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足の母趾トラブル(成長期)

成長期に運動による負荷の蓄積で疼痛が出る場合、母趾(親指)に外傷が生じて疼痛が出る場合があります。
母趾特有のものも多く存在するため、知っておくことで、手術適応の見逃しを未然に防ぐことも可能です。

外傷性

①母趾に物落とした(少し鋭利な物)
②母趾が背屈強制された

①は骨折や打撲が圧倒的に頻度は高いですが、チェックすべきことに母趾の自動運動での背屈(伸展)ができるかどうかということです。
親指の付け根付近に物を落としたら必ず確認してみてください。
母趾が自分の力で背屈できなければ、長母趾伸筋腱という腱が断裂した可能性があります。受傷直後は疼痛で背屈ができない場合もありますので、経過でのフォローも重要です。
エコー検査機器で検査すると、確実に確認することは可能です。

②は母趾の背屈強制に伴い底側にあるプランタープレートという靭帯が断裂することがあります。これは種子骨という骨がMP関節付近にありますが、それに繋がっている靭帯が切れてしまう疾患です。しかるべき対応をしなければ症状は長期に及ぶことがあります。足底側に疼痛がある場合は注意が必要であり、レントゲンで母趾背屈させて左右差をみて、種子骨の位置関係を比べると評価になります。
見つければ、まず固定を勧めます。
なお、疾患名は「ターフトゥー」と言います。

今回は外傷性の母趾特有の注意する疾患を挙げてみました。

参考までに。


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