見出し画像

日本人に自由恋愛は向いてない?

日本の少子化がますます進行し、2022年に生まれた子供の数は80万人を下回り20世紀以降で最少となりました。

少子化は国の世代ごとの人口分布を歪ませ、高齢者ばかりの活力のない国となり、医療や介護費用がかさみ、生産人口が少ないため産業やさまざまな活動を拡大できず、代わりに文化背景の異なる外国の人を招き入れても必ず衝突が起きます。

私個人としては日本の少子化はやむを得ないので子供が少なくてもやっていけるように考えたほうがいいと思いますが、経済成長が課せられた国として考えた場合は少子化で良いことは何もありません。


まず少子化の対策として誰でも考えるのが子供や出産への補助ですが、結婚した夫婦が持つ子供の数は以前と比べてそれほど減っていないようなので、それより未婚の人がいつでも自由に結婚できるようにするのが大事です。

ただし現実は、結婚に至るには出会いがない、お金がないなど障害が多く、また私の考えですが、そもそも恋愛結婚というものが一般的な日本人のコミュニケーションスタイルに合っていないのでは?と考えています。


恋愛はハードルが高すぎる?


2021年の調査で、独身の男女がいずれ結婚したいと考えている率は、ともに80%を超えていて、特に女性は85%近くとなっています。
しかし別の調査で、日本人の未婚男女のうち恋愛をしているのは女性で3割、男性で2割しかいないというデータがありました。

20代の男性のうち既婚者は25%、女性は35%程度とちょうどその比率となっていて、その後30代の終わりまでには、男性60%、女性70%が結婚していますが、各世代の未婚者の恋愛している率はそれほど変わらないそうです。

そうなると気になるのは、恋愛していない7割の人がなぜしないのか?という話ですが、おそらく恋愛には厳しい競争があるからだと思います。
(もちろん7割の人すべてが恋愛したいわけではありませんが…)

見た目、接し方、仕事や収入、出会いの数、周囲の理解など、恋愛をうまくいかせるための条件は多く、ひとつでも欠けると競争を勝ち抜けません。

結局、見た目や接し方が好みじゃないならほぼ次の段階には進めず、その時点で男はもう2~3割しか候補に残らないように感じます。
女性は男性よりは多いと思いますが似たようなものではないでしょうか。


リスクを回避するDNA


2020年の婚姻者のうち婚活サービスを通じて結婚した人の割合は16.5%で、内訳はネット系婚活サービスが最も高く、結婚相談所や婚活パーティなどがそれに続いていて、その割合は毎年着実に増加しています。

しかしそういった仕組みは恋愛強者がより合理的に活動するためのツールとして使われることが多いようで(特にマッチングアプリ)、恋愛強者でない人にはあまり縁がないように感じます。

では、結婚はしたいが恋愛競争は避けたい多くの人は、結局良い方法が見つけられずただ無為に年を重ねてしまっているのでしょうか?
悲しいことに今のところそう言えるかもしれません。


日本人は安全志向が強くリスクを取らない方を選ぶというイメージがあると思いますが、それは科学的にも確かめられています。

ドーパミンのレセプターのタイプ(長さ)により、新奇探索性と呼ばれる目新しいものに飛びつく行動を好むかどうかが決まりますが、日本人はヨーロッパやアメリカ人より明らかに新奇探索性が高い人の割合が少ないです。
下記の記事によると10倍以上(!)違うらしいです。

リスクを冒して競争する自由恋愛は日本人のチャレンジを嫌うDNAレベルで合わないのに、お見合いや職場での紹介といった習慣をやめて出来もしない恋愛結婚にみんなで突き進んでしまったのは、果たして本当に正しかったと言えるのでしょうか?


安全を求める自然な気持ち


確かにドラマや映画のような恋愛にあこがれるのは分かります。
でも相手のこともあまり知らず自分の友人や家族と合うかもわからないまま思い込みだけでその競争に飛び込むとしたら、それはリスクが高すぎると思います。

それよりもっとソフトに、家族や周囲の仲間を含めた人間関係の中で、時間をかけて付き合う相手との信頼を築き、共同生活という結婚に至るほうがずっと日本的ではないでしょうか。

現在、親と子供が協力して行う「代理婚活」などが増えているようですが、そういったリスクの低い確実な仕組みがもっと普及し、多数派の新奇探索性が少ない人同士が安心して出会える場が増えたら良いと思います。

もちろん一部の恋愛強者は今まで通り競争を続ければいいですが、そうではない多くの人も平和な恋愛と結婚生活を送れるのが一番いいですよね。



[この記事と同系統のおすすめ記事をご紹介] ぜひご覧ください!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?