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実は無料で作れるホームページ。DIYでやってみよう!  秩父みんなの宣伝部 #7

この記事は、埼玉県秩父で活動するクリエイティブ会社「浅見制作所」がローカルラジオ「ちちぶエフエム」でお届けする“聴いて試してPR!秩父みんなの宣伝部”をテキストにしたものです。

全12回を通して、PRの基本的な考えからブログやSNSの活用法、発信術まで、地方の事業者さんにお役立てできる情報をお届けします!

第7回はホームページ作りのお話。「実は無料で作れるホームページ。DIYでやってみよう!」と題してお届けします。

聞き手:ちちぶエフエムパーソナリテイ 伊藤美裕紀


判断するために、自分でホームページを作ってみることが大事

伊藤:
本日のテーマは「実は無料で作れるホームページ。DIYでやってみよう」です。

浅見:
素晴らしいテーマですね。

伊藤:
ホームページは無料で作れるんですね。

浅見:
そうなんですよ、実は!

伊藤:
「お金はいらないし、自分でもできるんだよ。まずやってみたら?」ていうご提案ですよね。

浅見:
そう。みんなが作れると僕の仕事は減りますが(笑)、作れる人は絶対やってみたほうがいいですから。

伊藤:
まずご自身で作ってみて、ここが難しいとかここがわからないとかがわかったうえで、プロに頼むっていうのも、いい方法ですよね。

浅見:
そう思います。自分で一度試してみると、何ができて何ができないとか、何が重要なのかとかがわかるので。そうすれば、プロに頼むときにも、どういうところに気をつければいいかとか、こうしたいっていうのがわかるんですよ。

伊藤:
やってみないと何がわからないのかが、わからない。

浅見:
そうそう。そういう状態だと、業者さんに「こうだ」と言われたら、そうだとしか思えないじゃないですか。だから、そのための判断材料を学ぶっていう意味でもいいと思います。どんなことでもベースの知識があるかどうかが重要で、例えば、毎日の日経平均株価もベースの価格が頭に入っていないと、今日が安いのか高いのかわからないのと同じですよね。

伊藤:
あー、そうですね。

浅見:
基礎知識があってはじめてわかる情報って世の中たくさんありますからね。


プログラミング知識ゼロでOK!スマホでも作れるホームページ

伊藤:
さて、ホームページは無料で作れるということですが、どんなホームページが無料で作れるんでしょうか?

浅見:
答えとしては、どんなホームページでも作れます。

伊藤:
え!?

浅見:
通販サイトとかも作れちゃう。昔、「ホームページビルダー」というのがあったんですが、聞いたことありますか? 

伊藤:
ありますね。

浅見:
あれはプログラミングの知識がない人でも、ホームページが作れる画期的なサービスというかソフトだったわけですよね。

伊藤:
HTML(ホームページを作る上で必要なプログラミング言語)を覚えなくても作れる。

浅見:
そうそう。それが進化していて、ホームページを作るプログラミングの知識がなくても、デザインしたりページを作ったりできるサービスはたくさんあって。今でいうと「NoCode(ノーコード)」というジャンルで、プログラミングのコードがなくても作れるサービスがあるんです。

たとえばブログを書いたり、facebookに投稿したりするじゃないですか。 文章を打って画像をなんかピッて入れて「投稿」をクリックすると、投稿がされますよね。あれと同じような感覚でできるんですよ。

伊藤:
なるほど! 

浅見:
具体的にはいくつかあるんだけど、有名なものだとWiXっていうやつかな。聞いたことありますかね? YouTubeでよくCMやってます。「ワンクリックでホームページができるWIX……」 みたいな。「皆さんご存知ですか? 無料で作れるホームページサービスがあることを」みたいなやつです。

伊藤:
ありますねー! Youtubeで広告出ますね。

浅見:
あれは本当です。WIXとかペライチ

伊藤:
ペライチ、聞いたことあります!

