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姫として入城したらメイド要員だった!?ホストに学ぶ、女が結婚に絶望する訳。

結婚7年目を迎えた春。
我が家では、何度か、大きな夫婦喧嘩があった。
主な原因は家事のことだ。


学び始めた主人

この話し合いを経て、最近、主人は、Audibleで心理学の本を読んだり、YoutubeやTiktokでも、何かしら「夫婦関係を良くするネタ」はないか、調べてくれているらしい。(ありがとう!)

そして、ある日、嬉しそうに話してくれた。

「知ってる?凄いホストがいてね、若いのに学ぶことが多いんだけど、彼はお客さんの女性のことを「姫」って呼ぶんだ」

主人によると、心理学などの本は「男女の違い」などは説明してくれるけど、じゃあ、具体的にどうすればいいかがイマイチ分からなかったという。

そこで辿り着いたのが、あるカリスマホスト経営者のTiktok。
「若いのに、経営者としての部下への接し方も、お客様の女性への思いもすごい!」
モテない美術系男子の主人は、40歳過ぎて初めて知ったカリスマホストの人操術に興奮しているようだった。

男のフキハラは「お前は大事じゃないんだぞ」と翻訳される

実は、我が家のケンカの原因は、「家事」の事だけではない。
主人の不機嫌、、、強い言葉で言えば「フキハラ」も、大きな原因だった。

私たちは、在宅で2人でデザイン事務所を運営している。
だから、文字通り、24時間、殆ど同じ家の中で暮らしている。

多くのクライアントを抱え、仕事で頭がいっぱいの主人は、時々、何か聞いても大抵難しい顔と、小さな声で返事し、一緒にご飯を食べていても、心ここに在らずで、無言。そんな日が多かった。

もちろん、妻を楽しませる為に、面白い話をしようなんて発想は、これっぽっちもない。

「仕事で疲れているんですよ。今日1日、特に面白いことはなかったですよ」と眉をひそめた不機嫌顔で、無言で胸を張る。

24時間一緒にいる私は、正直、息が詰まるし、何より、自分で店頭に立ってお客様と関係を築いて自社の製品を売ったり、自分よりずっと年上の女性たちにパートさんとして働いてもらうために、様々なマネージメントやコミュニケーション術の本読んだり、研究してきた経験がある私としては、その態度は、はじめは理解ができなかった。


「その態度、仕事仲間としても、社長としても、夫としても、どうなの?」

いくら夫婦でも「親しき中にも礼儀あり」である。

それに、、、
主人は悪気なく、ただ自分に心地よくしているだけなのかもしれないが、女性側からすると男の不機嫌は怖い。

低い声。
笑顔のない顔。
気のない返事。
無意識に感じる威圧感。

それは女性には
「私は、あなたを大事にしていませ〜ん!」
「私は、あなたより重要な仕事をしている、大事な存在なんです〜!煩わせないでください〜!」
というメッセージに翻訳されて、毎日、毎日、伝えられることになる。


そんなメッセージを受け、私の自尊心は、グングン急降下した。
私は、なんてダメな人間なんだと思う日もあった。

私だって、結婚前は、主人より仕事で活躍していた時期もあるし、主人よりも出来ることだってある。
でも、女性だから、家事を多く受け持ち、仕事でもサポート側に回った。
主人の努力や稼ぎには心から感謝して、尊敬しているけど、
どうして、下に見られて、バカにされたような態度を受けなくてはいけないの?

特に、寒くて、暗い、山の冬に心が暗く、弱ってしまった時は、そんな想いに支配されてしまって、涙がこぼれた。

「姫」として入城するというのは、女性の勘違い。

世間を見ると「こんなはずじゃなかった!」と現実に絶望する主婦たちが渦巻いている。
そして「主人に大事にされなかった主婦が、外で、優しくて若いイケメンに言い寄られて「あなたには価値があるんですよ。大事な存在なんですよ」というメッセージをギュンギュン送られて、恋してしまう」なんてドラマに、ついつい、没頭してしまう。

それを見ていて、私は思った。

「そうか!姫じゃなかったんだ!」

女性は若い時は、それなりに、チヤホヤされる。
男性陣の話を聞いていると、やはり、両親にも甘やかされていたなぁと思うことも多い。

そして、生涯の伴侶と出会い、優しくされ
「ああ、この人とだったら、幸せになれるかも!」と思ってしまう。

そして、ドレスを着て、豪華絢爛な着物も着て、いざ出陣!
キラキラと「姫」として入城する。

そして、次の日。
山積みの洗濯物や、洗い物の前に立ち尽くし、やっと気づく。

「あれ?姫じゃなかったの?メイド要員だった!?」

時遅し。
もう、優しい声も、感謝の言葉もない。
誰にも評価されない「家事の担い手」「面倒なことの担い手」としての日々が始まる。
シンデレラから、灰かぶりへ、巻き戻しである。

だから、カリスマホストはお金が稼げる。

そう思うと、疑問に思っていたホストにハマる女性たちの事も、理解が出来る。
女性は皆、無意識に「姫」になりたい願望を持っている。
「メイド」扱いされている今は、間違いの姿だ。
カリスマホストはそのことを良く知っているのだろう。
だから「姫」と呼び、「姫」として大事に扱ってあげるだけで、何百万、何千万も稼げてしまう。


カリスマホストに学べ!

私が嬉々として語る「姫として入場したら、メイド要員だった説」を、主人は苦笑いをして聞いていた。
男性側からしたら、あまり楽しい話ではないとは重々承知していたけれど、さすがホストに学んでいるだけある。
以前の様に「ん」や「ふ」とか、音だけを出して済ませる様な、絶望的な返事はしなかった。

ちょっと笑顔で「なるほどねぇ〜」と言った!

私は驚いた。
上出来である。

カリスマホストさん、本当に、本当に、ありがとう!



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