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人生の数字

1箱460円を2日かけて灰にし

1,500,000円に乗って20日会社に勤め

月に20日働いて200,000円を貰う。

月59,000円の場所に帰って

1本218円を毎晩空にする。

7200分後に、5,800円を身に纏い

値段がつけられない4歳を迎えに行く。

一皿980円と1杯680円を3人で食べに行き

3,600秒をたわいもない会話で潰す。

1,480円を読んで感銘し

1本108円を7,200秒観て

2ml目から流す。

5475日後、2000万円かけて育てた値段の付けられない自分に良く似た生き物が給料をもらってくる。

また2mlを目から流す。


人生は数字だ。数字で表される。なんだかんだ言って。

「幸せだ〜」と思ったら、自分なりにポイントをつけて、貯金のようにどんどん貯め込んで行ったら、幸福も可視化できるのかしら。

出てきたポイントが1029873点、とかになっても

「はて、この点数は多いのだろうか…少ないのだろうか…」

と不安になってくる。

ついつい、「他の人は何点なのかしら…」と比べて、自分の位置を知ろうとする。

“おめでとうございます、あなたは5000000000人中、上位3000000人の中に入りました!”とかなんとか言われて、なんだか安心してみる。

「あゝ良かつた!あたしは上位の方だわ!」

でも、もっと上がいる。

1000000位以内には入りたいなぁ、なんて思い始める。

もしくは、長年横ばいの順位に「さっぱり順位が上がらない」と不満が募り始める。

どんどん幸福感が下がっていく。


数字に取り憑かれるとこういうことになるんだな。


そんなことをぶつぶつ考えながら

「ラーメン大盛りにすると100円増しかぁ」

「200円で半チャーハンが追加できるとなると…」

と行きつけのラーメン屋のメニューとにらめっこ。


これはこれで幸せである。

数字もほどほどに、ということなんだな。






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