浅見:
ペライチはペラペラな1枚っていう。広告業界でいう、1ページだけのホームページです。化粧品や健康食品の通販とかで、「こんなお悩みはありませんか? お腹のたるみが最近気になってきた」とか。「そんなあなたにはこの青汁で解決します!」と書かれていて、この青汁は何がすごいか説明がされて、なんと初回限定500円! 今すぐ購入! みたいな。

伊藤:
キャンペーン期間は今だけ! とか書かれていますよね。

浅見:
そうそう。買った人たちの声が載っていたり。

伊藤:
よく見かけます。

浅見:
ああいうページを1枚で作ることをペライチっていいます。あとは今「STUDIO」がイケてるサービスです。ペライチ、WIX、STUDIO、どれも共通して2つ作り方があります。ひとつは雛形があること

伊藤:
あ、なるほど。

浅見:
ホームページの雛形を使って、写真だけ変える、文章だけ変える、色だけ変えるなど、雛形を変えて作っていくのがひとつ。もうひとつは、まっさらな状態のところに写真を置いたり、文章を置いたりして、直感的に動かして作る。なんと、スマホでもできてしまいます。

伊藤:
スマートフォンでもできるしパソコンでもできる。いろんなサービスがあるんですね。

浅見:
そう。こういうことをやってホームページができるサービスがあるので、ぜひ無料でできるものは試してほしいですね。前回もご紹介したGoogleサイトというGoogleでホームページを作るサービスも含め、今お話したものも無料ですから。もちろんホームページのドメイン(=.comなど)を独自のものにするとお金がかかるとか、決済機能をつけるとお金がかかるとか、いくつかオプションのようなものはありますが、基本的に普通に見てもらうホームページを作る分には、0円でできます。

なので、そういうサービスを調べてチャレンジするのがいいのかなと思います。あとはECサイト、通販サイトに関しては、たとえばBASE。香取慎吾さんがCMやってるので、皆さんたぶんCMでもお馴染みだと思います。

伊藤:
ネットでお店を開くなら~BASE! ですね。

浅見:
そうそう(笑)。僕もBASEを使ってたくさんホームページを作ってるんですけど、本当に簡単で、すぐできる。何回かクリックすればできちゃうような感じです。個人でアクセサリーを作ってる人とかも、自分でスマホだけでホームページを作って、スマホで写真を撮って、それをアップして販売するところまで、本当に簡単にできるんです。

これらは、BASEとかSTORESあたりが有名ですね。こういった感じで無料でできるサービスは、世の中に溢れてるっていうのを知っていただけるといいかなと思ってます。

伊藤:
できるものがいっぱいあるよ、と。

浅見:
そうですね。僕はこういうものを使わずに凝ったデザインとか、お客さんがどういうことをやりたいかっていうのを対話を通して提案するので、そういうところに僕のサービスの価値はあると思うんですけれど、自分でトライしてみたいという方はこういったものをやってもらうのがいいかと思います。


ホームページを見る目的は何か?

浅見:
次は、ホームページを作るときにどんなことを意識したらいいのか? というノウハウをお伝えしようと思います。ポイントは3つです。

まずはターゲットを考えること。このホームページは誰に見てもらうのか、誰に使ってもらうのかっていうのをしっかり考えていきましょうということですね。

伊藤:
ターゲットをはっきりさせましょうというのは、この番組で何度も出てくるワードですね。

浅見:
本当ですね。ターゲットがこのホームページに何を目的に見に来るのか。これは絶対に必要なことです。たとえば、美裕紀さんだったら何のホームページを作りましょうか?

伊藤:
私はサウナハットをたまに作るので、サウナハットを売るためのホームページを作ろうと思います。

浅見:
サウナに入るときに使う帽子を売るサイトですね。どういう人がターゲットにいますかね?

