見出し画像

島のインじぃ言いたい砲台18 〜続 友ヶ島砲台 in 由良要塞〜  2023.5.28

小国日本、大国ロシアと戦う

 これまでに訪れた砲台は明治30年代(明治31~36年)に竣工しゅんこう(完成)された砲台でした。日清戦争後、日露戦争に至るロシアとの関係悪化の中、各地で砲台が急速に整備されていきました。
 結局ロシア艦隊は本土へ向かって来ることは無かったので、膨大な国費の無駄使いみたいに見えますが、日本の砲台の整備状況を知っていたロシアに足止め効果を与えた、という言い方もできます。
 第1砲台は明治23年、第3・第4砲台は明治25年の竣工、一昔前へ遡ります。さて、どのへんが違うでしょうか?

友ヶ島第1砲台

 前回も言いましたが、今日は友ヶ島灯台無料開放日です。灯台は第1砲台の横に立ってます。せっかくなので受付に行ったら2時間待ちと言われたんで即やめました。5砲台まわって帰る予定なんで先を急ぎます。

①灯台の説明板
砲台より歴史あるのね、見たかった😭

 レンガのトンネルを抜けると、地下掩蔽部えんぺいぶだった。いや入れんかったけど…、上から覗けます。

②砲座の地下へ至るトンネル

 トンネルと掩蔽部の天井をよく見て下さい。これまでのようなコンクリート・アーチの天井でなくレンガ・アーチの天井です。

③地下掩蔽部

 口径27㎝カノン砲(27K)4門を配置します。下は4砲座のうち、左から2番めの砲座でU字型の前方が壊れており、一見コンクリートみたいですが、断面からレンガの壁が見えています。

④27K砲座
⑤27K砲座前壁断面

UFO観測所

 ここでおもしろかったのが、砲台左翼に残る鉄製天蓋のUFOみたいな観測所です。

⑥左翼観測所

 背後から塹壕みたいな通路を通って、中を覗くと、未知との遭遇です。天井が思いのほか低いですが、これで敵船が見えるんですね。

⑦観測所内部
無骨な鉄壁に乗る放射状天井が美しい。観測機器をのせる三脚も残っている。

海軍聴音所ちょうおんしょ

 第3砲台へ向かう途中、海軍聴音所に寄ってみました。聴音所というのは、海底に設置した聴音機で敵潜水艦のスクリュー音を聞き分け、機雷を爆発させて撃沈する施設だそうな。

⑧海軍聴音所
⑨海軍聴音所内部

 昭和ですね〜、え?違う?次は第3・第4砲台、Back to 明治20年代。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?