見出し画像

カノーサンポ 187 土蔵の板壁

私はそのような家の
生まれではないので
うちの実家にはありませんが、
広い敷地を持つお宅には、
土蔵を見かけることがあります。

土蔵はそのお宅の大切なものを、
火災から守るための
防火建築ですね。

さて、
土蔵は防火のため、
燃えない土で
作られているのですが、
時々その周りが
板壁で覆われたものを見かけます。

最近ある資料を読んでいたら、
その板壁は水に弱い土蔵を
雨などから守るために
付けられているようです。

しかし防火の観点からすると、
板壁は火に弱い。

ところが驚くことに、
この板壁は近くで火事が起きると、
「外すことができる」
ということがわかったのです。

それを確認したくて、
市内の2ヶ所の
板壁に囲まれた土蔵を見たところ、
どちらにもすぐに外せる
仕掛けがついていました。

一つは郷土の森博物館内の
旧田中家住宅の土蔵。
もう一つは分梅通り、
分梅駐在所前の土蔵です。

良く見るとどちらも土蔵から
L字型の金具が出ており、
その金具に閂(かんぬき)をわたして
その板壁を押さえていました。

火事の時は
その閂を外しさえすれば板壁が
すぐに外せるようになっている。

こんな仕掛けがついているとは
全く気がつきませんでした。

ちなみにこのような板壁は、
「下見板」と呼ぶようです。

これから下見板がついた
土蔵を見つけたら
L字型金具と閂が付いているか、
チェックしたくなりそうです。

カノーサンポのバックナンバーは、
https://note.com/bacchusmkt

#府中
#府中市
#土蔵
#下見板
#ウォーキング
#散歩
#東京府中散歩

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?