伊藤:
サウナハットを被るぐらいサウナが好きな人。アマゾンとかで売ってるような市販のサウナハットだと、ちょっと物足りないと思っている方ですね。

浅見:
素晴らしい。そこまで具体的に考えられたら非常にいいんじゃないでしょうか。それが今、ターゲットを絞るっていう話で。マーケティング的な話でいうと、ターゲットが広いというのは、誰にでも売りたいとか、みんなターゲットにしたいですっていうことですよね。でも、そうするとターゲットがぼやけてしまう。なんでもない、無味無臭なものは誰にも届かないじゃないですか。

伊藤:
なるほど。

浅見:
たったひとりの、こういう人が好きなんじゃないかなと思うものを作ったときに、初めてその周辺の人にも刺さって、物が売れるんですよ。

伊藤:
逆に「みんなターゲットです」「多くの人に届けたいです」と言うと、誰にも届かない。

浅見:
届かない。でも、それはケースバイケースなんですよね。たとえば僕は、病院のホームページを作らせてもらうことがあるんですけど、病院のホームページは本当にターゲットが広いんですよ。

「外来を利用する人」といっても、お腹が痛くて自分で調べている人もいれば、ご家族が怪我をしてしまって病院を調べているご家族っていう人もいるでしょう。あるいは医療従事者の方で、他の病院はどんな活動をしているんだろう? って調べる人とか。この病院で働いてみたいと思っている求職者の方もそうですよね。これだけで4つのターゲットです。

伊藤:
お見舞いにいらっしゃる方とか。

浅見:
おっしゃる通り、そうですね。自治体のホームページも同じですよね。老若男女、ありとあらゆる人も見るじゃないですか。

伊藤:
外国の方も見られますよね。

浅見:
そうそう。こういった場合はターゲットを整理するんですけど、基本的には美裕紀さんのようなサウナハットを売るのが事業だったら、ターゲットはひとつ抑えればいいかなと思うんですよね。

伊藤:
そうか。秩父に住んでいる人に向けた和菓子のお店です、とか。

浅見:
そう。和菓子のお店はわかりやすいですよね。秩父の地域に根付いて、秩父に住んでいる方が贈り物を送りたいと思うときに選んでもらいやすいお店にしたいなとか。逆に観光に来たときに買ってもらうお菓子屋さんだと、また違ったアプローチになりますよね。そういう形でターゲットにどんな人を想定するのかが大事です。

伊藤:
お店に来てほしいのか、通販を利用してもらいたいのか。何に向けてっていうところがまず大事。

浅見:
そうですよね、ちちぶエフエムさんを聴いてる人って秩父地域の人たちじゃないですか。

伊藤:
そうですね。メインは秩父に住まれている方。

浅見:
そうそう。だから、秩父の人じゃないとわからない言葉も出てくるじゃないですか。

伊藤:
出てきますね。どこどこの曲がり角みたいな。

浅見:
そうそうそう。苅米(秩父郡横瀬町の地名)のほうで雪が降ってますとか言っても、東京の人は苅米ってどこやねんってなるじゃない。坂氷(交差点の名前)って秩父市民はみんな一発でわかるけど、東京に住んでる人はなんのこっちゃってなるわけじゃないですか。それはつまり、ターゲットがしっかりできているからなんですよね。

伊藤:
あー、そうですね!

浅見:
これが秩父以外の人に向けて説明する場合だと、坂氷は飯能から秩父につながる国道299のちょうど横瀬町から秩父市に入るところですね、みたいな。緩やかな坂の交差点があるんですがとか。

伊藤:
羊山公園のすぐ近くですね。

浅見:
という説明が必要じゃないですか。でも秩父の人に向けて喋ってるのに、毎回それ言われたらウザいじゃないですか。知ってるわ! て。

伊藤:
バカにしてるのか! ってなっちゃいますよね。


ターゲットを設定することで、ホームページに必要な情報が見えてくる

伊藤:
ターゲットが違うと表現の仕方も変わってくるわけですね。

浅見:
まったく変わってくる。さっきのサウナハットの例でいうと、「サウナがすでに好きで、普通のサウナハットではもう物足りない」ということは、サウナとは何か? サウナハットは何のために使うのか? っていう説明はいらないんですよ。

