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出しっぱなし、やりっぱなし。家事を増やし続ける「夫」は「妻の時間泥棒」

結婚7年目を迎えた春。
我が家では、何度か、家事のことで大喧嘩になった。

大喧嘩と言っても、主人は怒ったり、怒鳴ったりしない人なので、我が家のケンカは、私が不機嫌になって、不満を言うだけなのだが、今回はいつもより長引いた。

男にとって、家事とは。

我が家では、主人が夕飯を作ってくれる。
夕食後の片付けや、それ以外の家事は殆どしないが、、、その代わり、私の訴えで、乾燥機付き洗濯機も買ったし、中古で買った家には大きな食洗機も付いていて、なんならルンバではないけど、お掃除ロボットもいる。

「じゃあ、家事って、何してるの?」
そう思うのが、男性だなぁと思う。

洗濯機は乾燥はしてくれるけど、ひっくり返った靴下を元に戻したり、ポケットの異物を確認してはくれない。

乾燥した後も、衣類を畳んだり、ハンガーにかけたりはしてくれない。
ふんわり乾いた洗濯を、持ち主別、カテゴリー別に分類して、元あった場所に戻すのは、私の役目だ。

Tシャツが自分で歩いてクローゼットに行ってくれれば、どんなにか助かるか、、と何度思ったか分からない。


ロボット掃除機も同じ。

我が家のロボットちゃんは、ルンバではない、ちょっとお安い代物なので、そこまで賢くない。

床に置かれた細かなものはもちろん、ガンガン当たられて傷が着くのが嫌な椅子類を移動させたり、ロボットが入れない狭い部分の埃をホウキで掻き出してから、作動させる。

階段も、段差も無理なので、部屋ごとに、移動も必要。

要するに、ロボットちゃんが、勝手に「よっこらしょ〜、今日はこの部屋が汚れてまっせ〜」と、勝手に行き届いた掃除してくれる時代は、まだまだ来ていないのである。


やりっぱなし、出しっぱなしの男たち。

我が家の大喧嘩の発端は、主人の「やりっぱなし、出しっぱなし」である。

先日のGW。
仕事が整理出来て、余暇を楽しむ余裕がある主人に対し、山盛りの締切に追われ、休みどころではなかったて私は、正直イライラしていた。

朝5時に起き仕事をし、ワンコの世話をし、家事をしても、GWを楽しむ様な時間は取れそうにない。

そんなイライラの中、
仕事の休憩時間にトイレに行くと、色々、汚れている。
朝イチで掃除したばかりなのに・・・。
ブラシやら、洗剤やらを出して来て、本日2度目のトイレ掃除に、ドッと疲れる。

キッチンに行くと、昨夜、大掃除したはずのコンロが、油だらけ。
流しには、主人が軽食を作ったらしき、フライパンやら、コップやら、お皿やらが、山盛り。

「なんだこれは!」とイライラしながら窓の外を見ると、主人は、庭で、趣味のテントサウナと、一人ミニBBQを楽しんでいる(苦笑)

怒りを抑えて、食器を食洗機に入れようと、スポンジで軽く擦ると「あれ?あれ?」あちらこちらが、真っ黒。
よく見ると、水栓のレバーも、真っ黒。
「んんんん?!」と驚いて、スポンジを見ると、墨だらけ!
どうやら、BBQで墨だらけになった何かを、スポンジで洗って、そのままあちこち触った挙句、放置したらしい。

まだまだ残った仕事に焦りながら、スポンジを変え、真っ黒に汚れたお皿や、キッチンを掃除し、気づいたら30分経過。

キーーーッと、イライラがピークになった私は、床を見て、力が抜けた。
朝、掃除ロボットちゃんをかけた床には、木の皮みたいな木屑が散らばっているではないか。

ふと、近くの椅子の背もたれに目をやると、
薪を作る時に主人がいつも着ている作業着が「すみませ〜ん。てへっ」てな表情で、申し分けなさそうに、ポイッと掛けられていた。

