【12作品目】完璧な医大生の裏顔は凶悪な殺人犯
こんにちは!
映画鑑賞が趣味で2022年は120作品を観ていましたAyumiです。
本記事では、「クレイグスリストキラー」について紹介します。
医療系殺人映画です。
「クレイグリストキラー」はどんな作品?
この映画のあらすじは以下です。
偏見になりますが、完璧過ぎる人って何だか怖いです。サイコパスの要素があるんじゃないかと思いますが、それを体現するような映画です。
実話を基に制作された、というのも恐ろしいです。
クレイグリストとは?
本作品のメインタイトルでもある「クレイグリスト」
これは、1955年にアメリカで解説された、ローカル情報を交換するコミュニティサイトの名前です。
昔でいうところのmixi(ミクシィ)でしょうか。
本作の主人公・フィリップは婚約者がいながら、アダルト系(出会い系)コミュニティでターゲットを探していました。
その目的は金品です。
「クレイグリスト」おすすめポイント
おすすめポイントは以下です。
主人公のフィリップが、なぜ犯罪者になってしまったのか?
その真相は最後までわかりません。
しかし、映画の構成を紐解いていくと彼が転落していく過程がわかります。特に、婚約者の両親に会った辺りから、ギャンブルやお酒、女性癖の悪さが目立つようになりました。
妬みや僻みが人格を変えていく
彼の人格変化を以下にまとめました。
少しの過ちが積み重なって大きな犯罪へと繋がっていきました。
決して他人事ではありません。
「クレイグリスト」印象に残ったシーン
印象に残ったシーンは
それぞれ書いていきます。
①最初の暴行事件
SNSで知り合った女性といつものようにホテルで待ち合わせをします。
しかし、彼の目的な性交渉ではなく「金品」。殺害することはなかったものの、結束バンドで縛り財布からカードを抜き取ります。
この時、フィリップには家賃を払うお金がありませんでした。
そして彼女にはこのことを一切話していません。
彼女にはバレたくない、完璧な男であり続けたい。
しかし、ギャンブルやお酒で散財し手元にはお金が残っていない。
そんな状況の中、最初の暴行事件を起こしてしまうのです。彼が凶変していくきっかけにもなった出来事です。
②逮捕されても無罪を訴え続ける
明らかにクロな状況でも無罪を訴え続けます。
「何をとぼけてるんだ」と思いましたが、もしかしたら彼は現実を受け入れられず、本当に自分ではないと思っているのかもしれない。
そう本編を観ながら思ったのです。
真相を話して欲しいと婚約者から言われ、答える彼のセリフにそう感じる要素がうかがえます。
③刑務所で婚約者と電話で話すシーン。
②と重複するシーンではあるのですが、この場面は印象的です。
婚約者から真相を聞かれ答えた後、別れを告げられます。その後、彼は拘置所の中で自殺。
拘置所内には、婚約者の写真とその下には婚約者の名前が血で書かれていました。憶測ではありますが、陰部を切ってその血液で名前を書いたと思います。
それは、婚約者に対する最後の懺悔だったのかもしれません。
「クレイグリストキラー」こんな人におすすめ!
完璧な人間は存在しないということ。そして、完璧に見える人でも様々な苦悩を抱えているということ。本作では、そのことが良くわかります。
「人をスペックで判断してしまう人」や「目に見える情報だけで判断してしまう人」
そんな方は観ることをおすすめします。
「過去」が与える影響
主人公のフィリップは有名大学の医大生でした。
他者から見れば、容姿端麗・高学歴で将来も保証された完璧な人間です。とてつもない努力があったのだと思いますが、その原動力は過去からの脱却だと推測します。
彼の家庭環境に関して、本作で語られる場面はありません。片親というワードが出てくるだけです。
学生時代に結婚を決めたフィリップの行動も合わせて、彼は少しでも早く「幸せな家族」を築きたかったのかもしれません。
しかし、彼女の両親に挨拶にいった際、自分の理想とする家族像を目の当たりにし自信を無くし自暴自棄に陥ったのではないかと考えます。
僕では彼女を幸せにできないかもしれない・・・。そんなジレンマです。
総評
優秀な人間のダークな部分に焦点を当てた「クレイグリストキラー」
アダルトコミュニティで女性を探し、お酒とギャンブルに溺れる展開は「愚か者」の典型例かもしれません。
しかし、ふしぶしから見える彼の劣等感は、私達の中にも存在する劣等感と大きな差はないように感じました。つまり、私達もそちら側の人間になりうる可能性があるということです。
私自身、片親の家庭に育ち他者と交流する中で劣等感を抱くことはありました。そして、プライドも併せ持っていたので決して表には出せず「良い人」を演じていたのです。
それを考えると他人事とは思えず、彼の心情も理解することができます。ヒエラルキラーの要素は誰もが持っている、ということを踏まえつつ、過去は昇華していきましょう。
以上。
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