伊藤:
いらないですね。

浅見:
すでに様々なサウナハットをお試しいただいた皆さんにとって、最適な商品があります、と。洗える、持ち運びしやすい、絞れるとか。

伊藤:
色もたくさんあって、選べますとか。

浅見:
そう。サウンドハットを知らない人からしたら、どれがすごいかなんてわからないんじゃないですか。

伊藤:
はい。「え、洗えないの?」からスタートしますよね。

浅見:
そうそう。でもサウナハットは入門編だとフェルトとか羊毛とかから入る人が多くて、意外と洗えないし、かさばるよねっていう。

伊藤:
洗うと、ぐしゃぐしゃになるんですよね。

浅見:
経験値がある人たちに対して販売するんだったら、サウナハットとは何か? の説明はいらないんですよ。お店もそうですよ。地元の人に多く来てもらいたいのか、観光の方に来てもらいたいのかによって、全く見せ方も変わってきますよね。

伊藤:
なるほど。

浅見:
そういったターゲットを設定してると、ターゲットが何をそこに求めているのかが見えてきます。何をこのホームページに求めてくるのか、ですね。たとえば、さっきの病院のホームページの話でいうと、外来の人だったら今日は診察してるかなとか。

伊藤:
そうですね。診察時間。

浅見:
あの先生の日かな、とか思うじゃないですか。

伊藤
たしかに。月曜日は山田先生、とか見れるほうがいいですよね。

浅見:
そう。ご家族の場合は面会の時間は何時だろうとか、入院の費用っていくらぐらいだろうとか。ターゲットによって求めている情報がどんどん変わってくるんですよね。サウナハットでいえば「サウナハットとは」じゃなくて、まず素材を知りたい。

伊藤:
確かに。 洗濯できるのかを知りたいとか。

浅見:
そうそう。カラーが何色あるのか知りたいとか。そうすると、ターゲットに対しては素材とかカラーのほうが重要なので、サウナハットとはって情報はいらないじゃないですか。

伊藤:
そうですね。そこはもう全然見ないっていう感じになっちゃいますもんね。

浅見:
求めているものに対して、何を出すかっていうことが決まるわけですよね。これはお店の接客も全く同じで、ご来店されたお客様が何を求めてきているのかって聞くじゃないですか。「何かお探しですか?」って。聞かなくとも、感じたりするじゃないですか。

「実は今、メガネを無くしてしまいまして」と聞いて、「なるほど。修理はですね……」と話したら、無くしたって言ったじゃないか! てなりますよね。そういうニーズに対して何を出せるか。予算を聞いて最適なものをご提案していくっていうのが接客じゃないですか。

伊藤:
確かに。新しいのが欲しいのに、修理の案内をされても困りますもんね。

浅見:
そう。厄介なのが、お店だとその場でコミュニケーションできるけど、ホームページではその場でコミュニケーションができない。24時間いつ誰が来ても情報は与えられるから、そういう意味ではすごく便利なんだけど、一方でお客さんのニーズに対してカスタマイズして接客することはできないんですよ。

伊藤:
全員に対して同じ情報を見せている状態ですもんね。

浅見:
そう。だからこそターゲットをちゃんと明確にして、そのターゲットに対してどんな情報が必要かっていうのは、あらかじめちゃんと考えておく必要があるんです。

伊藤:
なんだか自分でホームページを作れない気がしてきました……。

浅見:
ほんとだ(笑)。ちなみに、僕はちちぶエフエムさんのホームページも作らせてもらったんですけど、トップページには番組表が最初に出てるんですよ。

伊藤:
そうですね。

浅見:
1番見られるのは、番組表だろうなって思って。ちちぶエフエムの成り立ちや、素敵なストーリーも大事だけど、それよりもどんな番組をやってるか、どんな人がしゃべってるか、意見やメッセージをどこから送れるのか、というほうが大事。なので、番組情報を知りたい、メッセージを送りたい人をターゲットにして作ってるんです。

伊藤:
なるほど。

浅見:
ターゲットを明確にして、どんなことを求めているのかをイメージする。それがターゲットをしっかりしましょうっていう話ですね。


コンテンツをわかりやすく見せるコツ

伊藤:
さて、まずはターゲットを決めてホームページを作ることが大事だよという話でしたが、あと二つですよね。

浅見:
二つめはコンテンツです。コンテンツは「内容」ですね。内容が大事というのは当たり前の話ですが。さっきの話に近いんだけど、ターゲットが決まったら何を差し出せばいいのか、ですね。差し出すものがコンテンツです。

