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弁理士業の魅力 働きながら取れる資格であること

こんにちは、40代弁理士の石川です。今日は、弁理士業の魅力として、弁理士資格が働きながら取れる資格である点についてご説明したいと思います。

国家資格を取れれば、安定だし、収入もある程度保証されるのかも・・・。などと、私も社会人として駆け出しの20代の頃に、おぼろげながら思っていたように思います。でも、私が弁理士を目指した決定的な理由としては、「安定しており、尚且つ働きながら取得できる資格であること」が大きかったです。

今思うと、それほど裕福ではない家庭で、4人兄弟の2番目として生まれた私は、大学卒業後、子沢山で大変だった両親を早く安心させたくて、大学院に進学することなく、さっさと就職する道を選びました。多くの弁理士が理工系の修士卒以上であることを考えると、異色の経歴といえるでしょう。(でも、余裕がない中で、大学を卒業させてくれた両親には感謝しかありません。)

大学での専門はバイオ(分子生物学)でした。このため、バイオ関係でキャリアを積むべくバイオ関係の研究所に就職しました。当時は、お金を貯めてから大学院に進学したり、海外大学院に留学したりして、研究者の道に復帰することもあきらめてはいませんでした。しかし、在職中に、失われた20年といわれる平成バブル崩壊後の影響なのか、就職先のバイオ関係の研究所の閉鎖が決まるなど、世の中の不条理を味わうことになりました。

その結果、「研究者を目指す理想は美しいけど、食えないのは困るし、何より不景気に左右される人生なんてまっぴらごめん」という考えが私の中で支配的になってきました。若かった私は、資格でも取ろうと(安易に)思ったのでした。

ですが、さすがに当時、司法試験に挑もうなどとは思いませんでした。理由としては、司法試験は、仕事をしないで専業受験生として挑戦するのが普通であったので、経済的な理由からも、最難関資格であるという難易度の問題からも、貧乏社会人だった私が挑戦するのは無理だったからです。

悩んだ私が、いろいろ調べた結果、弁理士という国家資格があり、受験生もほとんどが仕事をこなしながら勉強をするということを知りました。

当時、貧乏社会人だった私は、「私のように貧乏人が目指すべき資格は、これだ!」と思ったものでした。

現在では、ロースクールが全国に設置されるなど、弁護士になる道もいろいろと用意され、多くの方が司法試験に挑戦できる環境が整っています。

が、そのような今日でも、働きながら取得できる弁理士資格は、特に経済的に恵まれていない人(昔の私のような人)にとって、福音なのではないでしょうか。仕事と受験勉強を同時にこなすガッツさえあれば、なんとかなるのですから。当時は、仕事をこなしながら、平日は一日5時間を目標に勉強しました。週末は土日のどちらかは一日フルで勉強しました。

もちろん、経済的に恵まれている方や、高学歴の方でも、弁理士資格を活用することは可能ですが、この稿の主たる読者を想定していません。

経済的に恵まれた家庭に生まれた方は、ロースクールを経て司法試験にも挑戦することができるでしょうし、或いは、高学歴で弁理士資格を所有されている方は、このようなブログを読む暇がないくらい、飛ぶ鳥を落とす勢いでご活躍されています。

ですが、経済的に恵まれていない方でも、挑戦できる資格として、弁理士資格があるということは、すばらしいことです。最後の希望です。本人の努力によって、いくらでも成功できるのですから。それができなければ、生まれ持った格差が固定された階級社会になってしまいますし。

なお、仕事をしながら取得できる資格といいましたが、仕事は特許事務所でしていただければと思います。私の経験で、一度企業に移籍した方が、特許事務所に戻ってきたためしがないからです。

弁理士の本分は、特許事務所での実務であり、決して企業の知財部ではありません。また、明細書作成の実務(又は商標の出願などの実務)能力と弁理士資格は、仕事の両輪であり、どちらか一方が欠けてよいというものではないからです。また、特許事務所での実務をしない弁理士は、資格を生かせていないといったら言い過ぎかもしれませんが、いずれにしても、この代理人となれる資格を十分に活用できてないように思うからです。

以上、長々と説明しましたが、(現在のところ)経済的に恵まれていないけれども、将来的に安定と成功を求めたいという方には、弁理士になることをおすすめしたいです。

志のある方は、実務経験を是非とも特許事務所で積んでくださいね!!

では、いつの日か、弁理士会館でお会いしましょう!!


弁理士の石川真一のフェイスブック
facebook.com/benrishiishikawa

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