1.はじめに
まず初めに、読んで下さるみなさまに知っておいて欲しい事があります。
これは自分のアイデンティティに非常にまつわるものであり、わたしの人生そのものの価値観であり、そして時には自分をがんじがらめにする、とても不機嫌な鎖です。
わたしは2020年2月に「双極性障害(躁鬱)」と診断されました。
仕事中、急な目眩と動悸に襲われ言葉が出なくなり、今居る場所から違う世界に一瞬で飛ばされました。すぐ隣に人が居るのに、いくら手を伸ばしても、いくら大声で呼んでも、何も届かない透明人間になった感覚。自分だけ違う次元にいる感覚。そして一切の予兆なく突然やってきた、圧倒的な孤独感と絶望感。
それは人生で初めて味わうもので、パニックになり叫びそうだったけど、何とか最後の力をふりしぼり、「体調が悪いので帰ります」。それがその時できた精一杯の責任感でした。
とにかく早く家に帰りたい、早く一人になりたいと慌てて、職場から家まで徒歩で通える距離だったから、おそらく無我夢中で走ったのではないかと思います。なにしろ記憶が曖昧で、次に覚えているのは、家で一人で泣いていたことなんです。
大好きなチョコレートの事を考えても、大好きなあの人の事を考えても、大切な友達のことを考えても、テレビドラマの事を考えても(相棒の反町隆史がめちゃかっこいい!)、大好きな江頭2:50のタイツの事を考えても、なにをしてもそれを遥かに上回る絶望感。まさかあのエガちゃんですら太刀打ちできないなんて・・・。
しかもそれがどこからきているのかも分かりません。とにかくなにがなんだか分からないまま、一晩中泣きじゃくりました。
体中の水分が全部涙で出たんじゃないかと思われる頃、やっと少しだけ冷静さが顔を出すようになり、病院に行こうと決めました。内科でも外科でもなく、心療内科。行くのは少し抵抗あるかもしれませんが、その時のわたしにとっては、行かないと死んでしまうかもしれないという命の危機感しかありませんでした。
最寄駅から二駅目、徒歩三分のビル二階に良さそうなクリニックを見つけ、すぐに電話して予約を取りました。
今でも二週間に一度通っているんだけど、人生初の心療内科、そして初の先生はなんとなくしていた予想と違った、若めの女の人でした。歳を聞いたことはないけど、多分わたしより若く、そしてなによりもとってもキレイ!というかカワイイ系!!髪の毛さらさら!結婚指輪ピカーン!スタイル良いです足細いです。例えるなら松本ま○か、激似です。
先生の話はまた別の機会にするとして、こうやってわたしは松本○りか先生に双極性障害と診断されました。
この経験は、今もなお進行している最中の話で、どうしたら終わりを迎えるのか、そもそも終わりがあるのかどうかも分かりません。きっと、残りの人生でずっと向き合っていく事なんだろうと思います。
それが、双極性障害が自分のアイデンティティだと思う理由です。
とても不安定で脆くて、面倒くさくて重くて、気分がコロコロ変わって疲れて、自己中で理不尽で、笑ったと思ったら泣いて、感情的で情熱的で、理性なんて持ち合わせていなくて、出来事全て直感と感覚で動いて、自分なんてものがないから空っぽで、水のように凍ったり溶けたり沸騰したりします。
残念ながら、それがわたしで、もう逃れようのない事実。
これからどうしようと思った時、どこかにこの気持ちを書き留めておこうと思い、ここを選びました。ちなみにしばらくの間、書き溜めていたものです。
自分が今どう思っているのか、それを文字にしていくことで、わたしはかなり落ち着きました。やっぱりどこかに書き記しておくことは、必要なのかもしれないですね。
もし同じように少しでもヤバいなって思って悩んでいる人がいたら「そうそう、そーなんだよねー」って一緒に笑えるように。
そしていつか、そこまでヤバくねーなって思えるようになる日が来ることを、わたしは心の底でいつも思っているし、願っています。