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「小さな恋のうた」のような授業がしたい

はじめに

 MONGOL800の「小さな恋のうた」をご存知でしょうか。ストレートでわかりやすい歌詞と、スリーピースバンド特有の疾走感あるメロディー。幅広い世代方々に愛されている名曲です。多くのアーティストにカバーされています。CMなどで耳にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。これからバンドをやるという中学生や高校生が最初に取り組む一曲でもあるようです。
 余談ですが私も中学生の時、友人達と担任の先生を交えて文化祭限定バンドを結成しました。その時に演奏したのが「小さな恋のうた」です。

どんな授業がしたいのか? 

 最近様々な学校で授業を見せていただく機会があります。(急に真面目な話です)ICTやグループワークの活用が「日常」になりました。授業における教師の役割は何かを授ける者から、サポーターやファシリテーターへの転換が求められているように思います。授業から離れて1年以上経つ自分としては、授業を見せていただくたびに「授業がしたい…」という思いがじんわりと体に広がっていきます。それと同時に「今の自分に授業ができるのか?」というややマイナスな感情も顔を覗かせます。
 ではどんな授業がしたいかと問われると、最近では返答が難しくなりました。大学院で学べば学ぶほど授業に答えはないと感じています。特別支援教育畑の自分としては、目の前の子供に合わせたオーダーメイド型授業が基本です。定められた題材をどのように調理していくかよりも、子供の興味関心をいかに学びに落とし込んでいくかを意識します。「ワクワク感」や「できた・わかった(わかりやすさ)」といった部分を大切にしたいという思いはブレていないように思います。

どうやら「小さな恋のうた」のような授業が好きらしい

 見学先の学校を後にしていると、たまたま携帯のミックスリストからMONGOL800の「小さな恋のうた」が流れてきました。
 曲の出だし「♪広い宇宙の」で懐かしさを感じます。Aメロでグッと心を掴む、テンポの良さ、サビのわかりやすさと印象的な転調、ラストの2連続サビ、そして「〜響け恋のうた」のフレーズでスパッと終わる。
 「自分が理想とする授業(授業の型)ってこんな感じなのかもしれない」と思いました。
 導入で子供の心を掴み、今日の学びの見通しをシンプルかつわかりやすく伝え、子供の活動を盛り上げていく。授業中盤から後半は子供に任せてわかったできたが花開く。そして時間通りに授業を終える。「まだやりたい!」といった子供達の余韻が残る教室…のようなイメージでしょうか。
 なぜだかそんな映像が鮮明に頭の中に浮かんできました。

授業の楽しさ

 家に帰り、YOUTUBEで小さな恋のうたのライブ映像を見ました。下に貼り付けたものです。(こんなにアーティストが出てこないライブ映像も珍しいのではないでしょうか。編集が上手い。動画1分3秒くらいで「♪ほ〜らあなたにとって」の部分で顔を見合わせるカップル?ご夫婦?にキュンとなりました)

 この映像を見て、自分が理想とする授業云々よりも、もっと大切なことに気づきました。
  それは、楽しさを大切にすることです。
  
堀裕嗣先生のおっしゃるように、やっぱり人は楽しい環境で育つのだと思います。もちろん全ての授業が「フォ〜!」ではないと思いますが、形はどうあれ楽しさが前提にない授業、もしくは楽しさが生まれない授業は自分は好きじゃないのだな再認識しました。楽しさを作り出していくのは子供達であり、教師でもあります。さらには教材でもあり探求していく課題設定も影響してきます。他者と協働していく中で楽しさが生まれてくることもあるでしょう。表面にでない楽しさもあります。静かな楽しさもあります。さらに楽しさは伝播します。
 多くの学校で授業を見せていただく中で、子供達が本当の意味で楽しそうに授業を受けているシーンを見る機会が減っているように思います。(※もちろんたまたまかもしれません。私に楽しさを見とる力量がないからかもしれません。知らない大人が授業を見にくると子供達も緊張するので、参観者が楽しさを奪っている可能性も十分あります)
 これは誰かのせいではなく、多くのことが複雑化していることも要因だと思います。子供達を取り巻く環境や教育課程や授業方法などなど、多くのことが10年前と比べ変化し複雑化しています。改めてシンプルに授業の「楽しさ」という原点回帰も必要なのではないかと思います。
 最近多くの授業を見せていただいて感じていた小さなモヤモヤはこの部分にあるような気がしました。
 (先生方や子供達が楽しさを感じられる環境を作るために私も精進します!!)

おわりに

 楽しければ何でも良いのか?というご指摘をいただきそうですが、一度本気で楽しさを追求した授業を計画・実行してみるのも良いのではないでしょうか。そこから見えてくるものがあるかもしれません。
 ちなみに「小さな恋のうた」はカノンコードが使われています。押さえるポイントはきちんと押さえた上でオリジナリティを出しています。小さな恋のうたを「これからバンドをやるという中学生や高校生が最初に取り組む一曲」と書きましたが、ドラムのリズムキープは難しさもあります。シンプルなように見えて考えられた曲だと思います。

 楽しさを大切にした「小さな恋のうた」のような授業ができたら良いなと一人思いを馳せています。

 本日もnoteをご覧いただきありがとうございました!!今日は勤務校の運動会です。子供も大人も最高の1日になることを関東から祈念しています🌸
 皆様良い週末をお過ごしください!

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