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どうやら母になるらしい

10月半ば、どうやら来年、母になるらしいことがわかった。

「どうやら」というのは、まだ、胎嚢を確認できたばかりのところだからで、週数でいうとまだ5週らしい。

まだまだ流産の可能性もある不安定な時期で、心音の確認もできていない。


私は現在、30代半ばで、結婚して6年目だ。

それまで、子供がほしくて仕方がない時期もあったが、残念ながら授かることができない日々を送った。夫婦共に原因を調べたが、特に問題は見つからなかった。

結婚結婚6年目となるともうほとんどあきらめていた。

その間1回、流産も経験して、もうあんなつらい思いはしたくないとも思っていた。最近は、大人二人だけの生活も充分に楽しいなと思い始めていたところだった。

それなのに、今になって、突然の妊娠。

本当に驚いたし、正直、とても困惑している。

もちろん嬉しさもあるが、不安の方が大きい。


生理が2週間ほど遅れて、検査薬で陽性が出て、婦人科に行ったとき、まだ胎嚢が確認できず、流産や子宮外妊娠の可能性もあると説明された。

だが、一週間後に再び病院を訪れたとき、胎嚢が無事確認できた。

自分の体内に、いつの間にか赤子の入る袋が出来ている…!

「いつの間に」とまたもや驚いた。

母になる私が不安定な気持ちの中、お腹の中では着々と赤子のための環境が整えられていたのだなと、体内の神秘(!?)に感動した。


妊娠記録をどこかに残したいと思ったが、リアルでの繋がりも多いSNSでは書きづらい。まだ無事に妊娠が継続するかわからないということと、私自身、中々子供を授かれなくて、妊娠記録や子供の写真を苦手とした時期があったから、それをたまたま見た人が傷つくのは避けたい。

妊娠や出産記録は、インターネットにもあふれている。わざわざ私が記す意味などないのかもしれない。

だが、なぜか無性に「書きたい」と思った。どんな気持ちで出産まで過ごすのか、覚えておきたいと思った。完全なワガママである。

できるだけ、なるべく淡々と綴っていきたい。


恐らく、妊娠中はずっと不安だろうし、子が無事に生まれてからも、無事に育つか不安だろう。

リアルの世界でも、ほとんど友達がおらず、妊娠したからといって、何をどうすれば良いのかわからず、頼みの綱のインターネットを使って、一体、何をどうすれば良いのか手探りで調べる日々だ。

痛がりで怖がりで、メンタルも弱々で、とても親になる器などない私だが、何とか無事に赤子にはこの世にやって来てほしいと思っている。

しかし、出産は怖いので、なるべく痛くない方法があれば良いのになとも思っているヘタレな母ちゃんである。

どうやら我が県には、無痛分娩なるものをやっている病院がないらしい。

震え上がった。


またちょくちょく、ヘタレで弱虫でそのくせ妙にプライドが高い私の心境を吐露していくことにする。



きなこ







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