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富士山の登山者データを分析してわかった、混雑具合やルート別推移などの富士登山に役立つ情報まとめ

富士登山は5回ほどしているのですが、2020年の登山ルートが規制されるという情報を知った時、昨年までどれぐらいの混雑具合だったか気になって環境省が公開している統計データを分析・考察してみました。

2021年以降の富士登山のお役に立てばと思います。


▼山梨県、静岡県の2020年の富士登山ルートに関する情報


結論を言うと、一般的に言われてるように以下の点が見えてきます。

・吉田ルートの登山者数割合の多さ
・土日が多く、前後の月曜と金曜が続く
・ご来光目的の登山が多く、山小屋泊と山小屋泊をしない人が集中する時間帯に人が多い


それでは、実際に結論に至った経緯などをデータを元に見ていきます。

データ元と注意点

解説に使うデータと注意点を記載します。

出典:以下のページの「平成17年〜令和元年の報道発表資料」「平成21年〜令和元年の富士山登山道別・日別登山者数情報」


注意点

利用データの計測は以下の引用にあるように、「8合目付近に設置した赤外線カウンター」のデータであり、誤差がある点は留意ください。

引用)8合目付近に設置した赤外線カウンターのデータであり、機器の性質上、誤差があるものですのでご留意ください。
また、当該データ及びデータを活用して行った分析等を公表する際には、環境省の赤外線カウンターデータを使用していることを明記してください。

利用するデータは、欠損分などの補填は考慮していません。一部で凹んで見えたりする場合(特に2018年の富士宮ルートなど)があります。

各年のデータは、うまく計測できなかった場合があります。気になる箇所は環境省の公開ページがありますので、各自でご確認ください。

なお、記事に関して発生する損害について、当方は一切の責任を負いかねます


それでは、データと考察に入ります。

2019年の状況

一番最近のデータである2019年の状況から。

オープン期間

2019年は吉田ルートが7/1にオープン、残りのルートは7/10からのオープン開始で、終了は全ルート9/10でした。


登山者数と傾向

公表資料では登山者合計は約23万6千人(※1)となっています。

※1:吉田ルートが7/1 - 7/9まで8合5勺以降の通行規制、富士宮ルートで8/14以降に計測不具合で欠測期間あり

登山者数を時期で見ると、7月下旬〜8月中旬がピーク。7月中旬と9月初旬が同じぐらいの登山者数です。

2019年であれば、7月中旬か9月初旬が狙い目だったようです。私も2019年9月初旬に訪れましたが、これまでの中でもかなり空いていた方でした。


時間帯別

報道資料にありますが、夕方はご来光目的の山小屋泊、深夜は山小屋宿泊なしのご来光目的の人の動きであると考えられます。

経験するとわかりますが、夜は動かないと寒くて耐えられません。

カウンターの設置場所から考えて、19:00〜23:00ぐらいまでは人の数が減るのはよくわかります。また、2:00以降に8合目では、ご来光のタイミングで山頂まで間に合わないため、人が減っているかと思われます。

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出典:令和元年の報道発表資料(http://kanto.env.go.jp/pre_2019/post_162.html)


ここまでは報道発表資料に沿っての解説でしたが、ここからは過去のデータも交えての傾向を紹介します。

登山者数の変化の割合

計測データ期間での、ルート別の登山者数割合のグラフを見ていきます。

ルート別登山者数割合

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※2018年など、いくつかデータに欠損があるので注意。詳細は「データ元と注意点」記載のように、それぞれの年次データにある注意事項参照のこと

都心からのアクセスが便利な吉田ルートの割合が少し増えている感じはありますが、欠損データなども考えると誤差の範囲に感じます。計測データ取得開始以降、各ルートの割合はオープン期間で見ると大きな変化はないように思えます。

データを見ると、御殿場ルート > 須走ルート > 富士宮ルート > 吉田ルートの順に人が多くなっています。。10年以上大きな変化はないので、混雑しないルート選びの参考になるかと思います。

7月のみ、8月のみ、中央値で見ても、ほぼ同じ割合になります


ルート別登山者数最大値の割合

各年度の一番登山者数の多かった日のデータを元に割合を出してみました。

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ルート別の順番は変わりませんが、御殿場ルートや須走ルートも登山者数が一時的に大きく増える日があることがわかります。

ルート選択も重要ですが、登山日の選択が重要であると言えます。


曜日別の登山者数の割合

次に月曜日〜日曜日までのルート別登山者数の割合を見ていきます。

算出方法は、各年の曜日合計値を元に割合を出しています。

▼月曜日

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▼火曜日

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▼水曜日

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▼木曜日

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▼金曜日

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▼土曜日

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▼日曜日

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曜日での大きな変化はないですが、2019年のデータでは以下の傾向があるように思えます。

・金曜日は吉田ルートの割合が高くなる
・御殿場ルートは、土日は割合が高くなる



ルート別、2019年の曜日別登山者数

吉田ルートについては、7/1 - 7/9までの期間、他のルートに先行してオープンしており、各曜日1,000〜2,000程度多い前提でご確認ください。(※詳細は環境省の令和元年富士山登山者数データを参照のこと)

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オープン日が9日ほど多いとはいえ、どの曜日でも吉田ルートの登山者数が顕著に多くなっています。

全ルート、だいたい日曜日から木曜日にかけて下がっていき、金・土曜日で上がる傾向です。

日時調整可能なら、水曜日か木曜日を選ぶと、人の多い土曜日の半分程度の混雑具合で登れる可能性が高そうです。


最後に

欠損データなども多くあるため、分析した情報には誤差がいくつかありますが、大枠の傾向を使うむには問題ないレベルではないでしょうか。

2020年は残念ですが、2021年以降富士登山を楽しめる日を待ち望んでいます。

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