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新卒採用面接に臨む前に読んでいただきたい記事(前編)


はじめに

こんにちは!採用担当の飯塚です。
今回は新卒採用のお話をしますが、学生のみなさんの一番の関心ごとは、「どうすれば行きたい企業の面接を通過し、内定がもらえるか」でしょうか。
勿論、入社後の展望を描いて、その先に関心がある方もいらっしゃいますが、まずは内定を取得しないことには、ですね。

面接といっても方法は様々。
人事部と1対1/集団面接/所要時間が30分のものもあれば、60分とみっちり長いもの/オンラインor対面等。
企業から与えられた状況下で、学生の皆さまはその場で聞かれたことについてすぐに返さなければならない。
今は面接官側になりはしたものの、自分の就活当時を思い出すと、毎回緊張で震えていたことを思い出します・・・。

そこで、同じように面接に不安を抱える学生に、少しでも心穏やかに面接に臨んでいただきたい、という想いから、本記事を書くことを決めました。
私の個人的意見も多いにありますが、気晴らしがてらに読んでいただければ幸いです!

限られた時間で企業は何を見ているか

面接は約30分、長くても60分で実施されますが、「そんな短時間で何がわかるんだ!」と思う方もいらっしゃるでしょう。
ただ、短時間でも、五感から得られる情報は非常に多く、案外人となりは伝わるものです。
そこで、面接という限られた時間のなかで、面接官は何をみているのか、代表的なものを挙げてみましょう。
(企業や面接官によりますので、あくまで私の見解です)

  1. コミュニケーションスキル

  2. 物事に対して自発的に取り組めるか

  3. 志望度

  4. 一般的なマナー

「そんなのわかってるよ!」という学生の声が聞こえてきそうですが、今挙げた4点を、「面接官がどこから感じとり、どう判断しているか」まで想像できているでしょうか?
実は意外なところを面接官は見ておりますので、ややテクニカルな部分も含めてお話しします。


1.コミュニケーションスキル

ちょっと広い定義の言葉ですので、具体的にどういうスキルなのかといえば、私は「相手を不安にさせないスキル」に近いと考えています。
そのため、必ずしも「元気溌剌でハキハキ喋る人=コミュ力高い人」というわけではないと思います。

例えば、面接官から質問されたとき、答えがとっさに出てこず、しばしの沈黙が起きてしまったとき。
面接官の心の中では、「(何かまずい質問しちゃったかな・・・。自分の伝え方がわかりにくかったかもしれないから、もう一度質問し直したほうが良いかな。まさか、具合悪くなった・・・?)」と、いろんな疑問・不安・懸念がめぐります。
そういうとき、学生から以下のような一言があると、どうでしょうか?

「申し訳ありません。質問の意図が理解しきれず、もう一度質問をお聞きしてもよろしいでしょうか」
「考えがうまくまとまらず、少し考える時間をいただけないでしょうか」

「自分は今こういう状況にあります」ということが伝わり、面接官も次に自分がどのような対応(上記例であれば、質問を平易な言葉で言い換えたり、考える時間を与える等)をとれば良いのかが明確になり、お互いの不安が解消されますね。

また、相手が内容を理解しやすいように話す・振舞うことも、相手を安心させるのに有効です。
逆の立場で考えてみましょう。
もし、面接官がボソボソと聞こえにくい音量・早口・無表情で喋り、自分が発言するとしばらく黙ってしまう・・・。
「この会社・面接官、大丈夫かな・・・?」と不安・心配になりますよね。

「こういう風に話したら、こういう態度をとったら、相手はどう思うか」の視点で、面接での立ち居振る舞いを、客観的に考えてみてください。
そして、考えたことが実践できているかどうか、ぜひ誰かに見てもらってチェックしてみましょう。
友達同士や大学の就職支援機関等で面接練習はできますが、もし面接練習相手探しに困っている、ということがあれば、ぜひ当社採用担当にご連絡ください!

面接は「自分に評価が下される場」と思いがちですが、本来は「学生と企業の相互理解を深める場」です。
「自分はあなたの話す内容および企業についてちゃんと理解し、そのうえで御社に入社したいと思っています。なので、採用しても大丈夫ですよ」と、「面接官を安心させてあげる」という気持ちで、面接に臨んでいただければと!


2.物事に対して自発的に取り組めるか

新卒のうちは、知識も経験もないため、まずは「指示されたことを正しく完遂する」ことが入社直後に求められるのは確かです。
しかしながら、企業が新卒採用として正社員を採用する=新卒の伸びしろに投資したい、という想いが少なからずあり、入社してから数年経過しても、上司の指示したことしかやらない、というのでは、投資した分の回収がいつまで経っても見込めません。
また、指示されたことをやるだけでは、ゆくゆくはAI等の人の手を不要とするものに取って代わられかねませんね。。
つまり、物事に対して自分なりの仮説をもち、自発的に取り組めるか(取り組む意欲があるかどうか)、が非常に重要になります。

では、それを何で見ているかというと、「今まで(主に学生時代に)力を入れたエピソード」の、成果部分ではなく「思考・プロセス」の部分です。
エピソードを話すとき、成果・結果を簡潔に伝え、自分は有能である・企業にとって貢献できる人間であることをアピールしたいと考えるかもしれませんが、これは中途採用では大事な要素ですが、新卒にはあまり求めていません。
新卒採用という長期投資において重要なのは、今すぐに結果が出せるかどうかではなく、「今後どう成長するか」だからです。

例えば、「サークルの幹事として、イベント集客数を昨年対比2倍にした」ことだけ話された場合、「この人はどのような考えで取り組み」「この経験・成果が自社のなかでどのように活かされるのか」が判断できません。
この例でいうと、面接官が知りたいのは以下の内容です。

・なぜ幹事になったのか(推薦された場合は何が評価されたのか)
・幹事として、このイベントに対してどのような想いを持ったのか
・イベント運営にあたり、集客数を増やすことが、なぜ良いと考えたか
・2倍はあらかじめ定めた目標だったのか(そうであればその理由) 
・集客数増のため、何が有効と考え、何を試したのか
・集客数増は一人で成し得たのか、チームの力あってこそだったのか
                              等

人が何か行動を起こすとき、そこには必ず理由やストーリーがあります。
そしてそれを説明することで、その人の行動源泉や組織における役割等を面接官に想起させることができ、「この学生は〇〇な考えをもって行動できる人なので、当社でも活躍することができるだろう(自発的に物事に取り組んでくれるだろう)」という納得感とともに判断することができます。

「なぜ自分がそれをやらなければいけないと思ったのか」「どうして目標に対してこの方法が最適と考え、実行したのか」等、自分の考えや想いがエピソードの中に含まれ、適切に説明できているかどうかは、ぜひチェックしてみてください。


書きたいことを書いていたら、ちょっと長くなってしまいましたので、残りの2項目は「後編」にてお伝えします。
一旦コーヒーブレイクでもはさみ、続きも読んでいただけますと嬉しいです!

(後編はこちら↓)