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胎児の鼓動が響く、感動の初エコー写真

2022年2月末

忘れもしない雪の日。
滑るのが怖い、産婦人科で心拍を確認するのに、とても1人ではいけないくらい不安があったので、旦那に無理を言い一緒に病院の外までついてきてもらった。

心拍の確認ってどうやるのか、そんな知識すらなかった。
まぁゼリーみたいなの塗ってお腹からエコーの機械当てるんじゃないかな?なんて気楽に思っていた。

無知とは恐ろしいもの。
検査薬で陽性が出た瞬間に調べればよかったととても後悔した。

知らない人、これから同じように行く人にはキチンとした下調べをおすすめする。

まずはお医者様にカウンセリングの要領で、いろいろ聞かれ診察室を移動する。

心拍を確認するにはお腹からのエコーだと難しいとのことで、まずは産婦人科の検診台(?)にのり、膣からエコーの機会を入れて確認をする。
先が丸くなっているカラオケのマイクより小さな機械にコンドーム的なものとゼリーを塗って入れるのだが、これが本当に何回やっても慣れない。

まず何かが入ってきている感覚が気持ち悪いのと、お腹の中をグリングリンやられていく気持ち悪さ。(多分つわりの気持ち悪さもあるかも)

これから経験する人は、知っておいてほしい。
経験しなくても身近な人、自分のパートナーが産婦人科に行った後はいつもよりもっと優しくしてあげてほしい。

でもそんな地獄のような健診中、まだまだ豆粒みたいな我が子が、モニターに写る。
先生の言葉が今でも頭の中でリフレインする。

「ここの動いているところ、お子さんの心臓ですよ。」

初めての対面。
正直人の形なのかどうかも怪しいくらいの豆粒ちゃん。
一生懸命心臓が動いているのがわかる。
心音は想像以上に早かった。
ほんとにお腹の中にいるんだぁ...と、思ったのを覚えている。

そこから先はなんともスピーディーだった。
何枚か写真を撮った後、洋服を着替え部屋に戻ると先生がカルテを入力しながら、

「写真差し上げますね。母子手帳はなるべく早めにもらってね。病院は決まっている?」

病院?いや、今子供がいるって知ったので、まだ何も調べていないのですが?

「紹介状書くので、希望はありますか?」

この時点で色々決めなくちゃいけないの?え?本当に?

「無痛がいいとか、大学病院がいいとか、家から近いのがいいとか色々決め手はあるけど」

はぁ、なら無痛ができるところで大きい病院がいいです。

「ならここと、ここだね。まだ空いてるかはわからないけど両方渡しておきますね。」

はぁ...

と、こんな会話をした。

世の中のお母さんはこれがわかる前に色々調べているのか...
そもそもだけどまだ子供のことは先だと思っていたし、産むなら母がいるアメリカがいいな...くらいにしか思っていなかったので、とても不安だった。

ちなみに心拍確認の時の受診料は割と高い...覚えておいて損はない。
わたしが行ったところは1万5千円くらいした。
母子手帳を貰えばなんとかクーポンがあるのでだいぶお財布的な負担は減るが、まさかのこれはびっくり。
(少子化の対策としてこれも無料にしてくれと、常々思う。)

そんなこんなで、エコー写真と紹介状をもらい産婦人科を出る前に近くのカフェで待機していた旦那を病院の前まで呼び戻した。

「どう?大丈夫?どうだった?」と心配そうに聞いてきた旦那にエコー写真を見せながら

赤ちゃんの心拍の確認ができたこと、心臓がすごい早く動いてたこと、まだ人の形かどうかはわからないこと、そして病院のことを話した。

「うおー...すごい、俺、パパになるのかぁ...」としみじみつぶやいた旦那の横顔は笑顔だった。

私はとても不安だった。ちゃんとしたママになれるのかな?
紹介状とかもらったけどまだ何も調べてないし...日本の病院なんてどこがいいところなのかわからないし。
そもそも、日本で産むのかアメリカに帰るのか...どうしようかな?
色々と頭の中で考えていたら涙がポロポロ出てきてしまった。
道のど真ん中で涙が止まらない私を見て、旦那が優しく声をかけてくれた。

「不安だよなー..でもまぁどうにかなるっしょ。とりあえず、おうちでゆっくり無理しないで過ごして。店のことは気にせず。俺も仕事終わったらまた行くから。」

どうにか家に戻り、ベッドに横になりながらもらったエコー写真を見ながら今後のことを考えた。

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