続・反常識の採用面接~オンライン編~
こんにちは。ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズで人事をやっている渡邊歩です。
以前、「反常識の採用面接~面接に持ち込んだ3つのコンサル手法」というケンブリッジの採用面接に関する記事を書きました。今回は2020年以降の面接オンライン化で、さらに私たちの面接がどう進化しているかを具体的に書き記していきます。
オンラインでのネックは「議論の可視化」
ケンブリッジでは、2020年3月から原則的にすべての面接をオンラインにしています。それ以前もちょこちょこオンライン面接をやっていたので、オンライン化への移行はスムーズでした。
前提として、前回の記事でもお話しした「議論を可視化する」「こちらの意見も表明する」「直接フィードバックする」という3点は対面でもオンラインでも変わらず、目指すべき方向は同じです。どうやって同じ応募者体験をオンラインでも体現できるか、いろいろ試行錯誤しています。
オンライン面接でネックになるのはやはり「議論を可視化する」という点です。今まで壁一面のホワイトボードをふんだんに活用していましたが、オンラインでは全く同じ状態にはできないので、いろいろ試行錯誤をしながら工夫しています。
議論の可視化をどう実現するか ①Webカメラ+ホワイトボード
前回の記事でもちょっとだけ紹介した方法です。ホワイトボードの前に座り、ひたすら書いていく方法です。場合によってはカメラをズームしたりしながら、「今、何の話をしているか?」を具体化していきます。
私はホワイトボード大好き人間なので、自宅の作業環境にもホワイトボードを設置しています(これはまた別の機会に記事を書きます)。
ただ、やっぱりカメラに映る範囲とか文字の大きさで制約があるのも事実・・。よく見ると↑の写真でも、ホワイトボードの上の方に”大きく書く!”って書いてあります笑
議論の可視化をどう実現するか ②テキスト画面共有
次に、「メモ帳にタイピングして画面共有する」という方法です。ケンブリッジの会議ではこの方法が最も一般的です。
↑実際の面接のメモです(この面接をパスした人は、今ケンブリッジでコンサルタントとして活躍中です)。私はBox NotesというWebアプリを使って書いていますが、OS標準のメモアプリでも十分です。
基本的には箇条書きでOKですが、余力があればインデントをつけて構造化したりしながら、応募者の方の発言を構造化しています。今数えてみたら、1回の面接で2000文字くらいタイピングしていました。
繰り返し強調しますが、「画面共有して相手にも見せる」というのがポイントです。発言はどんどん空中に流れていってしまうので、どんどん書き留めて相手と同じものを見て、認識を合わせながら進めることが重要。
この方法で8割くらいはカバーできるんですが、もちろん制約もあります。プロジェクトの体制図や抽象的な概念を説明したいときにはテキスト入力ではちょっと限界があります。その時には一時的に画面共有を切って①のホワイトボードに切り替えています。
ちなみにテキストを面談ログとして採用管理システムにそのままペーストできるのも魅力ですね。
議論の可視化をどう実現するか ③Miroのマインドマップ
さらに一歩踏み込むなら、オンラインホワイトボードのMiroです。今、私の面接はほとんどMiroのマインドマップを使ってやっています(ケンブリッジの面接すべてをこれでやっているわけではありません。まだ私個人のトライアル中)。
↑実際の面接メモです(この面接をパスした人は・・以下略)。
Miroのマインドマップのテンプレートは非常に優秀。樹形で表現されるので深掘りした経路が完全に可視化されます。要素間のつながりをササっと表現できるのもありがたいです。
ひと通りお話しを聞き終わったあとにマインドマップ全体像を見ると「いっぱい話したな~」と双方が実感できる点もいいですね。前回の記事でも言及した、「具体的な事実に基づいてフィードバックする」という点でもこのMiroは有効だなと感じています。
まとめ:オンラインでも愚直に可視化する
オンライン面接での議論を可視化する方法を3つご紹介しました。
オンライン面接は応募者の方・採用担当者の双方に多くのメリットをもたらしていることを考えると、「対面が基本」という以前の面接スタイルには戻らないでしょう。「オンラインだと見極めしづらい」と言い訳せずに、対面と同じ応募者体験、選考機会を実現できるよう、愚直にやっていこうと思っています。
ケンブリッジでは通年でコンサルタントを採用しています。ご興味があればぜひ採用ページをご覧ください。
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