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英語エッセイの上達のために知っておきたいこと③

この一連のエッセイについての記事は、「日本人の誰もがある程度の英語力を持っている」世の中であってほしいと思う中で、海外大学進学などのバックグラウンドが特にない普通の日本人でも、英語でもエッセイを書けるようになるための基本の知識として書いています。

学校の英語の授業や英検などの資格試験のライティングにおいて役に立つ内容だと思います。海外大学進学などのために英語エッセイを学びたい、という方には少し物足りないかもしれません。

はじめに、英語でライティングをする時には型が決まっているのでそれを知りましょう、ということを書きました。

次に、英語エッセイには例えばこんな種類があって、エッセイの目的をはっきりさせて書くことをご紹介しました。

今回は、エッセイのテクニックについて書こうと思います。

英語初心者や中級者の日本人に「なるほど英語でエッセイを書くというのはこんな感じか」と思ってもらえて、先に書いた通り、学生さんが英検やらの試験、その他英語で何か書かなくてはいけない時に大きなヘルプになる、その辺りを意識してまとめています。

難しくなり過ぎないよう、英語圏の現地校の中学生や高校生、そして大学進学などにあたって必要なエッセイテクニックには十分には触れておりませんので、ご了承ください。

1. イントロダクションの書き方

ある程度の分量(小学校高学年以上のエッセイ)のエッセイを書く時には、イントロダクションに、
 Hook
 Background
 Thesis Statement
 Body Paragraph(BP)に書くTopics

を含むことが大切です。

Hook :興味を持ってもらえるような書き出し
Background:今回のエッセイトピックと自分のつながりなど背景
Thesis Statement:今回書く自分の意見
BPに書くTopics: BP1, BP2,(BP3)に書く内容をさらっと


2. SHOW, not TELL

アメリカでは低学年のころから習うShow, no Tellというテクニック。
簡単にクリエイティブで読み手に想像力を抱かせるライティングにできるので、ぜひ練習して取り入れて欲しいものです。

何かを伝えるときに、「何がどうした」と書くのではなく、その代わりに五感を通じた表現で「見せる」のです。小さい子向けの動画ですが、わかりやすいのでこちらをご紹介。

年齢が上がってもっと高度なエッセイを書くようになっても、特にパーソナルエッセイを書く時にはこのテクニックは有効です。

3. 二種類の比喩を使うこと

日本語では直喩と隠喩、英語だとSimileとMetaphorと言われる比喩を使うテクニックも、英語エッセイではうまく取り入れることを推奨されます。

ただ単に「〇〇は・・・だった」と書く代わりに、like / as を使って「〜のように・・・だ」と表現するSimile。
そして「〜のように」と言う例えを使わずに何かに置き換えて暗に比喩するMetaphor。
これも読み手に想像力を使わせるクリエイティブライティングのテクニックです。

4. 同じ言葉を繰り返さずに言い換える

できる限り、good, bad, thing などは使わない!と覚えておきましょう。

[good の言い換え]
positive, beneficial, valuable, useful, favorable, appropriate, efficient

[badの言い換え]
negative, poor, detrimental, adverse, undesirable, ineffective

[enoughの言い換え]
adequate, sufficient, ample, abundant

[a lot ofの言い換え]
many, a large/great/considerable number of, a myriad of, numerous

[sayの言い換え]
assert, argue, claim, discuss, note, explain, suggest

[soの言い換え]
therefore, hence, thus, accordingly, as a result, consequently

5. 接続語をたくさん覚えて選んで使う

【パラグラフを繋ぐ接続語】
Body Paragraph 1
First,
Firstly,
To begin with,
The first reason,
One reason is,

Body Paragraph 2
Second,
Secondly,
In addition,
Additionally,
Also,
Next,
Another reason why..

Body Paragraph 3
Third,
Thirdly,
Lastly,
Also,
In the same say,

Conclusion
In conclusion,
For the reasons above,
To summarise, 
Therefore,

【Body Paragraphの中で論を展開する中で使える接続語)】

in other words
generally speaking
that is to say
likewise
similarly
in comparison
on the other hand
yet
despite this
nevertheless
whereas
in contrast 
on the contrary
while
not only… but also
then again
moreover
furthermore
above all
certainly
actually
as a matter of fact
especially
absolutely
significantly
in particular
for instance

6. 引用を使うこと・引用の書き方

これは高校生くらいからになりますが、エッセイの内容によっては引用を使うことも必要なテクニックとして教えられます。
特に、Paraphrase(自分の言葉で要約あるいは言い換える)とQuote(そのままの言葉を引用)の二種類をきちんと理解して使うこと、その両方の引用を使うことが推奨されます。

気をつけなくてはいけないのが、引用したときにはきちんとしたルールに則って参考文献を記載しなくてはいけないことです。公になる論文でこの引用ルールを間違えると犯罪にもなってしまうので、そして学生さんは引用について正しく行なっていないと良い成績がもらえなかったり、あまりにひどいと処分があったりするようです・・・。

そしてこの引用ルール、すごく細かいのです。
いくつか参考になりそうなサイトを紹介します。

便利なものがあって、情報を入力していくと正しいCitaton(引用)の仕方に当てはめてくれるサイトもあります。10年生の娘もこのサイトを利用しているそうです。

7. エッセイの書き方をインプット

エッセイに関しての決まりやテクニック、たくさんありますよね。なるほど、と思ってもいきなり自分で書くのは難しいので、まずはたくさん良いエッセイを読んで、インプットを増やすことがおすすめです。

●アメリカのキンダーガーデンから高校3年生までの生徒のエッセイサンプル
エッセイの種類の違い、年齢によってどんなふうにライティング力を上げていくのか、色々な意味で興味深く読めます。

●アメリカ大学IVYリーグに合格した生徒のPersonal Essays
パーソナルエッセイのお手本として読むことができます。情景が浮かんできたりその時の著者の気持ちを感じられたり、やはり上手です☺︎


●英検1級ライティング用参考図書
ほかに、アカデミックなライティングにおける意見と書き方、単語選びなどを学びたいときには、英検1級用に出版されているこちらがおすすめです。
「英検1級英作文問題完全制覇」

さまざまな社会問題に対しての意見を色々な角度から取り上げて、短いボディパラグラフをたくさん用意してくれています。
現代日本社会、人権、犯罪、正解の問題、戦争・核兵器・テロリズム、世界経済、環境保護、テクノロジー、教育・文化・スポーツ、、、かなりの領域がカバーされています。

こういった社会問題に対して議論できるだけの背景知識を得るのもなかなか難しいので、教養やニュースフォローの観点から考えて、読み物としてもこちらの本は有益かもしれません。


長くなりましたが、英語でエッセイを書くということについて、どんな年齢や英語レベルの人にとっても、少しでも有益な情報がありましたら嬉しいです。

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