会長みたいなおじいさんが出て来て、一瞬で針を刺して、「この人神か!」と思った。今思えば、「だったら最初からやってくれい!」だが。
もう、覚えてないだろうな。
あの看護婦さんはまだ看護師をやっているのだろうか?
もう、大人になってるよなぁ、あの看護婦さんも、立派な看護師長とかになってるのかなぁ。
そんなこんなで君とは小学3年生くらいまで沢山の時間を過ごさせてもらったんだけど、突然の別れが来た。
僕が白球を追いかけるようになってから、君は徐々に徐々に僕から離れていった。
僕が白球を追いかけるのに夢中になったからかな。
でも、忘れた頃に突然現れる。
そりゃズルいよ。そりゃないよ。
でも、4年生になる頃に完全に僕の前から姿を消した。
僕はこの頃全然病院にも行かなくなった。
僕は君の事を忘れ始めていた。
もう、完全に忘れた。忘れてしまえ。その方が良い。無かったことにしてしまえ。その方が良い。
最初から出会わなければ良かった。
小学6年生になった。
僕は、小学校のキャンプの一環で、同級生全員と山奥のコテージでキャンプをした。
同級生と泊まるなんて滅多にないからテンションが上がった。
好きな子もいたり、バーベキューしたり、男子みんなでコテージの狭いお風呂に入ったり、楽しかった。
その日は楽しすぎて、珍しく夜更かしをした。
僕の家は夜の21時には寝ないといけないというルールがあったので、普段は寝ている時間にテレビをみんなで見た。
初めての『エンタの神様』
僕は初めて見るエンタの芸人さんにワクワクしながら見ていた。
そこである芸人さんが出てきた。
ギター侍の波田陽区さん。
僕は初めて見る"ギター侍"に今まで経験したことないくらい爆笑した。
みんなは何回か見てたらしくて普通に笑ってたが、初見の僕は笑いすぎておかしくなりそうだった。
すると、笑いすぎて、笑いすぎて、腹がちぎれるくらい笑ったら、苦しくなってきた。
息が出来なくなってきた。
楽しいのに苦しい。
苦しいのを落ち着かせようと、目を瞑り、呼吸を整えた。
落ち着いてきた僕が顔をあげると、君が笑っていた。
2年ぶりに君が僕の前に現れた。
ちょっと嬉しくなった。
まさかのギター侍が君に会わせてくれた。
あんなに嫌いだった君は、僕に少しの懐かしさを。
あんなに意地悪だった君は、僕に少しの強さを。
くれたんだ。
ありがとう。もう、さよならだ。
僕が深呼吸すると、仲間のところに戻った。
『こうちゃん大丈夫だにか?』
『全然大丈夫だが』
なんて。
いつの間にか君は消えていた。
それ以来僕は君に会ってない。
出来れば会いたくないなぁ。
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