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高校生の私が、先生と付き合った話8

完全に元彼のことが吹っ切れたわたしは、週1回の体育の授業の時間だけでは満足できず、お昼休みなどに職員室まで鈴木先生に会いに行くようになりました。

マンモス校だったので職員室もとても広く、生徒の出入りもかなりあったので、先生と生徒が雑談していてもあまり目立つ感じはしなかったかなと思います。

とはいえ、さすがに1人で毎日行くと周りにはおろか本人にも好きバレするので、毎日行きたいところを週3くらいで(それでも多い?笑)友達と2人で行っていました。
友達には「鈴木先生のファンだから」とだけ伝えていました。


少し脱線しますが・・・

わたしの通っていた高校は、1年次は全員同じカリキュラムで学び、2年次からはたくさんあるコースの中から自分でコースを選び学んでいきます。
わたしは音楽コース(ピアノ専攻)を選択し、週に8時間ほど音楽の授業がありました。
(聴音、ソルフェージュ、鑑賞、楽典、専攻の練習など盛りだくさん)

このコース選択する制度はわたしの学年から始まったので、音楽コースの1期生となったのでした。



音楽コースを選択してから1年ちょっとが過ぎた高3の6月初旬。
(元彼のことが吹っ切れて少し経ったくらい)

ふと、勉強・練習の成果を発表する機会があればいいのにと思いました。
そのとき「あ!」とひらめき、次の日には職員室に足を運んでいました。


「林先生、音楽コースで卒業公演をしたいです!」
担任の林先生は音楽コースの主任でもあり、吹奏楽部の顧問をしている人でした。

「前半はソロでの演奏、後半は音楽コース全員でなにかできたらと思っています」
林先生は「とてもいいと思うよ。まずは音楽コースのみんなに話してみなさい。みんな賛成だったら自分達なりに企画書書いてごらん」と言ってくれて、さっそくコースの仲間たちに提案しました。

嬉しいことに全員「やろう!」と言ってくれたので、みんなの意見も聞いて企画書を書き、改めて職員室を訪れました。

林先生に企画書を持ってきたことを伝えると、一通り目を通してくれました。
「教頭先生に相談してみようか」とすぐにその場に呼んでくれました。

教頭先生(女性)は実質学校を牛耳っていた厳しめな先生で、わたしはあまり良い印象は持っておらず、「めんどくさいと思われて嫌な顔されそう・・・」と正直ビビってしまいました。
加えて、もう1人の音楽コースの先生と学年主任も集まってくれました。

「矢島さん、教頭先生に企画内容を話してみて」と林先生が言い、ド緊張しながら説明しましたが、正直ちゃんと話せていたか分かりません。

「・・・・・・こんな感じで考えてきたんですけど、どうでしょうか?」
「やりましょう!1期生が自分たちから企画してくれて嬉しいよ!」とすぐに教頭先生は承諾してくれました。
他の先生も「みんなの演奏聴けると思わなかったから楽しみ!」や「協力するから声かけてね」と言ってくれて、ものすごく嬉しかったのを今でも覚えています。

詳しいことはまた授業の中で決めていこうということになり、解散となりました。

その場を離れるときに、ちょっと離れた席に鈴木先生がいたので「鈴木先生、卒業公演できるようになったよ!」とテンション高めの状態で報告しました。

とはいえ鈴木先生には卒業公演についてまったく話していなかったので、「先生に囲まれながら引きつった顔して話してたから、なんかやらかしたのかと思って心配してた(笑)」と言われてしまいました。

「初めて演奏会を企画するからどうなるか分からないけど・・・わたし、頑張ってピアノ弾くよ。鈴木先生も聴きに来てくれる?」
「もちろん!楽しみにしてる。頑張ってね」

その言葉だけでどれだけ頑張れたか。
本当にありがとうと何回でも伝えたいです。



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