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ペンタブレットで絵を描きながら話すプレゼンテーションに挑戦してみた

こんにちは、渡辺です。
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズというコンサルティング会社で人事の仕事をしています。

前々回、「議論を可視化する技術の社内トレーニングを開催した」という記事を書きました。

今回も引き続き、ペンタブレットの活用事例について書いてみます。

会議ではなく、プレゼンテーションで描く

これまでは、会議の場面でペンタブレットを用いて図や絵を描き認識を合わせる、というシーンを中心に話をしてきました。

この技術を、プレゼンテーションに活用するとどうなるか。

先日、SmartHRのユーザ会「PARK」のイベントである「PARK fes」にて20分間のプレゼンテーションの機会をいただきました。
このプレゼンテーションで、ペンタブレットを活用してみました。
以下が当日のプレゼンの様子です。

スライドにはあらかじめ文章のみを書いておき‥
持参したペンタブレットで話しながら書き込む!
抽象的なメッセージを図示したり
キーメッセージに書き加えてみたり

ということにチャレンジしてみました。
初めての試みだったので、ペンを持つ手が緊張でプルプルと震えてしまいましたが、なんとかやり切りました。

やってみての学び

メリット①話し手と聞き手が同じ部分に集中できる

多くの場合、聞き手はスライドを先読みします。
話し手がまだキーメッセージを喋っていたとしても、聞き手は先にスライドの中身の図やグラフを目で追ってしまうもの。

しかし、その場でリアルタイムに描けば、話し手が描いている部分に聞き手の集中を集められます。
伝えたいことをちゃんと聞いてもらうという点で、この効果は侮れません。

メリット②メッセージの練上げにフォーカスできる

メリット①に対して「じゃあパワポのアニメーション機能を使えばいいんじゃない?」と思われるかもしれません。しかし「手書きにしよう」と割り切ると、スライド作成の手間が省けるんです。

上記の赤いインクで描いた図を、パワポのオブジェクトやアイコンで作ろうと思うと、地味に時間がかかりませんか?
「アイコンはどんなものを使おうか・・」
「オブジェクトの位置がちょっとズレている気がする・・」
「他にもうちょっといいフォントがないのかな・・」
というちょっとした迷いが生まれて、これがまた時間泥棒なんですよね‥。

これを「手書きにしよう」と割り切ると、上記の迷いが全消しです。
その分、浮いた時間をメッセージの練上げに使う。

プレゼンテーションの価値は、アイコンの種別やオブジェクトの位置、フォントよりもメッセージにあるはず。
その本質的価値の練上げに時間を費やすのは、合理的だと考えています。

メリット③目立つ

この手法でのプレゼンテーションは、まだ一般的ではありません。
なので、シンプルに目立ちます。

今回は会議でのプレゼンではなくイベントでの登壇だったので、こういう目を引く要素もけっこう大事だったんじゃないかな、と感じています。

デメリット①プレゼン中の視線が下がってしまう

当然の帰結ですが、描いている間はPCディスプレイを凝視する必要があります。結果的に聞き手側に視線を向けられない状態になってしまいます。

聞き手とのアイコンタクトを重視する人は、この点をネガティブに感じられてしまうかもしれません。

デメリット②トラブル防止のための手間がかかる

「リアルタイムで何かをする」=「トラブル発生の可能性がある」ということ。
ペンタブレットが本番になって使えず、何も書けない!という事態を避けるため、当日は会場備え付けのPCではなく、使い慣れた自分のPCでプレゼンさすることにしました。そうすると、

  • PCをどのタイミングでステージに持っていくか

  • HDMIケーブルの繋ぎ変えを誰がどのタイミングで行うか

  • ペンタブレットは誰がどのタイミングで繋ぐのか

など、細かい確認事項が増えます。
配信業者さんには「めんどくさい奴が来たな・・」と思われたことでしょう・・。嫌な顔ひとつせず、丁寧に対応いただき、大変感謝です。

デメリット③事前の練習は必要

週末に家族に付き合ってもらい、描きながら話す練習を繰り返しました。
今までのプレゼン練習とはちょっと異なる練習が必要です。

「図・字はできるだけ大きく描く」「話しながら描く」という2点を繰り返し練習しました。

所感:演出としてかなり有効!

上記のとおりメリット・デメリットがそれぞれあるものの、メリット①②が十分に享受できるため、演出としてはかなり有効だという結論に私は至りました。
チャレンジしてみて本当によかった!

まとめ

ペンタブレットを使った可視化は、会議中だけでなくプレゼンテーションにおける演出としてもかなりアリだと思います。

プレゼン手法に飽きてしまった方、ちょっと新しいプレゼンに挑戦してみたい方、何より「本質的なメッセージ練上げに集中したい」という方には、おすすめです!

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