伊藤:
お客さんは何がほしいのかってことですね。

浅見:
そう。たとえばホルモン屋さんのホームページだったら何が必要ですかね。

伊藤:
どんなホルモンを扱っているか、どんなメニューがあるか。

浅見:
あーなるほど。その情報が欲しいお客さんもいるかもしれませんが、多くの人は営業時間や定休日ではないでしょうか。

伊藤:
あ、営業時間やお休みか。

浅見:
営業時間とかが、わかりやすくなっているかが大事だと思うんですよ。行こうと思っている人は、今日は営業してるのかな? と調べるので、いつ営業しているのかっていうのは絶対大事なんですよね。

伊藤:
お休みが何曜日か?

浅見:
そうそう。これが遠くからくる予約専門のお店だとちょっと違うんだけれども、ふらっと行くようなお店だと、営業時間とか電話番号とかが大事になってきますよね。

伊藤:
基本情報をまずわかりやすく書くことが最重要。

浅見:
ふらっと行く飲食店さんの場合はですね。

伊藤:
予約しづらくさせるっていうのもまた、それはそれでそういうお店のコンセプトだったり。

浅見:
そうですね。何を求めているかに対して何を差し出すか。今日はちょっとこってりしたものを食べたいなあって思っている人をターゲットとしたときに、こってりしている何を差し出せばいいか。豚骨ラーメンなのか味噌ラーメンなのか。背脂チャッチャしてるのか。求めているものをどんな内容をご用意すれば満足いただけるかをすごく意識して、コンテンツを作るといいと思います。

伊藤:
なるほど。

浅見:
特にコンテンツの作り方のポイントとしては、写真を上手に、たくさん使ってほしいなあと思ってます。

伊藤:
あー、そっか。どんなお店なのかがわかりやすいのは、やっぱり写真ですもんね。

浅見:
写真です。これはもちろん、プロが撮ったきれいな写真とかのほうがいいですよ。それはベストなんですけど、どんなお店の様子なのかわからないと意味がないですよね。たとえば文字だけのメニューはイメージが湧かないんじゃないですか。

伊藤:
湧かないですね。

浅見:
写真が添えてあるメニューがたくさん選ばれるのって本当にその通りで。

伊藤:
間違いないですね。レストランに行ったときに、何とかの何とかの何とか風って文字だけで書いてあるメニューは選ばないと思います。写真から選んじゃいますよね。

浅見:
だから、写真はふんだんに使ったほうがいいと思います。

伊藤:
なるほど。 わかりやすさも大事。

浅見:
はい。しっかりコンテンツを作りましょうという話ですね。


ホームページを見に来た人の「ゴール」を決める

浅見:
そして3つ目!このホームページのゴールは何か? ていうところです。

伊藤:
ホームページのゴールとは何か。来店していただく、買っていただく、病院に来てもらうとかでしょうか。

浅見:
まさに、その通りです。ホームページは、何らかの目的を持って見にくるものです。営業時間を知りたい、場所を知りたい、今日やっている番組を知りたい。そして、知りたいの先に「やりたい」があるんですよ。知ってどうしたいか。営業時間を知って、「なるほど。行ってみよう」。サウナハットの値段や素材を知って、「なるほど。買ってみよう」。病院であれば今日の先生を知って、「よし、行ってみよう」となる。モヤっとしているニーズとか求めているものがあって、それを解決して何かをしたいんですよ。

伊藤:
確かにそうですね。

浅見:
「〇〇をしたい」に明確に誘導してあげること。これ、すごい大事なことなんです。

伊藤:
そう言われると、お店の成り立ちとか歴史とかももちろん大事なんですが、その先の営業というか、そこに繋がったほうがいいわけですね。

浅見:
そうそう。たとえば、ホルモン屋さんだったら電話ですよね。スマートフォンでホームページを作ったら、ページの下のほうにも常に電話番号があって電話マークをポンっと押すと電話がかかる。それが最終アクションなんですよ。

