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[エッセイ]【‘‘ゲノム編集からクリスパー・キャス9’’】

ゲノム編集とは何か。とある科学系の本を読んでいると色々と考えさせられることがありました。
ゲノムとは、生物が生まれながら持つ特徴や機能などのあらゆる情報が集まっているものをゲノムと呼び、ゲノム編集というのは、ゲノムを構成するDNAを切断して、遺伝子を書き換える技術のことを指しています。
ゲノム編集というのは、遺伝子組換えとはまた違うものであり、安全性はもちろんのこと、ピンポイントに狙った遺伝子を編集できる特別な技術によって、様々な分野で応用がされています。
ゲノム編集の利点として考えられるのは、遺伝子が原因として疾患のある患者の治療など、医療分野においても注目されているものであり、人類にとってゲノム編集というのは大きな発明だとも言えるものだと感じました。
ゲノム編集から遺伝的疾患の予防策を考えることは重要でもありますし、食品開発や品質向上についてもこれからの課題であると考えられます。
それだけではなく、人類にとってこれまで築き上げてきた倫理観や宗教観というものがゲノム編集によって壊してしまうのではないかという恐れもあると感じます。
加えて、現代社会における多様性の問題、AIの更なる進化によって、ゲノムの価値観はどこまで変わっていくのだろうかという疑問もあります。
ゲノムを専門とする研究者の考え方と、ゲノムからかけ離れた私たちの考え方には遠い距離感というものが生まれていると感じますし、そうした距離感の埋め合わせの為にもゲノム編集についてはまだまだ学んでいきたいなと感じました。

ゲノム編集を学ぶ内に、‘‘クリスパー・キャス9’’というものを知り、どうやらゲノム編集を更に飛躍させた新技術であるようでした。

これまでの遺伝子組み換え技術やゲノム編集の技術とはまた違っていて、クリスパー・キャス9の特徴は、特定の狙ったゲノムの場所を容易に書き換えることが出来るということを知りました。
クリスパー・キャス9の構造というのは、DNAを切断する機能を持つ人工酵素の‘‘キャス9’’というものがDNAを切断して、切断した部分の遺伝子から別の遺伝情報を挿入することで遺伝子を改変する仕組みになっているものであり、とても興味深いものだと考えさせられました。
遺伝子を組み換えるということは、人類にとっての生存権や社会的秩序は正当に保たれるのだろうかという難しさがあり、果たしてゲノム編集から見える世界の答えはクリスパー・キャス9によって導かれるのだろうかと感じさせられました。


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