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イギリスの学校 中等教育の外国語

1970年代初頭に親の赴任に伴ってロンドンの中等教育の学校に通学しました。その時の経験です。

中等教育では「外国語」を勉強します。英語が母語ですから外国語とは「フランス語」と「スペイン語」でした。

日本の小学生だった頃、スペインに関心はありませんでした。フランスはおしゃれでフランスパンが美味しいイメージで、アン・ドゥ・トロアとかメルシーとか聞いたことがありました。というわけで、「フランス語」を選択。ところが、蓋を開けると「スペイン語」のクラスに振り分けられていました。

スペイン語は例外はあるものの、ローマ字読みに近いので、結果としては、とっつきやすかったです。加えて、担当の先生がスペインを身近に感じるよう、色々と工夫してくれていました。

教科書はありましたが、教科書に基づいた授業を進める以外に、スペインの子どもの歌を歌ったり、フリオ・イグレシアスというその頃の人気歌手の歌の時間。あるいは簡単なセリフの劇をやってみるなど、いろいろと工夫してくれました。結果として、スペイン語は身についたとは言えませんが、とても身近に感じるようになりました。

英語もまだ十分にできないのに、2年目から第ニ外国語として選んだのはラテン語です。第二外国語は選択制だったので、選ぶ必要はなかったのですが、お話の中で上流階級の学びに必ずラテン語かギリシャ語というのがあったので、好奇心で選びました。

この授業は会話ではなく、各自が市販のテキストをひたすら英語に訳して、担当教員に見せて、修正してもらうというクラスでした。一緒に取った友人とどんどん訳して、その分量を競っていたことを思い出します。1年ぐらいのことでしたので、身についたことはほとんどありません。

しかし、死語とは言え、ラテン語はフランス語やイタリア語と構造が似ているので、後年仕事で受け取った文書を理解するのに役立ちました。

きっと無駄な勉強って、ないのだと思います。

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