見出し画像

47.天秤のバランスを考える

 新しい仕事を早く探さなくては、という思いにかられます。お金のこともそうだし、先が見えないのでますます不安になります。

 なのですが・・・。

 窮屈じゃなくなったな、と思う自分もいます。
 一人暮らしなので、基本的にはずっと一人です。たまに友達と会うことはありますが、家にいる時間の方が圧倒的に多いです。

 朝起きて薬を飲み(やっぱり朝の不安は消えません)、簡単な家事が終われば、あとは好きなことができる時間です。その間に職探しもしますが、疲れたらすぐ休めます。

 初めて双極性障害だと診断された時、半月ほど仕事を休ませて頂いたのですが、その時は休むということがとても難しくて、よけい鬱状態に傾きました。
 同じように今も半月ほど休んでいて、なおかつ以前のように戻る職場もなく、それこそ本格的に鬱に傾きそうなのですが、まだ耐えています。たまにめちゃくちゃブレますが、以前ほどではありません。

 それはなぜなのか。休むということは前と同じなのに。

 薬のおかげももちろんあると思います。でも一人で過ごし、好きなことができているからでしょうね。好きなことというのは、こうやって文章を書くことだったり、喫茶店に行ってみたり。要するに趣味の時間。そして一人の時間。一人なので他人との摩擦もない。

 当たり前じゃん、そりゃ楽しいよって思われるでしょうが、今まではそれができなかったのでとても辛かったんです。それが幸か不幸か仕事を失ったということで、できるようになったんですよね。

 お金のことやこれからのことを考えると、本当に不安です。それは間違いない。
 ですが、毎日を楽しんでいるという面だけで考えると、今が一番そうかもしれないです。・・・いや、少し言い過ぎた、楽しんではいない。

 前も書きましたが、わたしはきっといろんなことのバランスを取るのが下手くそなんですね。仕事とプライベートとか、自分と他人とか。天秤がうまく調整できないんです。
 そこはもうどうあがいても変えられない自分の体質なので、ではどっちの天秤を下げるか、ということです。
 どっちの天秤を下げた方が、わたしはのびのびできるのか。

 自分に傾けるべきなんですよね。わたしだけでなく、みなさんもそうだと思います。すでにもう、自然に上手くできている方もたくさんいます。
 わたしはそろそろ、その天秤のバランスを変える時なのかもしれません。

 とりあえず、文章を書くことが楽しい、そして喫茶店に行くことが楽しい。楽しいと思えることがやっと自分にできたので、今度はそれを大切にしたい。
 適当な仕事をしろ、という意味ではもちろんなく、楽しむことに慣れたいってことです。

 昔働いていた職場に、主婦の方がいたのですが、とてもバイタリティーにあふれていて、どんな時でも攻めの姿勢を崩さない、まさに攻撃型の方がいました。
 その方は朝、出勤する時に必ず小学生のお子さんと交わす会話があるそうです。

「じゃあ母ちゃんお金稼いでくっからよ!」
「おう!稼いでこい!」

 このやりとり。人柄が出ていてわたしは好きなエピソードなのですが、仕事と家庭のバランスがうまく取れているんだなってその時思いました。

 前の職場でわたしが悩んでいる時に「ねぇ、ちゃんと楽しんでる?」と言ってくれた先輩もいました。楽しんでない、分かってたけど「楽しんでますよ」と答えてました。

 ヒントはたくさんもらってたんです。わたしは気づけなかった。

 次にするであろう新しいお仕事は、力加減を少し下げてみようと思います。
 そのことで前にひどく悩んでもいましたが、楽しいことが一つでも見つかった今なら、もしかしたらその悩みが解消されるかもしれません。少しの期待。
 自分の価値は自分で決める。

 やってみないと分からないし、自分の波にまた邪魔されて、結局仕事を続けていくことが難しくなるかもしれない。でも「楽しむ」ということを、蜘蛛の糸1本くらいの細さでいいので掴みたい。あ、やっぱり揖保乃糸くらいは欲しい。

 もうLINEとかやめちゃおうかな。あの未読既読システムって時にはとても便利だけど、躁鬱には向かない。全然向いてない。でもお仕事で使うかもしれないし、とりあえずそのままにしておきます。
 ただ、スマホはおやすみモードにする。Hey Siri、一緒に休も。