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「働きがいのある会社」第4位!社内分析資料を公開します。

かつて「従業員アンケート調査なんか意味ないでしょ」と思っていたことをここに深くお詫び申し上げます。

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズの人事の渡邊です。「働きがいのある会社」ランキングにて6年連続でベストカンパニー、今年は中規模部門第4位に選出いただきました。とてもありがたいことです。

ランキングも確かに大事です。でも、この調査結果を次にどう活かすかの方が何倍も大事ですよね。
今年の分析結果を見て、鈴木さん(社長です)が「組織は生き物だね。こんなに変わるんだ」と呟いていたのが印象的でした。それくらい、会社の状況がこの手のサーベイには如実に表れますね。

今回はケンブリッジの働きがい分析資料をまるっとお見せします。

そもそも「働きがいのある会社調査」はどんな調査か

前提となる、「働きがいのある会社調査」についてです。詳しくは公式ページに記載があります。
プランによって得られるレポートが異なるらしいのですが、ケンブリッジはベーシックプランを毎年利用しています。

アンケート調査は、「働く人へのアンケート」と「会社へのアンケート」の2つで構成されています。
後者の「会社へのアンケート」は、会社の基礎情報やこの1年間の取組みを答えるものです。これはこれで答えるのが大変なんですが、今回は割愛します。

前者の「働く人へのアンケート」は、 選択式設問 60問、自由記述式設問 2問、属性・認識を問う設問 8問の全70問です。
選択式設問は「経営・管理者層は、重要な事柄や変化について、きちんと従業員に伝えている」「この会社の労働環境は、安全で衛生的である」などの問いが60問あります。
それぞれに対して全社員が5段階で回答します。

企業担当者はどんな結果を教えてもらえるのか

アンケート回答期間終了後、しばらくするとレポートが送付されてきます。

設問×属性ごとに、ポジティブに答えた人の割合が集計されます。回答者一人ひとりの回答は教えてもらえないという点が特徴です。

ケンブリッジではどのように分析しているか
①属性別分析

まずはシンプルに、全体・属性別の傾向を集計し、経年変化を見ています。下のスライドは、全社員会議(Communication Meeting)でプレゼンしたときの資料です。

20201113_CM_GPTW2021アンケート結果の分析

リアルですね~。
左上のグラフからわかるように、2018年などスコアが落ち込んだ時期もありました。属性別にもいろいろ課題が潜んでいます。

ケンブリッジではどのように分析しているか②
働きがいへの影響度

ではもう少し詳しく見たい、と60問の設問別に分析しようとします。
しかし単に設問ごとの経年変化を見ているだけだと、ある疑問が湧いてきます。

「この設問って確かに数値は低いけど、問題はなくない?」という疑問です。

例えば「この会社ならではの福利厚生やメリットがある」という設問があります。
ケンブリッジには福利厚生制度がほとんどありません。そのためこの設問の数値は毎年低い傾向があります。
でもケンブリッジ社員は「もともと福利厚生に期待してこの会社に入ってないよ」という感じで不満を抱いていない人が大多数。
したがって、別にこの項目が低いからと言って問題視する必要はないのでは、という問いが立ちます。確かに一理ある。

福利厚生に限らず、全60問の設問から私たちが重視すべき設問/重視しなくていい設問をどう見極めるのでしょうか。意外に難しい。

この問いに応えるため、今年は次のような分析をしてみました。

全60問のうち、最後の「総合的に見て働きがいのある会社だと言える」という設問に着目。この設問とそれ以外の59問の6年間における相関分析を行いました。

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社員の働きがいに影響する設問であるなら、その設問に対する6年間の変動と、「総合的に見て働きがいのある会社だと言える」という設問の6年間の変動は近い動きをとるはずだ、という仮説です。

こんな感じでExcelでガチャガチャとやりまして・・

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プロットしてみるとこんな感じになりました。

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横軸・・「働きがい」との相関係数。右側にプロットされた設問ほど、働きがいとの関連性が強い、と言えそう。
縦軸・・今年の「働く人アンケート」のスコア。上側にプロットされた設問ほど、社員の満足度が高い。

というわけで、第一象限の右下(ピンク色)にある以下の4つが「ケンブリッジの働きがいとの関連性が強く、改善の余地がある」設問だと推定しました。

「経営・管理者層は、仕事の割り当てや人の配置を適切に行っている」
「私の仕事は、会社の中で「単なる職務」ではなく特別な意味を持っている」
「この会社の人たちは、仕事に行くことを楽しみにしている」
「私は、この会社で自分らしくいられる」

(補足)本来、この分析は第2象限(右下)が”改善すべき領域”とプロットされるべきです。しかし、ケンブリッジの回答スコアが軒並み50%超えなので、第2象限が存在しないのです。

こうして分析することで、ケンブリッジで重視すべき設問が特定できました。
ここから改善のためのアクションをとっていくのですが、いったん今日はここまで。

まとめ

・「回答のスコアが低い=改善すべき」とは限らない
・複数年じっくりと定点観測することで、働きがいとの相関が見えてくる

(告知)
ケンブリッジには、働きがいは転がっていません。働きがいを自らつくる仲間がいます。採用やってます!

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