現地コーディネーター:第17話
雨樋に止まったモッキングバードの甲高いさえずりで目を覚ました。バネのしっかりしたツインベッドは前日の晩泊まったモーテルのそれより格段に快適だった。エドウィンは大きく伸びをして体を起こすとジャージ姿のまま部屋を出て、隣のカズマの部屋をノックする。ドアを開けると、部屋は空で人が寝た形跡すらない。時刻はまだ朝八時過ぎだ。カズマが早起きしてベッドメイキングまで済ませたとは思い難い。螺旋階段を降りると階下のダイニングテーブルでロイがしかめ面で新聞を読んでいた。
「おはよう。カズマは