断食の効果が薄い時のチェックポイント
日頃のアーユルヴェーダ相談の中で、お客様の一人が「断食をしても、消化や代謝が促進されて身体の軽い感覚など、こういうアーユルヴェーダが言う断食の効能みたいなのが、一切感じられない」という方がいらっしゃいました。
そこで、彼女の断食方法を聞くと、
1)夕飯は夕方7時に食べ終わり、それ以降翌日お昼の12時までは一切食べない。
2)断食中は水(白湯ではなく常温)は飲んでいる。
こういった感じの断食をしていました。
断食というと、とにかく何も食べない飲まないが断食と思われている方が多くいらっしゃると思いますが、 単純な「食べない飲まない」にも、より効果的にするにはいくつかルールがあります。
断食によって目的は様々かと思います。仏教においては、精神力を高めることにフォーカスしているかもしれませんし、ヒンズー教やイスラム教の断食もそれぞれに目的が違うでしょう。
アーユルヴェーダの断食では、目的は「アーマを消化する」です。 さらに付け加えると、断食でアグニを高め、そのアグニでアーマを消化します。
アグニは火の性質を持っていますので、火に有利な時間帯に最大限燃えてくれます。 火に有利な時間帯は、日中の太陽が見える時間帯です。 夜は月の時間で、冷性の時間帯です。アグニにはあまり有利ではありません。
なので、先ほどの彼女の断食方法の1)の夜に断食をするという点は、昼に断食をするのに比べてあまり効果的ではないということになります。
もう一つ。 寝ている最中の断食はどうでしょうか? 睡眠中はタマスの質が上がり、身体のチャンネルは閉じますので、アグニも昼の起きている時間に比べて、活発ではありませんし、タマスの質が、アグニを弱くします。 ということで、この点も彼女の断食がそこまで効果を感じないという、もう一つの理由になります。
そして2)の断食中は水を飲むということですが、常温水ではなく、断食中は熱い白湯が望ましいです。これも、アグニは火の質なので、常温の冷たい水よりも熱い白湯の方がアグニを高めてくれます。
以上まとめると、上述の3つのポイント
1)日中にやる
2)夜の睡眠時を断食時間に入れない
3)水分摂取をするなら熱い白湯で
を意識して断食をしてみると、より代謝のアップ(アグニの活性化)や体の軽さ(アーマの消化)が感じられるようになるかと思います。
次回の投稿も断食について話せて頂きますね。 酵素断食など断食中に何か食べながらやる断食についてです。 お楽しみに!続きは、こちら。
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アーユルヴェーダ式白湯とは(1)
アーユルヴェーダ式白湯について(2)
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