5分前行動の前行動

「5分前行動を心がけましょう」

小学生位になると事あるごとに耳にする、お馴染みの言葉。
時間に余裕を持って行動しましょうという意味合いなのだろう。

この幼い頃からのすりこみと元来のせっかち体質が合わさると、もう大変だ。

5分前行動するための5分前行動となる。それに慣れてくると、5分前行動するための5分前行動前の5分前行動になってしまう。
さらに慣れてくると・・・

もう、皆さんお気づきだろう。時間の逆算に次ぐ逆算である。
一体、本当に目指すべき時間は何時だったっけ？という状態になっている。

それでも時間に遅れるよりも、早めに行動しておきたいのだ。
ただ、あまりにも早く目的地に着いてしまうのも何だか気恥ずかしい。

やはりここは5分前着がベストか。いや、皆んな5分前行動だから、ちょっと早く着きすぎちゃった感が出る8分前か・・・

なんて考えながら1時間前くらいには到着。
近場で良き頃合いを見計らっておく。

自分でも面倒くさい性格だと思う。
ギリギリにやってくる人に少し憧れさえ感じてしまう。
だけど、いいのだ。万が一遅れてしまったら深く深く落ち込んでしまう事になるのは目に見えているのだから。

「あれ？早いね。待ったんじゃない？」
「そんな事ないよ。2.3分くらいかな」

これで完璧。
ただ望むのは相手も私と同じタイプで私の1時間前行動を見られていないという事。