私の怒りは、ボボボーッと、噴火した。


「出す」より「しまう」がしんどい理由。

家事はなぜ、しんどいのか?
それは、エネルギーを「出す」作業ではなく「しまう(元に戻す)」作業が多いからだと感じる。

例えば、BBQをする。
あれやこれや機材や食材を出して来て、準備するのは、結構楽しい。
エネルギーを前に出す。楽しみを生み出す。
ある意味、生産的な行動だ。

でも、その宴の後で、全てをきれいにして、元の場所に戻す
これがしんどい。

「しまう」には、何も生まれない。
ただ、前にあった状態に「戻す」行為は、なぜか、私たちをワクワクさせない。

それなのに、この「しまう」が、自分で出来ない「大の大人」と暮らすのは、本当にしんどい。

そう、、、
子供や、ペットなら、いいんです。
自分で出来ないんだから。

だけど、40過ぎた大の大人の「オジサン」が、自分で出した「もの」や「汚れ」くらい、自分で始末しましょうよ。と、私は、声を大にして言いたい。


仕事を増やし続ける「夫」は「妻の時間泥棒」

仕事をしていると、どうしてもタイムマネジメント的な事を真剣に考える。
余暇や、このnoteを書く時間も欲しい私は、時間術的な本も、結構読んだ。

しかし、どんなにそれに従ってタスク表を作り、高額な乾燥機付き洗濯機や、掃除ロボットに投資し、朝5時に起きて仕事をしても、同居人がどんどん細かな仕事を増やし続けると、仕事はエンドレスになる。

洗濯も、食器洗いもヤレとは言っていない。
ただ、少しだけ気をつけて、自分の後始末は自分でする。
人生を共にする伴侶のはずなのに、それだけの優しさを、どうして持てないのだろう?


結局「気づいていない」だけ

主人は「自分の時間」をとても大切にしている。
デザイナーという仕事柄、集中している時は話しかけると怒るし、自分が決めたルーティンは、尊敬するくらい守る。

その「自分の時間」にストイックな自分が、「妻の時間は奪っていた」ということには、主人なりに衝撃を受けた様だ。

「時間は、私にとって、お金くらい大切なものなの。
一生懸命、本を読んだり、工夫したりして、コツコツ時間を増やす度に、それをあなたのやりっぱなし、出しっぱなしが、奪っていくの」

と、私はコンコンと説いてみた。

ふむむぅ〜となっている主人に、もう一押し。

「あなたが一生懸命働いて、コツコツ稼いでくれたお金が少し貯まる度に、私がすぐにヴィトンやシャネルのバックで、パーっと使ってしまって、いつもゼロになって貯まらなかったら、疲れてしまうでしょう?
同じ事を、私は、毎日、毎日、されている訳」

ポイ活とか、細かなお金が貯まるのが好きな主人には、これはかなり効いたようだ(笑)

最後に、主人は言った。
「正直に言えば、家事をしてくれている事を、軽く見ていたかもしれない。掃除ロボットも毎日「ロボットが動いてるなぁ」としか思っていなくて、それを回す手間まで考えたことがなかったし、ましてや、あなたの時間を奪ってるなんて、思いもしなかった」

そう、前だけを見ている男性は、女性に比べて、想像力がないのだ。
だから、言葉にして、明確に、伝える必要がある。
「掃除ロボットは、自分で動き出してはくれないんですよ」って。

ただ「家事をしてくれない!」と怒るよりも、より相手に伝わる様なプレゼンテーションを考えることも、男性相手の場合は、大事かもしれないなぁと、感じた。

あれから、数週間。
主人の努力によって、私の家事時間は、激減した。

主人は、以前よりも、自分の行動が生み出す「汚れ」や「家事労働」に目を配ってくれるようになり、私の「仕事」は激減した。

プラスアルファの無駄な仕事が減り、やるべきことだけやれば良い環境が整うと、家事家電が力を発揮し、ものすごく楽になり、時間が生まれ始めた。

そして、今、このnoteを書いている。

主人にいつも感謝していることは「私の話を聞いてくれる」「話し合いができる」事である。
今回も、怒らずに話を聞き、改善に取り組んでくれている主人に、心から感謝している。





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