エジプトの魅力お伝えbotの中の人

アラビア語勉強中。

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エミール・ハビービー『そしてとうとうアーモンドの花が咲いた』

パレスチナ出身の作家エミール・ハビービー(إميل حبيبي)の『6日間の六部作(سداسية الآيام الستة)』を世界で初めて日本語に翻訳していくプロジェクトが続いています。 今回は同六部作の2作目、『そしてとうとうアーモンドの花が咲いた(وأخيرًا نور اللوز)』の日本語訳を公開します。 この作品の主人公である「俺」のもとを、「M先生」が20年ぶりに訪ねて来ます。 「俺」は「M先生」の話に耳を傾けながら、彼との思い出に思いを巡らします。 物語

    • エミール・ハビービー『マスウードが従兄弟のおかげで幸せになった時』

      パレスチナ出身の作家エミール・ハビービー(إميل حبيبي)が1968年に発表した『6日間の六部作(سداسية الأيام الستة)』を私が世界で初めて(←この部分重要)日本語に訳していきます。 この『6日間の六部作』はアラビア語で六日戦争と呼ばれる第三次中東戦争時(1967年)のイスラエル占領下のパレスチナが舞台です。 この戦争でイスラエルは僅か数日でヨルダン領ヨルダン川西岸地区、エジプト領ガザ地区とシナイ半島、シリア領ゴラン高原を制圧し、開戦から6日で圧倒的

      • 川端康成ノーベル賞受賞講演(アラビア語訳)

        1968年12月12日にストックホルムで行われた川端康成のノーベル文学賞受賞講演を全アラビア語訳しました。 私が世界で初めて(←この部分自称)日本語からアラビア語に訳し、ネイティブチェックを受けたものです。 実際の講演(日本語)は以下のサイトで閲覧可能です。 川端康成は詩を含む様々な古典から引用しつつ、「日本の心」について述べています。 その「日本の心」に特有の語彙(例えば「無念無想の境」や「内に目覚める悟り」など)をどう訳すかが最も難しかったことに加え、私のその解釈が正し

        • ハサン・ブラーセム『死体展覧会』

          イラクの現代小説家ハサン・ブラーセム(حسن بلاسم)が2015年に発表した短編小説『死体展覧会(معرض الجثث)』を全訳しましたので公開します。 邦訳が出版されているようですが、執筆時点で絶版となっており、図書館等で入手することも叶いませんでした。 この小説は私の学生時代の恩師の最後の授業で講読した作品で、今までアラビア語で読んできた数少ない作品の中でもそういう意味で思い入れの深いものです。 混迷を深める祖国イラクを想ってこの小説を書き上げたハサン・ブラーセム

        エミール・ハビービー『そしてとうとうアーモンドの花が咲いた』