伊藤:
たしかに。電話しやすいホームページの作りになっていると、予約しやすいですもんね。

浅見:
サウナハットでいえば、「購入する」ボタンですよ。ウダウダーっと説明が長くて、いつまで経っても購入するボタンが出てこなかったら、お前は何のために説明してるんだ? てなるわけじゃないですか。

伊藤:
そうですね。説明したいだけのホームページじゃないですもんね。

浅見:
たとえば、ニッセンとかベルメゾンとかZOZOTOWNとか、大きな通販サイトを見てもらうとわかると思うんですけど、商品ページでは必ず最初に1度、購入する(カートに入れる)ボタンが出てきます。

伊藤:
上に購入するボタンが出て、それから説明が入り……。

浅見:
最後にもう1度、購入ボタンが出てくる。

伊藤:
1ページに1個しかないわけじゃないんですね。

浅見:
ないです。もちろんこれも購入ボタンを複数回出す仕組みになっていなかったら、できない場合もあります。でも、大手通販サイトは「このページのゴールは購入することです」って伝えているんですよ。たとえば、ベルメゾンみたいな大手通販サイトだと、ホームページの最初のページに飛んだときにかなり高い確率で金額の表示がどこかにあるはずなんですよ。

これは何かというと、お店にメガネを置いて値札を置くと、それだけで買えるものだって認識するじゃないですか。

伊藤:
そうですね。

浅見:
通販サイトが一番大事なのは、値段がどこかに入っていること。「あ、ここは買うところなんだな」と認識させることなんです。

伊藤:
お店だということを示す。当たり前だけど、それは大事ですね。

浅見:
オシャレな写真だけだったら、ショールームなのかな? と思う場合もありますよね。買えるところですよ、買ってください、とゴールを示すのが大事です。

伊藤:
オシャレにしすぎてしまって、ゴールがわかりにくくなってるのは本末転倒。

浅見:
本末転倒です。お店だったら予約ができる、電話をすることがゴールです。ゴールに導いてあげるのがめちゃくちゃ重要なんですよ。

伊藤:
それがお客さんのためになるわけですね。

浅見:
そうそう。自治体のホームページだと、ゴールは情報を知ることなので、アクションはあんまりないんですけど。お店とかは買ってもらう、予約してもらう、電話してもらうことがゴールですね。これが3つめのポイントです。

伊藤:
なるほど。ターゲット、コンテンツ、ゴール。気をつけてホームページを作っていただくと、自分でも作りやすいんじゃないかなというところですね。

浅見:
はい。 すごく大事です。


伊藤:
というわけで、この時間もそろそろ終わりに近づいていますが、ホームページはまずは自分で作ってみよう。無料でできることはやってみよう、ということで。

次回は8回目ですが、1か月後の3月11日の放送となります。 次回は「魅力が伝わるキャッチコピー講座 前編」ということで。

浅見:
めちゃくちゃ重要なので、2回に分けたんですよね。

伊藤:
キャッチコピー、3月と4月に前編後編としてお届けいたします。

浅見:
キャッチコピーは本当に重要ですよ。美裕紀さんのオリジナルサウナハットのキャッチコピーを作ってみましょうよ。

伊藤:
うお! 私がちゃんと売れるものを作れるのか? というところがありますが。「お店のキャッチコピーを作ってみました。添削してください」 というのも、もしあったら。

浅見:
もしあったらお寄せいただきたいです。キャッチコピーは全部が魔女の宅急便の「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。」みたいなやつだけじゃないので。ああいうのは本当に秀逸なコピーだけど、あれは別世界の話なので。もっと科学的に作れるんですよ。

伊藤:
そうなんですね! 一緒に勉強していきましょう。

===

次回は、「魅力が伝わるキャッチコピー講座 前編」をお届けします。次回もお聴き逃しなく!

話し手:浅見制作所 浅見 裕
聞き手:ちちぶエフエムパーソナリティ 伊藤 美裕紀
書き起こし・編集:(株)リモートストーリーズ 井上かほる

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