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SmartHRの人事評価機能を導入してみた②良いところ・いまひとつなところ

こんにちは、渡辺です。
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズというコンサルティング会社で人事の仕事をしています。

以前書いた、SmartHR評価機能導入の続きです。

この機能を社内で使い始めて3か月が経ちました。
良いところ・いまいちなところを率直に書いてみます。
(2022年12月22日時点の情報です)

SmartHR評価機能のここが良い!

①権限設定の柔軟性がすごい

人事評価制度をシステムに落とし込む際、難所になりやすいのが権限設定です。
評価プロセスのうち、どのステップで・誰が・どの情報を・編集/閲覧できるようにするか。世間標準の権限設定というものもほとんどなく、各社独自の運用になっているのではないかと思います。

SmartHR評価機能では、この権限を管理者画面上操作で設定できます。詳しくは、SmartHRのオウンドメディアで紹介されている内容を呼んでいただく方がいいかもしれません。
「「人事評価」機能のご利用イメージ」のセクションがいいと思います。

SmartHR本体の権限設定は、項目に対して権限ロールを割り当てる考え方です。しかし、評価機能はこれにさらに「評価プロセス」という時間軸が加わっています。

例えば、「自己申告」→「1次評価」→「2次評価」→「評価開示」という4ステップの評価プロセスがあったとして、

・評価対象者が自己申告を書いている最中は、1次評価者は閲覧できず、メンターのみ閲覧できる。自己申告提出後は、1次評価者が閲覧できるようになる。
・2次評価で評価者が記入するコメント項目は、1次評価者は閲覧できるが評価対象者は閲覧できない。

という設定も難なくできます。

これはすごいなぁ。大抵のシステムって「あー、それはできないのね」と幻滅してしまうことが多いですが、SmartHR評価機能に関しては「だいたいできる!」という実感を持っています。

②マニュアルを見ずとも、GUIで操作が理解できる。でもヘルプページは親切

かつ、上記のような設定をヘルプページを読み込まずとも、ササッとできる。これもけっこうすごいことだと思いませんか。

他のSaaSだと、ちょっと複雑な設定をしようとすると、カスタマーサクセスに相談→「そんな設定の仕方が!」みたいな方法を教えられる、ということが多い。
個人的に、これけっこうしんどいんです。設定をもっと使いこなそう!という次のモチベーションにつながらない

でも、SmartHR評価機能は直観的に操作すれば、だいたいの機能が理解できます。

それに加えて、ヘルプページの記述も丁寧です。
開発機能一覧のような説明ではなく、ユーザの利用シーンに寄り添った書き方、言葉遣いで読みやすい印象です。
この辺はSmartHR本体と同じ品質が担保されているなぁと感じます。

SmartHR評価機能のここがいまひとつ

①評価項目が多いと設定が大変

良いところの裏返しなのですが、いろいろ設定できる分、その設定工数がかかります。
今日も年次評価シートのテンプレートを3つほど設定していたのですが、2時間があっという間に経過してしまいました。

Excelの設定シートを読み込ませる、みたいな機能もないので、基本は管理者画面でマウス操作です。
クリック回数が多いので人差し指が腱鞘炎になりそう‥笑

②評価レコードの全体像がつかみづらい

これ、うまく伝わるかわからないのですが‥
SmartHR評価機能では、最上位にある概念が「評価対象期間」です。この評価対象期間に評価対象者が紐づけられる。

なので、例えば「評価対象者で絞り込んで、その人の評価を入社してから現在まで一覧で見る」といったことができません。

もう少し言うと、全件表示画面がないので「このSmartHR評価機能上に人事評価がトータル何件あるか」というのは一目では分からないんですよね‥。

管理者権限でさえこの状態なので、権限が限定的な一般ユーザからすると、「評価すべき対象が本当に抜け漏れないかがわからない」という状態です。

③評価共有者の設定は面倒

評価共有者という機能があります。
平たく言うと「評価プロセスには関与しないが、閲覧権限だけ持つ人」です。
ケンブリッジではマネジメント層と人事を、すべての評価レコードに対して評価共有者として設定しています。

この設定方法は、かなり面倒くさいです‥。
「CSVで吐き出す→修正する→ファイルを取り込む」という流れなんですが、ここにいろいろと機能制約があります。(書き出すと長くなるので割愛)

ここが一番改善してほしい機能かもしれません。

導入後の変化

話がだいぶ細かいところに行ってしまいました。

いろいろ書きましたが、当初の目的だった、
①社内のシステム運用・保守工数を削減
②今後の人事評価制度変更に対する柔軟性を獲得

は、どちらも達成できています。

①社内のシステム運用・保守工数を削減

社内のシステム担当の人が「以前の評価システムの保守は本当につらかった‥」と言っていました。
SmartHR評価機能にリプレースしたあとは、保守はSmartHR社、運用を人事に分散できたので、工数削減に貢献できたんじゃないかと思っています。

私たち人事も、自分たちで手を動かしてシステムを運用できるので、スッキリしました。

②今後の人事評価制度変更に対する柔軟性を獲得

もう水を得た魚のように、人事評価制度の改善に着手しています。
今年の年次評価は、評価シートを2つに分割し、スケジュールを変え、一部を計算式で自動化する予定!わくわく。

これまでは評価制度改善のアイディアが、つい「システム改修を発生させない範囲で何ができるか?」に収まってしまっていました。
今となっては、たいていのことは実現できる!という状態になったので、もっとこうしたい!という欲求を抑えるのに必死なくらいです。

まとめ

文字ばっかりの投稿になってしまいましたが、総じて「変えてよかった!」というのが3か月の感想です。
2023年1~3月に年次評価・ボーナス計算を迎えるので、これを終えての感想もどこかで書いてみたいです。

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