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ココナツライ炭焼き小五郎

半端に余っている野菜を片付けるために料理しながら、深堀りすると様々な妄想が出来る昔話を妄想した記録。


材料

ご飯      1合
ココナツオイル 大匙1・5
パプリカ    1/4
玉葱      1/4
ツナ缶     1個
マヨネーズ   大匙2
胡椒      適量
塩       小匙半分

大分県臼杵市にある臼杵石仏。国宝にも指定されています。特に圧巻なのは以前は首が落下していた大日如来坐像。
平成五年(1993)に修復工事が行われて、落下していた頭部を元通りに繋げられました。それに引っかけて、
「おかげ様で首、繋がりました」ということでリストラ除けつまり馘首されないという御利益が謳われるように。
平安時代末期から鎌倉時代に造られたのではないかと言われていますが、施主について真名野長者という伝説。
炭焼き小五郎と昔話では呼ばれています。


玉葱とパプリカを微塵切り。

欽明天皇の御代というから六世紀頃、大和の久我大臣に玉津姫という娘。顔に醜い痣があり、年頃になっても良縁に恵まれず。
三輪明神のお告げによると、豊後の三重に住む小五郎という炭焼きの青年と結婚すれば、痣も消え、幸せになれるだろうとのこと。
藁にも縋る思いだったのは親の方かもしれませんが、姫はお告げに従って豊後にやって来る。
そこで探し出した小五郎は襤褸を着た煤けた顔の炭焼き職人。
訳を説明して、嫁入りに来たと告げると、
「自分一人でさえ、食うや食わずやなのに嫁なんてとても」と小五郎は固辞。
それでもと頼み込む。
「今日、食う米すらない」と言われると、
「それでは、これで食べ物を買って来て下さい」
と姫は持参した金塊を渡す。


ココナツオイルで玉葱を炒める。

町へ行く途中、池に鴨がいるのを見た小五郎はそれを取って食べようと考えて、姫から貰った金塊を鴨に投げ付ける。ところがまったく外れて鴨に逃げられる。
手ぶらで帰って来た小五郎に姫が訳を訊ねると、正直に鴨を逃がした顛末を語る。
「何ともったいないことを。あれは金と言って価値ある物で何でも買えたのに」
笑い出した小五郎。
「何だ、あんな物なら俺の仕事場に幾らでも転がっている」
半信半疑ながら炭焼き小屋に行ってみると、確かに山吹色の金がゴロゴロ。金脈の上だったのか?
更に鴨を逃がした池へ行き、沐浴すると姫の顔からは痣が消えた。
三重と呼ばれる山里に住んでいたが、その金を持って臼杵に移り、二人は長者として幸せに暮らした。というのが炭焼き小五郎というお話。


パプリカ投入。

小五郎と玉津姫の間には般若姫という娘が誕生。
年頃になった娘は都から来た青年と恋に落ちる。実はその青年は皇太子。後の用明天皇。
父帝の崩御の知らせを受けて、都に戻ることに。その時、般若姫は懐妊中。
「子供が男なら跡継ぎとするから、一緒に都へ上れ。女ならば長者の跡取りとせよ」と言い残して、皇子は去る。
月満ちて姫が産んだのは女児。そこで姫のみが都へ船出。しかし周防灘で嵐に遭遇。船は転覆。周防国に流れ着いた姫は里人の介抱の甲斐もなく死亡。
この知らせを受けて、小五郎夫婦は姫の菩提を弔うために満月寺を建立。側の岩肌に彫らせたのが臼杵石仏。


ご飯とツナを投入して炒め合わせる。

多くの昔話には教訓が含まれています。この話の教訓は価値がある物があっても、それがわかる人がいないと正に宝の持ち腐れになるということ。
玉津姫が来なければ、小五郎にとっては金は只の山吹色の石でしかなかった。
というだけではなく更に深堀りしてみると、三輪明神という所が気になる。伝説によれば、三輪神社の神は蛇。つまり爬虫類型の宇宙人レプタリアンではないか。宇宙人ならば人間が知らない技術等がある。本当はそれで玉津姫の痣は消してもらったのではないか。その見返りとして小五郎の所で死蔵されている金を市場に出すように誘導された?
人類は地球の金を採掘するために宇宙人により遺伝子操作により造られたバイオロボ。宇宙人にとっては喉から手が出る程に欲しい金があると知り、それを巧みに持ち出すように仕向けた?というか、話自体が都合よく改変されている可能性もあるのではないか。


塩と胡椒を投入して更に炒めていく。

本当は小五郎は薄汚れた炭焼きではなく、それなりの勢力を持った地元の土豪。それを取り込むための政略結婚?それを仄めかすように真名野長者という名前は用明天皇から夫婦に贈られた名称。
異説では生まれた子は男で、それが用明天皇の皇子、聖徳太子だったとも。

冒頭に書いたように臼杵石仏が造立されたのは平安時代末期から鎌倉時代と推定されているので、大和朝廷の頃では時代が合わない。
それでも石仏造りを命じる実力者が居たことは間違いない。
同じく大分県の国東半島には臼杵同様、石仏が点在。国東から程近い宇佐八幡宮は全国の八幡神社の総本宮。
大分県、昔の国名で言うと豊後、豊前には秘められた歴史や謎がある。
朝廷からも一目置かれる大きな勢力があったのではないか。


ココナツライ炭焼き小五郎

半端に残っている野菜を片付けるために作ったが、思いの他、よかったので此処に載せることにしました。
ココナツの香が仄かに漂う。淡白なツナがよく合う。赤パプリカはベータカロチンとビタミンCが豊富で、脂肪燃焼効果があるカプサイシンが含まれる。
玉葱で血液サラサラ効果。
自家製マヨネーズと少しの塩の味付けで、これは正にサラダ飯。

豊後国には昔から『上記』(ウエツフミ)と呼ばれる歴史書が伝わる。
これは豊国文字と呼ばれる漢字渡来以前の神代文字で書かれた、神武天皇以前、ウガヤフキアエズ朝の歴史を記した本。
又、ペドログラフと呼ばれる古代文字が刻まれた岩も多く発見されている。
やはり大分には秘められた歴史、それも超古代の叡智が眠っているような気がする。

臼杵石仏、昔、訪れたことがありますが、その時、ガイドさんが満月寺の仁王像の鼻が欠けている話をしていました。
「鼻が欠けているのに、におうぞう」
妄想と回想を楽しみながら、ココナツライ炭焼き小五郎をご馳走様でした。

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