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2022年に書いた作品のライナーノーツ

 今年は仕事でデカい案件があったりお家を建てたりしていたのでマジで忙しく、創作活動は全然できないんじゃいかと危惧していましたが、色んな企画に参加させていただいたおかげでなんとか数本書き上げることができました。ここでは執筆時には書けなかったライナーノーツをやっていきます。ではやっていきましよう。

ビヨンド・ザ・トランスポーターズ!

 無数の銃弾 vol.5に書き下ろした作品。イメージモデルは『スターウォーズ』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、ダイハードテイルズの『ペイルホース死す!』のような、異種族がひとつ船の中ワチャワチャしているスペースオペラ。2年前に城戸さんが企画された #1200文字のスペースオペラの応募作『ジャンクディーラー・イン・ザ・スペース!』を下地に膨らませています。

 執筆のきっかけとしては『「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方』という逆噴射先生がパルプ小説講座で挙げていたハウトゥー本を読み、その実践として読者を飽きさせないストーリー展開を目指したという経緯があります。

https://www.amazon.co.jp/dp/product/4845915820/ref=as_li_tf_tl?camp=247&creative=1211&creativeASIN=4845915820&ie=UTF8&linkCode=as2&tag=bookmeter_book_image_image_pc_login-22

 いかにして観客の視線をスクリーンに釘付けにするか?を感情という手段でアプローチをかける脚本指南書になっていて、内容としては物語の構成や展開といった初歩的な話が頭に入っている中級者向けの本。この本に書かれているのは「読者を夢中にさせるロジック」であり、「読者は常に本を閉じるタイミングを見計らっている」という言葉には身をつままれる。オススメです。

 このエピソード単体ではプロローグ的な内容であり、この後各キャラクターごとにフォーカスした続編を連載する構想……なんだけど、今年いっぱい多忙すぎてプロットも出来上がっておりません。azitarou先生の続報にご期待ください。


「真実と正義の来訪者」

 むつきさん主催のサイエンス・ファンタジー ワンシーンカットアップ大賞応募作。これはまんま『シン・ウルトラマン』とテッド・チャンの『あなたの人生の物語』から影響されて書いたやつで、冒頭の陳述パートや黒塗りの文章はSCPの怪文書レポートスタイルで書こうとしていた名残です。上記短編集のうちの一つ『理解』がめちゃくちゃ面白く、両者全く微動だにしない地味な絵面で常人には感じることもできない超常的な力の応酬が書きたくなって中盤の描写を盛り込みました。

 サイエンスはともかくどこがファンタジー?と聞かれると、夢中で書いてる間は「ヒーローものはファンタジーの一種でしょ!」と思い込んでたんですけどヒーローものはヒーローものですわね。いわゆる「ヒーローもののお約束=現実ではありえないファンタジー」みたいな考え方があったかもしれない。パロディに片足突っ込んでしまってることと合わせてちょっと反省。


グレート・アーキテクト・エスケープ

 逆噴射小説大賞2022応募作。この頃はマジで忙しく、一作も登校できないかと危ぶまれたんですが、なんとか時間をひねり出して突貫で書き上げました。

 試みとしては、
・話の筋道はシンプルに、お仕事もののエッセンスを取り入れ読者の興味を引かせる
・『マッドマックス 怒りのデスロード』『スピード』のような延々と走り続ける緊張感
・一瞬でコンクリート道路が「舗装」されるというビジュアル的インパクトとファンタジー描写

 とか色々考えてたんですけど最後のはかなりハガレンですね。無意識にタイトルに錬金術とか入れかかったんですけどギリギリで止めました。これやってたら選考通過しなかったと思う。

 逆噴射小説大賞は毎年応募しているんですが2年間鳴かず飛ばずで、今回も選考のことは考えず楽しく書くことを目標にしていました。しかしなんと今年は2次選考通過。すごいビックリ&超うれしい。来年はこの続きを書いていけたらいいなあ。


クリスマス・キャロルには遅すぎる #パルプアドベントカレンダー2022

 毎年恒例のパルプアドベントカレンダーの参加作品です(むつきさん、桃之字さんお疲れ様でした)。これも時間が全然取れなくて大変だった。2年くらい寝かせていた「サンタさんを信じているヤクザの組長の娘のために若頭がサンタに扮して街中を駆けずり回る」みたいなネタでいこうとしていたんですが、完全にシチュエーション先行だったのでまったく筆が進まず、結局ヤクザものとして大幅に書き直しています。

 ヤクザもの、ずっと前から書きたかった題材だったんですが引き出しがアウトレイジくらいしかなく「ヤクザの言葉遣いとか用語が全然分からん……」とめちゃくちゃ悩んだりしていました。気付いたらスクリーンもものすごく湿っぽいことになっていたのでサプライズサンタクロース理論を実践した結果、超法規的軍事組織サンタクロースが爆誕。今度は「特殊部隊ものの描写が全然分からん……」となりましたが何とか最後まで漕ぎつけました。総じてハードボイルドにも胡乱にも振り切れなくて中途半端な塩梅になってしまい後悔。

 投稿後にようやくアドカレ他作品も読んだのですが、ヤクザものも特殊部隊ものも凄まじいクオリティの作品があってヒュッて声が出ました。先に読んでたら挫けてたと思う。

未来へ

新しい住居で賃貸の時よりも遥かに居心地の良い環境を整えられたので2023年はもうちょっと落ち着いて創作をやっていきたいですね。皆さま来年もどうぞよろしくお願いいたします。


(終わりです)

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