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我が家は中学受験に参加すべきか?と悩む方へ

私の子供は中学受験を経験し、今は目指した中学に通えています。
去年その体験をnoteにまとめましたが、その道のりは決して順調ではありませんでした。

1年前に掲載した記事が今でも少しずつ読まれていてありがたいとともに、小学生のお子さんをお持ちで、中学受験へのチャレンジに関して悩んでいる方は多いのではないかと思います。

私は子供の受験を通じて中学受験には決して避けて通れない条件があると感じ、それをお伝えすることで、その悩みを解決する一助になるかも知れないと思いました。


条件① 机に長時間向かう我慢ができる子


非常に単純ですが、これが最も大事だと思います。
やりたくない子に無理やり受験させることほど悪いことはありません。

今文京区では4割以上の小学生が私立中学に進学するということですが、そこまで行かなくても、周りの家が受験を行うと分かれば、我が家も受験をするのが当たり前と考えてしまうかもしれません。

しかし小学校の授業が耐えられない、自分の世界に入りたい、常に体を動かしたい、人と接していたい、時間を忘れて何かを作りたいなど、長時間の授業が合わない子は必ずいます。

子供なので徐々に変わっていく場合もあり見極めが必要ですが、まずは子供の姿と顔を見て、真剣に話して、この子に受験は違うなと親が感じたら、それが正解だと思います。


条件② 学費を継続して払える経済力


中学受験は塾などで勉強する必要があり、結構な費用がかかります。
中高一貫の私立に進学したら、塾と合わせて10年近く高額な学費を払う可能性があります。

非常に幅がありますが、やはりなんやかんやで年100万程度はかかるのではないでしょうか。高いですね・・・

たまたま子供の素質が恵まれて安く済んだり、公的な教育環境が恵まれていて費用が抑えられる場合がありますが、それは少数派でありすべての家庭に当てはまるわけではありません。

身も蓋もない話ですが、その間の経済的な基盤を持つことが難しいのであれば、無理に受験を目指さなくていいと思います。
私立中高が素晴らしいのは確かですが、それは主に環境や体験の差であって、学習内容自体に本質的な差はないと思います。

今は公的な支援も増えており、公立の中高一貫もあり、普通の中学高校でもカリキュラムに工夫を凝らしている良い学校はたくさんあります。
親がそれらの可能性を出来るだけ探してあげれば、子供はそういう親の努力の意味を理解できると思います。


条件③ 素で平均点をかなり上回る学力


中学受験の勉強は、出来ない子を出来るようにする勉強ではなく、出来る子同士の競争なので、まだ対策をしていない素の状態で小学校の平均を下回る、または苦手な科目が複数あると、子供自身が本当につらいです。

中学受験は学力のみの勝負なので、元からある程度は得意でないとやり抜くのが本当に大変ですし、苦労のわりに成果が出ません。
これは勉強に限らずどんな分野でも同じだと思います。

素質を子供自身が自覚することは難しいので、親が時間をかけて子供の特性をつかみ、適した方向へ向かわせることが必要だと思います。

その意味で、小学校1年生から中学受験塾に通わせるような今の状況は、私は反対です。

6年の間に、実は勉強が得意ではなかった、または別の特性があったと分かるのは、成長途中の小学生なら大いにあり得ると思われ、そこで方向を切り替えられればいいのですが、なかなかそうは行きません。

個人的な意見ですが、例えば小3くらいまでは子供を観察する期間としていろんなことを好きにさせてあげて、その反応から子の素質を知り、そのうえで適切な方向付けをしてあげるのがよいと思います。


熟考してからでも遅くはない


中学受験は第一志望校に3割しか受からないと言いますが、現実はもっとシビアで、学力が足りなければ志望校を受けることすらかないません。

真剣に教えている講師や指導者なら、子供の点数の推移を見て合格可能性を判断できるので、無理なら無理とはっきり言われてしまいます。
そして実際ほとんどその通りになります。

しかしそれは、不合格のショックを少しでも減らしたい親切心から発している言葉であって、塾や講師の実績を増やすために親を誘導しているなどという話があったとしてもあくまで大人の事情です。

不合格は受験前の親御さんが想像するよりはるかにつらく、一生のトラウマを生むかもしれないリスクなので、受験を終えた今振り返ると、そういったアドバイスを塾からいただけたのは本当にありがたかったです。

それくらいの重みのある中学受験に対して、親が熟考して臨むのは当然と思いますし、今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。



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