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本『眩 くらら』

すみだ北斎美術館へ行き、北斎のことをもっと調べてみたいと、夫が借りてきてくれた本を読みました。

『北斎殺人事件』を読んで、北斎は隠密だったに違いない!
と思った私ですが、

『眩 くらら』を読んで、気持ちが変わりました。

北斎の娘「お栄」の話
ここに登場している北斎は絵を描くのが心底好きなお栄の父
隠密らしい要素はみじんもなかった
孫がこしらえた借金を絵を描いて返す気の毒な爺でもある
絵を描いて得たお金も孫の借金や絵の材料に消えていく
お栄は父北斎と共に生涯絵を究めていく
数々の有名な作品が生まれてきた様子を見てきたかのように表現
相当な下調べをしたことが想像できる


この小説の中で特に心に残ったのは、北斎の絶筆となった作品と言われている「富士越龍図」を描く場面。

すみだ北斎美術館に行った際にも、足を止めてじっくりと見た作品。

葛飾北斎作「富士越龍図」
https://media.thisisgallery.com/works/hokusai_09
美術館で写真を撮らなかったのでこちらからお借りしました
北斎90歳の作品
白い富士山と黒雲と共に天へと向かう龍
他の作品とは違う何かを感じました
「達観」とでもいうような、、、

これで、北斎に関する本を2冊読みましたが、ますます北斎の謎は深まったように思います。
でも、2冊とも興味深く最後まで読めました。
難しい本ではなく、私がおもしろがって読める本を薦めてくれた夫にも感謝です❣️

図書館の本の返却期限がきてしまったので、他の本は一旦返しましたが、また、他のおすすめ本も読んでみたいと思います。

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