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music 『始発』

『始発』Ethereal Wave


lyrics:

始発

規則通りには進まないサイコロと朝の駅のホームは誰もいない海辺
各駅停車が滑り込みドアが開く
きみの「本当」はいつしか嘘になるかもしれない
と思うのさえわたしの枷
何にも見えない
指先に絡む潮騒の糸電話
腐心にも柔らかい空の頬が緩む
わたしは密度が低いまま恋をする
きみの「本当」はいつでも嘘になることなどない
と信じるのもわたしの枷
何にも言えない
胸が光る水管の群れ
波に飛ぶ残像
息を溜めて自棄を堪える
濡れた手は潮/塩の跡
「寄せたら返して」「責めて/せめて許して」
顔が波間に揺れる
隣町できみは透明
今に消えてしまうから
すぐに走って改札口へ
全て封鎖すれば
ずっとここに閉じ込められて
きみを待ち望める
それでも回る、世界は回る
「きみは何も変わらない!」
だから愛して、世界は死して
わたしは何も分からないままで
朝になる
目が覚めた夢は化石だと知り
発車ベルが鳴り響く
潮風に微笑む
きみときた線路は放物線で
トランクには日の光
それはわたしを守る
きみといた日々は風化していく
車窓の海をふと見れば
砂浜になっていた


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