【意味がわかると怖い話：難易度☆１】僕は真面目な人間なので【ショートショート】

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意味がわかると怖い話：難易度★☆☆☆☆です。
難易度は１ですが、最も細部まで詳しく考察して下さった方を後日紹介させていただきたいと思います(*‘ω‘ *)☆彡

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今日から新年度だ。
昨日は年度納めということもあって、仕事でも色々とバタバタした一日だった。
正直多少の疲労は残るものの、そうも言っていられない。
そう思い、朝起きて早速支度をしていたところ、玄関のチャイムが鳴った。
こんな時間から誰だろう。まだ朝の７時半だ。
ドアを開けると、そこには２名の警官がいた。

「朝早く申し訳ございません、昨夜遅く、こちらのマンションの付近で女性が殺害されたのですが、その件で近隣の方にお話を伺っております」

「はあ、そうなんですか」

「昨夜この近くで不審な人物を見かけたとか、言い争うような声を聞いたとか、お心当たりはございませんでしょうか」

「いやあ～～、ないですねえ・・・。昨日は年度納めの仕事でバタバタしていて、正直疲れて帰宅したのであまり・・・。とても辺りを気に掛ける余裕は無かったというか・・・」

警官は１枚の写真を取り出して見せた。
ポートレート風のそれに、殺害前であろうと思われる一人の女性が写っている。

「この女性が被害者なのですが、ここ最近でこの女性を近辺で見かけたことなどはありますか？」

「あ、それならあります。２，３回くらいだったかな・・・。以前から見かけていたわけではないんですけど・・・この方、たしかに最近時々見かけた覚えがあります」

「その時、この女性が誰かと一緒にいたとか、誰かと揉めていたなどはありましたか？」

「そういえば、この近くで見かけた時には誰かと口論しながら歩いていましたね。それでこの人の顔が記憶に残っていたのかもしれません」

警官２名は、ふむ、と言うように僕の話をメモに書き留めると、

「朝早く失礼いたしました、もし何か思い出されたことなどあれば、ご協力お願いいたします」

と僕に頭を下げた。

「近所で殺人なんて怖いですね、早く事件が解決するよう頑張って下さい」

僕がそう労うと、警官２名は有難うございます、お気をつけてと笑顔で再び頭を下げ、退出していった。

警察も、朝早くから大変だなあ。
僕は真面目な人間だから、今朝彼等に役立つ情報が伝えられて良かったよ。

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